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第68話 崖登りの試練

 主人公は、薬の先生から試練を課されたのですが。

 まずは、崖登りの様です。

 先生の財産や知識を承継する為には、どうもこのテーブルマウンテンの様な切り立った崖を上り、上に行かないと駄目らしい。


 なんて言うか、そう言う準備をして来いと言った話も無かったし、無茶苦茶だ。


 だけどそれが試練と言う事らしいし、ここで不満を言っていても無駄だな、と登る方法を考える事に。

 

 土魔法により巨大な石弾を発生させ、それにつかまり空を飛ぶ。

 

 無茶な方法だけど、上がっている耐久ステータスにより関節なども痛めることなく飛べそうな気がする。


 そう考え土魔法スキルに聞くと、そう言う想定をされていない力なので、数メートルから数十メートルなら飛べなくはないけど、それ以上は不可能だって言われてしまった。

 

 あれだけ重い石弾を凄いスピードで飛ばしているのに、なんか理とかが違うのか。


 いや、理によるサポートが無いのかな。


 魔法で作った仮初の石なら重力を無視したり、目標に向けて加速させる為に必要な力を世界の理が魔素とか使ってサポートしてくれたりするから、と言った理とかありそうか。


 確かに、何の強化もしないとMP1で石弾を撃てるって言うのも、効率よすぎるもんな。


 まあ、MP1って言うのがどれほどの力なのか、俺には分からないんだけどさ。


 と、現実逃避は止めて、早く登る準備をしないと。

 

 今なら筋力や耐久と言ったステータスは高いから、剣を右手と左手に1本ずつ持ち、それを交互に岩に刺して、登っていくなんて事も出来るのは出来る。


 でも剣は痛むだろうし、それ用の道具じゃないと、岩に上手く刺さらなかったり、刺さったけど抜けたりしそうだな。


 それに、と採掘スキルをスキルスロット装備する。


 採掘スキルは、穴を掘るのが上手になったり、鉱石の位置を把握できたりするスキル。


 なので、役立つかなと思いスキルスロットに装備して見ると、岩の状況とかが分かる。

 

 う~ん。大分脆くなっている場所が多そうだね。


 そうだ。土魔法の石弾で足場を作りながら登れば。


 ああ。そう言えば、土魔法は百能スロットの方にセットしてあるから、魔物なら兎も角、人には見せない事にしているんだったな。


 石弾で飛ぶのを試したりせずに、スキルとの会話で済ましておいてよかった。


 まあ、百能スロットに装備してある格納箱スキルなんて、マリレーヌさんの前で散々使ってはいるんだけど。


 でも、あれは必要だったからだし。


 先生なら特級の鑑定スキル持っていて、スキルスロット装備待機状態のスキルすら確認されて『何故土魔法が使えるの?』なんて話になる事もありそうだしな。


 とりあえず、スキルスロットの方にあるスキルで何とかするとなると。


 下級鍛冶スキルの錬成で、崖を上る用の道具を作るしかないか。


 原材料は、格納箱の中にあるミスリルのインゴットを使って。


 でも、察知スキルによるとこの場所では先生に見られている感じだから、格納箱はここでは使わない方が良いのか。


 ならもう一つの準備として、風魔法をスキルスロットに装備。


 風弾を攻撃魔法ではなく、強い風をぶつける魔法にイメージ変更。


 落ちた時に、自分にそれをぶつけて落下スピードを落とすための物だ。


 離れた場所に発生させ、それを自分にぶつける。


 広範囲に均等にぶつける様にしないと、ぶつける場所を間違えて空中でクルクル回りそうか。


 なら、3メートルくらいの円柱のハンマーの風の塊に。


 試しに自分にぶつけてみると、吹っ飛びそうな風になった。


 これを基本にして、強弱をつけるか。


 これで、落下対策も大丈夫になったかな。


 まあ、ステータスの耐久とかで丈夫になっているし、普通に落ちても軽い怪我だけで済んだり無傷で済んだりする可能性すらあるんだけど。


 思考速度も上がっているから、ゆっくり落ちる感じになり、体を使った空気抵抗による姿勢制御も前世よりは楽だろうし。


 そう考え、崖の下に移動を開始する事とした。

 主人公は、崖を上る試練のクリア方法を考えついた様です。

 先生にスキルや百能を隠さないと決断すれば、もっと楽な方法はありそうなのですが。

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