表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

61/170

第61話 斥候系スキルの師匠

 主人公は昨日魔物狩りを頑張ったので、今日は都市の中でしようと思っている事をしておく様です。

 宿での魔イノシシと野菜のスープと少し硬めの茶色のパンと言う朝食を食べながら、今日すべき事を思い出す。


 今日は、斥候系の力について教わった師匠の処に行くか。


 その合間に、木も切れる斧系の武器も買いたいと言うのもあったか。


 と、今日の予定を決めて、食事を終え、宿を出た。

 


 まずは、広場でやっている朝市に行き、日持ちする乾燥果物や調味料を買い足す。


 そして、お菓子屋に行き、お土産の焼き菓子を今回も買って、斥候系の師匠の住まいに向かう。


 問題は、スラム街に居るんだよね。


 師匠が。


 だから、それなりに危険があるかもしれない。


 まあ、探索スキルと察知スキルで感知し、多くの場合避けられるとは思うが。


 この都市ではスラム街は、都市の南側にある。


 水の流れが北から南で、生活排水により南の方が用水路の水が汚れているから。


 更に言うと、この世界でも太陽は東から登り西に沈む。


 しかも、俺達の住む環境に季節の変化をつけたいのか、地軸も前世と同じように傾いているし、太陽の周りを俺達が住んでいる惑星が回っているのも同じ様で、冬になると影が長くなる。


 まあ、科学で確認した訳じゃないから、太陽の周りをまわっているとかいうのは推測だけどね。


 話を元に戻すと、都市等をぐるっと囲む事で魔物の侵入を防いでいる城壁は、5メートルとか50メートルとかの高さがある。


 当然その城壁の影により、冬は一日中、日の光の当たらない市街地も出来て来る。


 寒い時期により寒く湿気も多いそんな場所に住みたがる人は少ないので、日陰になる事が多い都市の南側がスラム街になっている訳だ。


 まあ、都市の大きさから言えば城壁の影になる部分なんて一部なんだろうけど、人があまり住みたがらない土地に隣接する地域と言う事で、治安が悪い等の問題が多いのが都市の南側と言う事なんだろうけど。


 師匠が住んでいるのは、スラム街の入り口と言っていい場所なので、ぼろい方のローブを被り、急ぎ足にならない程度のスピードで師匠の住処に向かう。


 幸い、と言うか、察知がスリとか当たり屋とかを感知したので、それを避けて師匠の家に着く事が出来た。


 石造りで大分古ぼけた家だ。


 師匠には実際に外に狩りに行く形式で色々と教わっていて、ここには訓練場の様なものは無い。


 なので、今も昔のまま小さめの家に住んでいる様だ。


 そんな事を思い出しながら家の前に着くと、師匠は周りから畏怖されているのか、俺を探るような連中は居なくなった。


 それにホッとしながら、ドアを叩く。


 すると「入れ」との返事があったのでドアを開けて家の中に入る。


 薄暗い家の中の椅子に座っている斥候系スキルの師匠の顔を確認し、ローブのフードを下げる。


 すると「やっぱりお前か。お母さんは死んだと聞いたが、1人でここまでこられるようになったか」と、師匠は少し感慨深げに言って来る。


 「スラム街は、ちょっと怖かったですが」


 俺がそう言うと苦笑いしながら、


 「もう、それだけ強くなっているのにか」と言われてしまった。


 まあ、探索、察知、鑑定スキルについて教わった師匠なんだから当然自分でも持っているだろうし、スキルの力も強いだろうしバレルか。


 菓子折りを師匠の座っているテーブルの前に置き、


 「スキルを得る事が出来ました。ありがとうございます」と頭を下げる。


 「何が手に入ったんだ?」


 「探索と察知スキルです」と鑑定スキルの事は隠した。


 いま、他人からは確認し辛い百能スロットの方に装備しているから。


 「そうか。あれだけスキルが得られないと言っていたのに。ひょっとして、特殊な取得条件だったのか?」と、探る様にではなく、一応確認と言う感じで聞いて来る。


 「はい」


 「お礼と言う事でその取得条件を教えてもらえるのかな?」と、興味津々と言う感じで聞かれたので「秘密を守ってもらえるなら、になりますけど」と、一応釘を刺しておく。


 すると「秘密か。どの程度の秘密かによるな」と、師匠は思案顔。


 「それが人に広く知られると、人が多く死ぬかもしれないから秘密、ですね。

  まあ、そこまで言うと、師匠にはバレテしまった気もしますが」


 「そう言う事か。言ってくれ」と、少し笑いながらの催促。


 まだ『秘密だなんて大げさだな』と思っているのかもしれない。


 でも頭は良い人だったから大丈夫だろうと「はい」と返事をしつつ、師匠に勧められた椅子に座り、話を始める事とした。

 主人公は、無事に斥候系スキルの師匠にあう事が出来ました。

 どんな話になるのでしょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ