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第51話 蜘蛛の魔物

 主人公は、変な場所と強そうな魔物を探索スキルで感知してしまいました。

 それに向かう様ですが、大丈夫なのでしょうか。

 森の奥に来過ぎたかな。


 そう考え、引き返しながら狩りをしようと思いつつ、念の為に広めに任意の探索をすると異常な場所がある。


 他にも、強い魔物も居る。


 引き返すべきか。


 とも思ったが『何も調べずに帰るのも』と考えてしまい、変な場所について調べ始める事にした。



 変な場所は、探索スキルによる魔力感知によると、地下から魔素が噴き出している場所だ。


 しかし、探索スキルは水の中や土の中は不得手なのか、地中はあまり探れない。


 なので、中級土魔法の土探知で地中を探ってみた処、魔力が地中深くから湧き出しているのが良く分かった。


 地下や空には、魔素の巨大な流れである竜脈があり、そこからごく小さな流れが分岐して、人の住む領域である地上等に魔素が噴出しているって話だったかな。


 そう言う場所は魔素源泉とも呼ばれ、魔物が高速で発生し続けるダンジョンになったり、軍団兵発生の場所になったり、魔物が発生しやすい魔素だまりになったりするのだったかな。


 規模の小ささから言うと、多分魔素だまりと言う奴だろう。


 まあ、魔素は溜まらず、周りに拡散して行っているけどね。


 しかし、魔素だまりに居る魔物は何だ?


 今まで戦った中では一番強いのは気配からして間違いないだろうけど。


 この気配、遠目で確認した蜘蛛系の魔物に似ているか。


 ゆっくりと隠れながら接近。


 鑑定をすべきだろうか。


 すれば、探索でも名称がわかるようになるし。


 ここに来るまでにいた蜘蛛系の魔物を全部を鑑定しておけば、ひょっとしたら探索で名称が分かったりしただろうか。


 蜘蛛系とも戦って、どんな感じか経験しておくべきだったと言うのもあるか。


 今は、魔物の好き嫌いを言っている場合じゃないかもしれないな。


 魔素溜まりの近くは蜘蛛の巣が張っているが、20メートルも離れると、蜘蛛の巣や糸は無さそうだ。


 50メートルほどで近づき、鑑定をするかどうか悩む。


 これだけ離れていれば、鑑定した事がバレテも戦闘にならないかもしれないし。


 ただ、出来れば倒したいか。


 だって、奴の周りには得たいモノがイッパイある。


 薬草学スキルで感知したのは、魔素の濃い場所にしか生えない魔力草や万能草。


 それ以外にも、魔素がそれなりに濃い場所にしか生えない、薬草とか解毒草とかも、いっぱい生えている。


 あれを手に入れる為には、倒すしかない。


 それには、鑑定をしておくべきだ。


 俺は欲に負けてしまい、鑑定を起動する。


 あっ。距離があり過ぎて鑑定失敗だ。


 距離によって鑑定の難易度が上がるんだった。


 そんな反省をしている間に察知スキルが、奴の意識が俺に敵対したと伝えて来た。


 それ同時に、まだ50メートルほどあった距離を一気に飛び越え、10メートル後ろに着地する。


 まじかよ。


 想定以上に素早いぞ。


 しかも、不気味な事に着地が無音。


 奴が空中に居る間に、移動に邪魔で音を立てるかもしれないと格納箱に入れてあった鋼鉄の槍を取り出し、身体強化を発動し、少し木々の少ない方へ逃げ出してみたのだが。


 でも、奴は着地して直ぐに凄い勢いで俺の前に立ちふさがる。


 逃がさないって事か。


 蜘蛛って、こんな狩りの仕方したっけ?


 地蜘蛛は、ピョンピョン飛び跳ねていたらから獲物に高速で飛びついていたイメージだけど、地中に潜んでいて飛び掛かって獲物を取るんだったかな。


 他の蜘蛛は、蜘蛛の糸で罠を張り。


 と前世の知識を思い出した処で、口から蜘蛛の糸を吐く。


 やっぱり魔物だから、糸はお尻から出すだけじゃないのね。


 しかも、唯の糸じゃなくて網状じゃないかよ。


 火に弱いだろうと、火弾を4発発生させ打ち込むが、蜘蛛の糸の網は勢いを減じて地面に落ちただけで、燃えていない。


 ああ。そういう風に強化してあるのね。


 と思っていると、何とか反応できる程度のスピードで突進してくる。


 いや。噛みついて来ているのか。


 その頭に槍を突き刺そうとすると、急ブレーキどころか、後ろに飛び去り素早く動いて木の陰に隠れてしまった。


 しかし、隠れるんだと思っていると、宙を舞って俺に襲い掛かってくる。


 なので、火弾と鋼鉄の槍で迎撃しようとすると、上から巨大な糸の網が。


 しかも、奴はこちらに落ちて来ず、知らぬ間に張られていた糸を伝い木の方に戻っていく。


 俺は照準無しで火弾を打ち上げて糸の網にぶつけ、糸の網の落下スピードを殺しながら網を回避する為に、網の外側へ移動。


 奴は、と思った処で、後に気配が。


 クソ。


 探索でも察知でも、ここまで接近されて、やっと感知できるとは。

 主人公は、危険そうな蜘蛛の魔物との戦闘を開始してしまいました。

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