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第38話 道場への訪問

 主人公が、この都市に来た目的の一つ。

 それは師匠・先生たちの元への訪問。

 都市の外が危険と言う事になり、急遽訪れる事とした様ですが、どうなるでしょう。

 今日は剣術、槍術及び体術の道場を訪れる事にした。


 理由は、一番スキルを得るのに役立ったと思った魔法の先生の私塾を訪れようとした処、なんか先生が上から目線の連中と揉めているみたいだったから。


 で、その近くの道場と言うか、剣術、槍術、体術の私塾である道場にお邪魔する事に。


 道場の入り口で、門下生と言うか用件を聞きに来た生徒に用向きを伝え、道場の中に招かれる。


 道場は、何故か木造だ。


 土魔法で作ったコンクリートや石造りの道場では、柔軟さが無く、怪我が酷くなるからかなと思いつつ、先生と言うか師匠に相対する。


 厚めの全身革鎧に身を包み、生徒に指導している師範代。


 道場主ではなく、雇われて教えている人だから、師範代でよかったはず。


 まあ、以前母と来ていた時も、道場主と言うか師範は姿を見た事が無かったけどね。


 ちなみに、今の師範代も母と訪れていた時の先生だ。


 俺の姿を確認すると同時に「ヨランダの息子か。久しぶりだな」と声を掛けられて安心する。


 忘れられていた可能性もあったからね。


 生徒への指導を中断し、女性一人を伴い談話室みたいなところへ。


 「今日はどうしたんだ」と椅子に座ったタイミングで声を掛けられたので。


 「実は、スキルを得られたので、そのお礼の挨拶に来ました」と言いつつ、来る途中に買った焼き菓子の菓子折りを差し出す。


 「そうか。ついに得られたんだ。それは良かったな」とにっこり笑って言ってくれる師範代。


 話術スキルを起動しているので、本気で喜んでくれているのが伝わってくる。


 すると、ついて来ていた女性がお茶を置いたタイミングで佇まいを整えて「どうやってスキルが得られたのか、聞いても良いかな」と、まじめな表情になり聞いて来る。


 スキルの取得について教えている人達は、人毎に違うスキルの取得条件に泣かされているから、少しでも情報が欲しいのだろう。


 それは理解しているけど「多分、他の人には話せない内容ですけど、それでも良いのなら」と言うと。


 「そんな状況なんだ。分かった。話を聞いて話すべきではないと思ったら、心に秘める事にする」


 そう言われたので、事前にスキル知識源泉に色々と確認し考えてあった、俺のスキルの取得について説明する事に。


 「僕は、農業スキルと言った長くても数か月で取得出来るスキルでも数年必要なほど、才能が無かった様です」


 「そうなのか」と驚いている処を見ると、この情報は知らなかったのだろう。


 まあ、スキル知識源泉によると、殆ど無いケースらしいし。


 「後、戦闘系とか魔法系のスキルは、ネイルベアに死ぬ覚悟で戦いを挑み、奴の攻撃を受けたタイミングで取得したんです」


 そう言うと驚いた表情の師範。


 そして複雑な表情にかわる。


 「師範は、何故秘密にしたいかは、もうお分かりですよね」と一応確認すると、頷いている。


 すると、お付きの女性が「お父様どういう事なのですか?」と師範代に聞いている。


 母と、この道場に訪れていた時にも居た人だけど、娘さんだったんだ。


 師匠が特別扱いしていなかったからか、気が付かなかったよ。


 そう思いつつ二人の会話を聞いていると「こんな事実が明るみになってみろ。スキルを得られるかもしれないと、無謀な戦いを挑み、死ぬ人がどれだけ出るか」と、師匠は娘さんに説明している。


 さすが師匠は、俺が懸念していることを即座に読み取ってくれた。


 真実は、微妙に違うのだけど、こう説明するしかない。


 娘さんも事情を理解したようだけど「スキルが得られなくて苦しんでいる人は、数えきれないほどいるでしょうから、こんな危険な情報は広められないですよね」と俺も一応言っておくと、娘さんの表情も困った感じに変わる。


 その娘さんの様子を確認し「それで、何のスキルが得られたんだ」と師範が聞いて来るので。


 「剣技と槍技は取得出来ました。しかも、上級で、です。

  体術は、中級ですね」


 そう言うと、目の前の二人の表情は急激に変化した。


 あれ?


 やっぱり、上級はまずかったかな。

 目の前の二人をかなり驚かしたようです。

 スキル知識源泉に、スキル取得時にいきなり上級でスキルを取得する事もあると確認してあるのですが、やはりあまりない事態の様ですね。

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