第34話 鍛冶屋探し
スマートファングウルフと言う強めの魔物を倒せた事は良かったのですが、母の形見の細剣が曲がってしまったようです。
なので魔物狩りを終え都市に帰る事にしたのですが、気になった事があったので都市に戻りながらその事についてチェックする様です。
都市に帰りながら、ふと気になったのでステータスウィンドウを確認する。
ああ、やっぱり。
あんなスキルを使いまくった戦いだとMPの消費が凄いな。
あのまま戦いを続けていたら、MPがマイナスになり意識障害で噛み殺されたとかあったかも。
石弾とかは、一発に必要なMPは少ない。
それこそ、スキルの付随効果によりMPが強化されまくっている今の俺なら100発連射しても問題は無い。
しかし、イメージにより強化された魔法は、そうではない。
更に、俺は魔力操作スキルが上級で、イメージによる魔法の強化・変更がかなり出来るのだけど、それも使用されるMPを増大させているし。
さっきの戦闘では、それを無計画に使いまくったから。
そう言えば、瞬動もMPを結構使うんだよな。
余裕がある時に、素早い敵に対する効率的な攻撃の仕方や大きくて丈夫な敵に対して効果のある攻撃の仕方とかを考えておいて、MPの無駄を省くべきだな。
後は、このまま帰って良いかどうかもあるか。
ファングウルフたちを倒したら、レベルが2上がり20になった。
幾ら18から20とは言え、そんなに一気に上がったら、変に思われるかも。
ならば、とステータスウィンドウと偽装スキルを起動し、ステータスウィンドウ内のレベルを偽装と念じると、数値を1~160まで変化させられる。
なので、これを18にし、他にもステータスウィンドウに異常と思われる様な記載が無いと確認。
しかし、薬草学スキルによる薬草探索を起動しておいたのに、薬草類は引っ掛からなかった。
森の奥に入らないと駄目なのかな、等と色々と考えていると、城壁の門に辿り着き領都内に入った。
領都に入り、メインストリートへ。
看板を見ながら金属製の武器と防具を扱っている店を巡ってみる。
昔、鍛冶と採掘スキルの取得方法について教わった人はこの都市には居ないし、母からこの店が良いとかも聞いていないので、手探りでの店探し。
そこで、母の形見の細剣の修理を頼む為だ。
実は鍛冶スキルも下級で持っているので、都市に帰る途中に鍛冶メニューを開いて修理が出来るかどうか確認したんだけど、その時に母の形見は鋼鉄の細剣ではなく鉄ミスリル合金製の細剣だと分かった。
ミスリルは、この世界では魔法的金属とも言われ、MPとスキルによりかなりの変質・強化が可能なで、鍛冶スキルのランクによりかなり強度とかが違って来る。
なので、鍛冶スキルのランクが高い人に修理を頼んだ方が良さそう、となったからだ。
しかし、4件ほど行ったがただの鉄の剣だと言って安く買いたたこうとしたり、確かめる為に裏に持って行くとか言ったりして来る。
そんな嘘を付く店や目の前で簡易鑑定すら出来ない店で修理は頼めない。
下級鍛冶スキルでは、まだ十分な力を持つスキルとは言えないけど、自分で道具を揃えて修理するか、と思い始めた処でメインストリートから一本外れた道に武器防具屋があるのが見えたので、そこに入ってみる。
今までは、人族とか獣人系の店主だったが、ここはドワーフの店主そうな男性が店の椅子に座って武器を磨いている。
俺が店に入って来た事を確認し「なんだ?」と、少し不機嫌そうに尋ねて来るのはテンプレか。
そう思いつつ「武器の修理を頼みたくて」と、素直に応じてみる
「ほう。見せて見ろ」と言われたので、曲がった剣を大き目の袋から取り出して見せる。
「鉄ミスリル合金の剣か。
しかも、鉄に見える様に加工しながら、強度を持たせている。
良品ではない様だけど、手間はかけられているな」
その言葉に安心しドワーフの店主に剣を渡し「修理出来ますか?」と聞くと。
「ああ。これなら一日あれば出来るだろう。他に仕事も無いしな」と、剣を色々な角度で見ながら言って来る。
「幾らですか?」
「う~ん。まあ、1万GAZUかな」
正直高いと思ったけど「分かりました」と返事をしてしまう。
すると「ん。即決か」と、向こうも驚いている。
なので「母の形見なので」と事情を説明すると「そっか」と腑に落ちた感じになり、また真剣な顔で剣について確認を始めた。
その様子に安心しながら「それに、メインストリートの方では、鉄製だって買い叩かれそうになったので」と、その辺の事情も聞いてみる事に。
「ああ。あいつらは配下の鍛冶師に物を造らせて売っている連中だからな。中には、本当に鉄だと思っていたのも居たんじゃないか」
「いや。明らかに挙動がおかしい人が多かったですけどね。ああ。だから裏に持って行こうとかしていたんだ」
「そう言う事だ。じゃあ預かり証を渡すから。契約作成スキルでも良いが」
「預かり証で。明日の何時くらいに出来ていますか?」
「まあ、昼くらいが間違いないかな」
そうやり取りをして預かり証を受け取り、ついでに予備の武器を買う事にした。
今のお財布の状況だと、鋼鉄の剣と鋼鉄の槍かな。
どちらも中古の在庫を見て行くと、G2(グレード2)の良品が一本ずつある。
確か、鍛冶スキルが中級でG1の良品が、上級でG2、特級でG3、天級になるとG4、天級を極めて行くとG5の良品が造れるのだったかな。
そんな事を思い出しつつ鍛冶スキルにより表示される情報を確認すると少しボロイけど、金属疲労とかで脆くなっていないしG2で強度は十分なようだ。
このドワーフは、G2の良品が造れるのだから鍛冶スキルが上級なんだな。
歩く手間をかけた分、良い人に出会えたのかも。
向こうも「ふ~ん。それを選ぶんだ。武器を見る目はあるんだな」と驚いていたけどね。
まあ、確かに鍛冶スキルにより得た情報が無ければ、刃が彼方此方かけているこれらを買いはしなかった。
そう言う意味だと、下級の鍛冶スキルでも金属製品の目利きには出来るから、有用な力といえそうだ。
主人公は、良さそうな鍛冶職人と出会えたのでしょうか。




