第20話 話術スキルと契約作成スキル
回復魔法と聖魔法は、独占しようとする組織があるので、注意した方がいい。
でも、注意すべきスキルは他にもあるようです。
百能スロットに装備すべきスキルに付いて考えているのだが、『回復魔法と聖魔法を両方持っているとバレルと、危険な目にあうかもしれないから注意した方がいい』との母の助言を思い出す。
その対策の前に、他の注意すべきスキルに付いても確認しておこう。。
次にヤバいのは、契約作成スキルか。
これは、スキルの効果で契約を成立させて守らせるスキル。
他にも、世界の理に刻まれる名付けや婚姻を成立させる事が出来るが、そこは怖いとは思っていない。
怖いのは、各種契約だ。
下級で出来る売買契約なら、契約を破ると耐えられない痛みが体に走り、契約を守らそうとする呪に近いモノになる。
まあ、売買契約程度なら、それで行動できなくなる程の傷みが永遠に続くわけでは無いが、いずれは痛みに耐えられなくなる程の力ではある。
この契約作成スキルが上級になると、双方の同意があっても許されない様な人権を無視した奴隷契約も可能になる。
その契約内容は色々だけど。
犯罪者奴隷なら、通常は命に関わるような命令すら聞くような契約を強制されている。
別名、一級奴隷とも言われる。
借金奴隷なら、命に係わる以外の命令は聞く命令が多いそうだ。
これは、二級奴隷とも呼ばれている。
戦争奴隷なら、命に係わる命令も聞くが、ある程度の期間とか功績があると解放されるとか、期間も数時間から一生とか色々な契約の形があるそうだ。
なので、契約内容により一級奴隷にも二級奴隷にもなる。
前世の知識が戻った今では、こんなスキルを世界の理で作るなよって思うけど、この世界では当たり前に存在する。
いずれ、文明のレベルが上がったら、自分達で破棄するスキルにしろって感じなのだろうか。
それとも、これも人族が滅びずに済むように用意された力なのだろうか。
スキル知識源泉に、その辺を聞いてみたが返事は無かった。
そして、この契約スキルがヤバイと言う一番の理由だけど、これが天級になるとスキル持ちが強制的に他人に『強制契約』を下せるようになる事だ。
強制的に結ぶモノだから、契約で無い気もするが、そう言う名称の力だ。
これは、自分より圧倒的に弱い者にしか出来ないが、これを使って子供の転生者なんかを奴隷にしている事実がある。
これに対処する為には、強くなる事が必要だ。
他の方法は、と言うと、呪の要素だけでなく契約の要素もあり、複合的な力である為に無効にし辛いらしい。
状態異常耐性とか精神異常耐性とかも抵抗してくれるらしいが、天級契約作成スキルに対処する為には、これらのスキルが天級になっている必要もある。
エリクサーの様な呪を解除できる魔法薬も、天級の力を解除と言う同じ理由で難しい上に、先ほど確認した通り契約の要素もあり、『心のどこかで屈服し認めてしまっている状態と言った場合、単純な呪とはならない』と言った事もあり、エリクサーで簡単に無効と出来ないそうだ。
でも、自身の精神ステータスを高めた上で、強制契約に対抗できる力を複数用意する等により、強制契約は解除できる可能性が有るらしいが、まあ、かなり難しいそうだ。
で、この契約作成スキルは、当然そう言う危険な事も可能になるスキルなので、持っているとバレルと拘束されるとかありそうなので、これもバレ難くした状態にしておきたい。
後は、話術だけど。
これは、話がうまくなると言うだけのスキルでは無い。
中級になれば、交渉で有利に立てる程の力に。
上級になれば、嘘を相手に信じさせるほどの力に。
特級で、相手の思考をある程度操作出来るマインドコントロールが出来るほどの話術に。
天級で、暴動を誘発できるほどに。
それ以外にも、ランクが上がれば会話により相手の感情とか思考とかも多少読める様になるらしいし。
結構、怖いでしょ。
当然、精神ステータスとかが高いとレジスト(無効化)されるけど、強者がこれを使う場合を想定するとね。
なので、これらはスキルスロットではなく、他人にバレにくい恩恵:百能のスロットの方にセットしておこうと思っている。
そのバレ難い理由だけど。
恩恵:百能スロットに装備してあるスキルの方が、スキルスロットに装備してあるスキルより、他人にバレ難いそうです。
その理由は?




