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第2話 酷い男女比とピンク発情期

 主人公は無能と呼ばれているようです。

 なのに魔物の狩りに行くようですが、どういう状況なのでしょうか。

 父に狩りに行くと言われたので、狩りの準備をする。


 と言っても、母の形見の鋼鉄の細剣を身に付けるだけだけど。


 ちゃんとした防具は持ってい無い。


 無能には必要ないと、村の防衛参加の為に最低限支給される防具すら貰えなかったからだ。


 しかも、俺にはそれを買ったり造ったりする能力は無い。


 普通なら父親が買ってくれるのかもしれないが、親父は俺を蔑み虐待している連中の1人でしかない。


 母の形見の細剣も取り上げられる処だったが、俺が泣きながら本気で抵抗したら、それは諦めてくれた。


 当時はまだ12歳だったから、まだ多少の期待もあったのか。


 いや。


 あの時に、母の残してくれていた財産は、殆ど持っていかれたか。


 残る母の細剣は俺が魔物に殺されたら、その時に回収しようと思っている、と言った処か。


 狩りに参加する為に父の家に向かうと、今日は人が多いようだ。


 異母兄弟や父の狩り仲間だけでなく、年頃の女性達が十数人いる。


 中には俺の幼馴染であった村長の孫娘も。


 またか。


 父には、7人もの妻がいる。


 魔物を狩れる人材で、それなりに強く、稼げるからだ。


 この村の男女比は1対8程度だったかな。


 男は消耗品と言うか、魔物との過酷な戦いで多くが亡くなるか、深い傷を負い普通の生活が出来なくなり消耗品や下働きの奴隷になる者も多い。


 当然、深い傷を負い奴隷となった者は、仕事の少ないこの村ではなく都市とかで働くことになるから、この村の男性の数は減る一方だ。


 女性は、本人の意志で魔物と戦うかどうかが決められるが、戦いを選ぶ者は多くない。


 いや。


 男性ほど割合は高くないが、多くの人が戦いを選び亡くなるか傷を負い奴隷になるか、ある程度で諦めて家庭に入る。


 人によって始まる時期も終わる時期も違うが、16歳から40歳までの間に、ピンク発情期と呼ばれる強烈な発情期があり子を求める衝動が強くなるからだ。


 しかも、その衝動は女性の方が強く、衝動が強くなり結果子を宿した女性は魔物との戦いには出られなくなる。


 だけど、男性は衝動が強くなっても戦いに行けるし、生活の為に行かなければならなくなる人も出て来る為、更に死ぬ。


 そんな状況で、酷い男女比になっている様だ。


 と言うか、ハッキリ言えば人族は滅びそうな状況なのだろう。


 まあ、この村だけの話なのかもしれないけど、母と行った近くの都市でも男女比は酷いモノだったから、多分この地方では人は減る一方なのだろう。


 そんな状況なので、複数の女性や子供を食べさせられる男性は重宝される。


 父は、その中の1人だ。


 一番の戦力だった母が亡くなった後も、この村では、まだ力のあるグループのトップではあるから。


 だから、また妻になる事を選ぶ女性を探す為、周りに自分が有能であると見せつける為に、女性達を引き連れて狩りに行くのか。


 まあ、誰でもステータスと念じる事により表示され各種設定が出来るステータスウィンドウから彼女達に対してパーティ設定しておけば魔物を狩った経験値が共有され、レベルアップ出来るから、良い事も有るのだけど。


 と言うのも、レベルアップによりステータスが上がるだけでなく、スキルはレベルの数の2倍までしか入手できないからだ。


 そして、入手した上でそのスキルを装備して力を行使できるスキルの数は、レベルの数である為にレベルは高い方が良い。


 では、スキルが得られない俺はレベル0か、と言うとそう言う訳ではない。


 これでも、レベルは14ある。


 なのに、1個もスキルが得られない。


 母が、スキルが手に入らなくなる原因になりかねないとレベリングと呼ばれる強い者の力を借りてレベルを上げるだけの作業を嫌ったから、それ程のレベルでは無いのだけど。


 そんな事を考えていると、狩りに行くぞとの父の声が掛かった。

 酷い男女比の世界の様です。

 その原因は、多くの人が死んでいるから。

 それを補完する為なのか、世界の理によりピンク発情期と言う子供を求める欲求が強くなる期間があるようで。

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