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第153話 風魔法と今後の強化

 風魔法スキルの宝玉をラシェルに使わせて、風魔法を取得してもらいました。

 奴隷に対して、そんな事をする人は居ない等と揉めたようですが。

 ラシェルが風魔法を取得した。


 これで、戦いの幅が広がるかもしれない。


 まあ、取得したばかりで下級だし、マダマダこれからか。


 そう思いつつ、ラシェルに風魔法について確認しておく事にする。


 「ラシェルは、風魔法について詳しいの?」


 「昔住んでいた家の近くに、風魔法を使うおばさんが居たので、多少は」


 「そっか。なら一応だけど、説明しておくね。

  もっとも、今持っているイメージの方がラシェルにとって良いかもしれないから、参考程度にね」


 「はい」


 「風魔法は、万能タイプかな。

  その代わり、力が弱めだ。

  下級風魔法で取得し使える風弾ウィンドショットは、攻撃魔法。

  攻撃力は低めで、イメージによる魔法の形態の変更やMPを多めに込める等しないと、殺傷力はそれ程でもない。

  例えば、風の刃とすれば殺傷力が上がるけど、MPの消費が増える。

  逆に、殺傷力に拘らず、強風の塊を敵にぶつけ、相手の態勢を崩すと言った目的に使うなら、それ程MPの消費は増えないので、状況次第で使い分けかな」


 「そうなんですか。私が見たのは、風の刃と言って良い風弾で、魔物とか草とか木とかを切っていましたが」


 「それで殺傷力や連射能力はどうだった?」


 「それが違うのですか?」


 「ああ。殺傷力を上げると、MPの消費が多くなり、あまり連射が出来なくなる筈だ。

  まあ、最大MPが異常に多いとか、魔力回復とか魔力節減と言ったスキルを持っていれば違うだろうけど」


 「そうなんですね。殺傷力を求めると、数撃てないんですね」


 「そう言う特性があるんだ。かわりに、風操作とか、風探知とか、風の護りとか、風の呟きと言った、攻撃以外の力も持っている」


 「旦那様が、遮音とか、防御に使っていた魔法ですね」


 「そう。消費されるMPを睨みながら、自分でどう使うかを考えておいた方がいいだろうね。

  まあ、下級ではイメージによる変更もそれ程出来ないから、グレードやランクが上がる度に色々と試した方がいいけど」


 「はい」と頷いているラシェルは嬉しそうだ。


 さっき少し聞いたけど、風魔法に深い思い入れがあるのか。


 まあ、単純に力を得たことが嬉しいのかもしれないか。


 そんな事情を推測していると「本当に、常識外れなのね」とタチアナから呆れた感じの指摘が入る。


 「そんなに、配下に魔法を取得させる宝玉を使う事は変なんだ?」


 「普通は、使い捨てにする可能性もある奴隷には、使わないわよ」


 「いや。使い捨てにする気はないし」


 「そうは言っても、魔物との戦いで殿を任せたりする事になり、結果死んでいくのよ。戦闘奴隷は」


 「でも、ラシェルに死ぬような命令は出来ないでしょ」


 「それでも、主人より先に逃げるなんて出来ないから自然とそうなるのよ」


 「そっか。難しいな」


 「はあ。まあ、いいけどさ」と、何故かタチアナは呆れた感じだ。


 「でも、俺は火魔法も風魔法も水魔法も持っているからね。

  で、MPには限りがあるから、皆に順次取得してもらうい戦力アップを図ると言う事は必要だと思うけど」


 「皆に、って事はチェーリアにも渡すつもりなんだ」


 「今日も勝手な行動をしたから、当面様子見だけど、そうなれば良いなって処だね」


 そう言ってチェーリアを見ると、そっぽを向いているが。


 「タチアナは、どの魔法が欲しいとか希望は有るの?」


 「えっ。私もなの?」


 「パーティとして強くなる為には必要だろうし、強くするって約束もあるからね。

  それとも、剣と槍に係わるスキル以外は必要ないとか」


 「そうね。相手が魔法を使ってくるかもしれないから、それに拘っていないけど、1億GAZU以上もするマジックアイテムを私に渡してどうするのよ。

  ああ。借金にするのか」


 「あ~、戦利品で得た物を渡すとか、戦利品と交換で渡すとかにしないと駄目なのか」


 「駄目ではないけど。貴方がその辺の感覚が普通ではないって、良く分かったわよ」


 「強くなる為には。と言うか、生き残る為にはね」


 まあ、タチアナに悪い女になって欲しくないから、ならなくても強くなれる様にフォローすると言うのもあるけど、本人には言わない方が良いだろう。


 「そっか。そうなんだね」とタチアナは俺の内心に気が付かないまま納得しているが、ふと思いついたようにチェーリアの先程の行動について聞いて来た。

 勝手な行動をしたチェーリアにお小言がはじまるのでしょうか。

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