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第118話 逃げて来たタチアナ

 主人公は、厄介そうな連中に捕まってしまいました。

 斥候の師匠が言っていた連中。

 都市から逃げ出すのは間に合わなかったようです。

 この都市から出発する為の準備を終え、荷馬車で二人の待つ宿に向かっていると立ちはだかる騎士達。


 残念な事に、斥候系の師匠が忠告してくれていた連中だ。


 まだ、帰ってくるのに日数があった筈だが、もう手遅れ。


 そして、俺も領軍への強制的なリクルートを受けているが、こいつらとは価値観とかが違い過ぎる。


 なので、周りに被害が出ようが、荷馬車を捨てる事になろうが、戦って逃げ延びようと決死の覚悟をしていると状況が変わった。


 「デズモント様」と二人の騎士がデズモントに大声で呼びかけてから駆け寄ってくる。


 「なんだ。今取り込み中だ」と、デズモントがやって来た二人の騎士に罵声を浴びている。


 しかし、それを無視し「それが、サイラスとエグバートが、死にました。それで、蘇生の宝玉が必要なのですが」と言って来る騎士達。


 斥候系の師匠の話だと、サイラスが天級契約作成スキル、エグバートが闇魔法と弱体化魔法持ちだったか。


 警戒していた二人がこの場に居なかったと言う事は、逃げるにしても戦うにしても俺としては助かるし、死んでくれると後顧の憂いが減り嬉しいけど。


 そう思っていると「何? 何をやっているんだ」と、デズモントは俺への警戒すら解いて怒り始める。


 「はい。エグード様の命で道場へ行ったのですが、そこで道場の師範代にやられました」


 「はっ。何でそうなる」


 「その辺の話は、ここでは」


 「ちっ。それで、どれくらいの時間がたっているんだ」


 「既に一時間以上経過しています。なので出来るだけ早く」


 「くそ。あいつらに何個の昇華の宝玉を使っていると思っている。計画が全部狂って来るんだぞ」


 「それは、エグード様に言ってもらわないと」


 「おい。おまえ。と言うか名前は何だ」と、俺の方を向いていたかと思うと鑑定持ちに名前を聞いている。


 「ケンショウだよ」


 「ケンショウ。その内、お前の力を迎えに行くからせいぜい強くなっておくんだな」


 「俺達だけで連れて行きましょうか?」と、鑑定持ち以外の大柄な騎士がデズモントに意見しているが。


 「馬鹿が。お前たちより強いんだよ。こいつは。

  これ以上、人員を減らしてたまるか。行くぞ」


 そう言ってゾロゾロと去って行った。


 あの鑑定持ちを殺しておきたいが、逃げる方を優先か。


 と言うか、道場がどうこう言っていたけど、まさかね。


 とりあえず、荷馬車で宿まで行く為に移動を開始した。



 宿の駐車場に荷馬車を止め、周りを確認しながら宿に向かおうとすると、人が飛び掛かってくる。


 察知で分かっていたと言うか、探索で探していた人だ。


 誰かに見られていないか確認して、素早く荷馬車に連れ込み、風の護りで音が漏れないようにし事情を聴くことにした。



 「何がどうなっているんですか。タチアナさん」と、剣と槍と体術の師匠の娘さんに聞く。


 「父が、父が殺されてしまいました」


 「どういう事なんですか」と聞くと、途中泣いたり、言葉に詰まったりしながら事情を説明してくれた。

 剣と槍と体術の師匠が、殺されてしまった。

 どういうことなのでしょう。

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