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ナショナル・ディフェンス・アカデミー(NDA )~防衛大学校青春物語~陸上自衛隊幹部候補生課程~  作者: 佐久間五十六


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防衛大学校卒業後の進路

 息のつまる様な学生生活も、住めば都で3年も暮らしていると体が純化していく。規則正しい生活をする事で、いつの間にかそれが習慣となる。防衛大学校での飯は意外に旨い。いや、意外かも知れないが、自衛隊の飯は基本的に旨い。帝国陸海軍の頃は食糧事情も重なり、粗末な飯が出されていたが、現代は飽食の時代である。それに加えて、長年の調理技術の発達により、自衛隊のミリ飯(ミリタリー飯)は進化している。

 陸はおにぎりを食べ、海はカレーを食べ、空はハンバーガーを食べる。等とは良く言ったものであるが、防衛大学校学生の毎日の食事もきちんと管理されて、食欲旺盛な若い青年にとって栄養的かつ美味な食事が提供されている。風呂だって、大浴場で多人数で入れる為、毎日の入浴が銭湯の様なものである。生活に必要な物資は、PXで済むし、家族や恋人が恋しくなれば公衆電話に行く。スマホは厳格管理され預け入れなければならないからである。月に一度の特外(外泊)は楽しみであるが、一般的な大学生に比べれば圧倒的に自由度は低い。

 上級生に成ると、毎日時間に追われる中で、有効的かつ効率的な時間の使い方が自然と身に付ける事が出来る様になる。時間がない訳ではない。時間を作り出す事が出来ないだけである。毎日、忙しい中でも時間の使い方姿勢で有意義に過ごせるか否かと言う事が決まってくる。それは、寧ろ自衛隊員になってから必要なスキルでもある。

 自衛官も時間に縛られる職業であり、海上自衛隊に任官する海上要員は、5分前までに完了させる為の習慣をつけなくては、部隊に配属されてから対応出来ない。防衛大学校学生は、陸上要員が福岡県久留米市の幹部候補生学校へ進み、海上要員が広島県江田島市の幹部候補生学校へ進み、航空要員が奈良市の幹部候補生学校へそれぞれ進む。そこで幹部候補生として、更なる高度な教育を受ける訳であるが、幹部としての教育は防衛大学校に入ってから直ぐに始まっている。

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