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伝統と責任

 手漕ぎの艦船の時代ではないのかもしれないが、それらの気持ちを持つ事は重要な事である。

 護衛艦や潜水艦と言う狭いスペースにあって、団結力(集団行動をスムーズに行う力)は必須要素である。防衛大学校での生活は全てがここに直結している。現場に配置されてから、慣れると言うのでは遅いのである。防衛大学校学生のうちから集団行動のスキルを養う事は、決して無駄な事ではない。一見すると、何故こんなにストイックにならなくてはならないのか?と反発してしまう様な事もあるかもしれない。

 しかし、防衛大学校で様々な経験を積む事により、それらの重要性が分かって来るのである。防衛大学校における自治はそこに帰結して行く。理不尽とも言い換える事が出来てしまうのかもしれないが、現場に行けばそこには現場のルールがある。ルールの上に社会が成り立っている以上は、それに従わざるを得ない。と言うのが現状である。世間的に見れば理不尽に見える様な事があっても、長年の経験によって伝統化してしまった習慣にはそれなりの意味がある事も事実である。

 細かい事ばかりうるさい事がうざったく思う事もあるかもしれない。それでも防衛大学校が設立され、そこを巣立って行った人達が残していって形成された伝統や、文化と言うものの重みは、決して軽いモノではない事は確かである。幹部自衛官に成る事を約束された士官候補生である以上、ある程度の忍耐力は必要である。それは、部隊配置されてから痛い程よく分かる事である。

 部下を10人20人部下を持つ事はザラにある。ましてや幹部自衛官ともなれば何百人何千人と部下を持つ事は確かである。それは将校である以上は仕方無い事であり、責任が重くなるのは、階級が上に行けば行くほど比例するものである。階級ピラミッドは元来そう言うものである。年齢若くして、多くの隊員の上に立つと言う事がどういう事なのか、と言う事がきちんと理解されていなければ、成らない事であろう。防衛大学校学生時代から、やるべき事の主要テーマとも言って良いのかも知れない。

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