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ナショナル・ディフェンス・アカデミー(NDA )~防衛大学校青春物語~陸上自衛隊幹部候補生課程~  作者: 佐久間五十六


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ナーバスとハイカラ

 と言うのも、防衛大学校入校時、夏休みまではカルチャーショックの連続であると言われていたからである。銃を渡され、訳の分からない軍事用語ばかり使わされ、大学生らしい事などほとんど無い軍隊経験ばかりである。それに耐える事が出来れば、恐らく大抵の事には耐性がついていると言う事になるのかも知れない。

 体力的にも精神的にもかなり追い詰められる。そこでナーバスにならず、スムーズに現実を受け入れる事が出来れば、合格点であろう。それが出来ない人間は、ふるいにかけられる様に離れていく。人間には向き不向きと言うものがある。いくら夢や希望に憧れて入校しても、実際にやってみると中々どうして違うものである。

 防衛大学校に入校して、自分がどうなりたいのか、入校後の夏休みまでの期間は、その意思決定の為にも重要な期間である事は確かである。これからどんな学生生活を、どんな目標を持って過ごすのか、人生の最重要地点にいる事は確かであろう。

 その中で海上要員に選ばれるのは、実に大変な事である。1学年530名程の定員がある中で海上要員に選ばれるのは、100名程でしかない。無論、教官の判断もある訳で自分の意志だけで全てを決める事は出来ない。陸上要員に泣く泣く回されてしまう学生も少なくない。海上要員が人気なのは、やはり高給取りだからと言う事もあるが、それ以上に制服から何までハイカラでとにかく格好良いと言う事である。

 大日本帝国海軍の伝統を色濃く残す海上自衛隊は、今も人気なのである。昔は海上要員と言うと、海軍一家と言う言葉がある通り、旧海軍関係の子弟が多かったが、現在は親子で海上自衛官と言う家庭もあり、世襲色の強い部隊である。遠洋航海で海外に行ける、勿論仕事なのだが。外国に行けると言う事も、海上要員の魅力の一つであるだろう。

 防衛大学校では階段の昇降は昇りは一段おきに、下りは一段ずつ走るのが鉄則である。これは狭い艦内で時間のロスする事を避けようとした旧海軍の伝統であり、他大学にはない伝統である。

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