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ナショナル・ディフェンス・アカデミー(NDA )~防衛大学校青春物語~陸上自衛隊幹部候補生課程~  作者: 佐久間五十六


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アンチ・レスキュー

 これだけの士官候補生学校は、米英露仏中の国連常任理事国並のレベルであり、世界最高水準であると言える。日本が大国であり続けるのは、何も経済水準が高いからと言うだけではない。自衛隊と言う世界最高水準の部隊を保有している事の方が要因としては大きい。残念ながら日本は中国やロシアや米国と、言った軍事大国と海を面して接しており、どこかの枠組みで納まっていないと戦後の平和を維持する事は出来なかった。

 日本の選択は長きに渡り、米国との同盟を選択せざるを得なかった。中国やロシアとの同盟を模索する事もあったが、共産主義の二大巨頭と言える相入れない主義の国との同盟を日本人は避けて来た。日本にも共産党はあるが、少数派であり、大多数の日本人は、米国の提唱して来た民主制資本主義を支持しており、保守系の自民党一強の状態が長く続いている。政党と言うよりも、日本人は現状維持にそれなりに納得しており、満足しているきらいがある。その満足感が自衛隊は今のままの自衛隊で良いと言う意見を形成してしまっているのも事実である。

 防衛大学校学生に求められるのは、そう言った法的ハンデをも乗り越える精強な部隊を作り上げていく事にある。理由はいかなるものがあっても、日本を水際で防衛するのは警察でも海上保安庁でもなく、消防でもなく自衛隊なのである。災害大国の我が国は、よーく自衛隊が災害派遣されるが、それは自衛隊の主任務ではない。その能力が自衛隊にしかないから、災害派遣を受け入れているだけの事であり、本来ならば警察や消防が何とかしなくてはならない事案である。

 海外では、大規模な災害で軍隊が出動するのは常識だが、それはあくまでも、本来任務に支障がないと言う前提条件の元で戦力と人員を割いている。ハリケーン被害者を救出している軍人もいれば、核ミサイル発射装置と向き合っている兵士もいる。日本人にとっては、戦争だけが脅威ではない。地震や津波にも対処しなければならない。これは阪神淡路大震災や東日本大震災が充分に証明してくれている事である。

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