自衛隊の国軍化
女性が幹部となった所で、自衛隊の本質的な所はあまり変わっていないと言うのが現実である。現在の憲法解釈ではやはり限界がある事は否めない。今すぐにと言う訳にはいかないかも知れないが、日本の将来の事を考えた場合、現状維持ではよろしくない。自衛隊が国軍にならない理由は憲法によるモノが大きい。しかし、よく考えて貰いたい。
我が国が現在使用している日本国憲法は、敗戦の混乱期に当時のアメリカンエリートによって作られたものである。米国に利益をもたらす為の急ごしらえの、にわか憲法を後生大事にする理由は何処にも無いのである。憲法の限界が産み出す不利益で一番困るのは、最終的には日本国民一人一人である。自衛隊の国軍化によるメリットを考えれば、少なくとも議論をテーブルに乗せておく位はした方が良い。国軍化による戦争を主張する勢力があるが、元々軍隊とは言うものは戦争を実行する為のツールである。
戦争を抑止する為には、戦争実行可能な同程度の戦力を持たなければならない事は、世界の常識である。残念ながら、この人間の世界は弱肉強食の枠組みの域を出ない。食うか食われるかのせめぎあいなのである。防衛大学校学生への教育と言うものは、そう言った根本的な問題から教えなければならない。普通の18歳を4年間かけて、最終的には幹部候補生に仕立て上げる訳である。防衛大学校教育は、専門教育ばかりを教えている訳ではない。
材料はある。後はどう調理するかが、課題である。学校で学ぶ事だけが勉強ではない。日々やっている訓練から学ぶ事もあるだろう。将来自分がどんな自衛官に成りたいかと言う事を真剣に考える時期でもある。やる事は実に多い。自衛隊の存在意義はもうすでに国民に充分浸透している。国際的にも、自衛隊は国軍と同程度の評価を得ている。自衛隊が国防軍になった事で、思ったよりも諸外国は驚かない事であると思う。