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人形作りの人形  作者: 天桜犀 海陽
8/8

あったかもしれない未来

あったかもしれないIFストーリーです。

読まなくても大丈夫ですが、読んだらもっと人形たちのことが知れるかも…?

赤の部屋で478に出会ったとき。

もし、478の攻撃が強く、ランタンを手放してしまっていたら…。


478は、倒れた982を横目に、落ちたランタンを拾い、急いで部屋を出て行きました。

982が気が付いた時には、もうランタンも、478もおらず、ポツンと一人で部屋の中にいます。


沸々と怒りが湧き上がってくる982は、478を絶対に許さないと思いました。

そうこうしているうちに、部屋が少しずつ暗くなっていきます。


982はそのことに戸惑い、声を上げます。


「待って!暗くならないで!お願い、誰かいないの!返事をして!!」


いくら叫んでも返事は帰ってきません。

さらに部屋は暗くなっていきます。


「お願い、蝶でもいいから、誰か来て…。暗いのは嫌だ…。さみしいしいよう。」


982はポロポロと涙をこぼしますが、蝶も来てくれません。


部屋は、完全に真っ暗になり、982は気を失ってしまいました。

“982”と刻まれた番号が人形から消えていきます。

ほかの倒れていた人形と同じように、982もただの人形に戻ってしまいました。



「ああ、彼女は試練を超えられなかったんだね。仕方がない、試練を超えられなかったものは、また最初からやり直しだ。」


部屋の中に、どこからか声が響きました。

そして、部屋の中に蝶が現れます。

それは、982だった魂でした。


「さあ、元の部屋へお戻り。また新しい子が来るまで、しばらくの間待ってるんだよ。」


その言葉を聞いた蝶は、うなずき、その部屋から消えてしまいました。


「次に試練を受ける子が来たね。今度の子は乗り越えられるといいけど。」


声は消え、赤色の部屋には静寂が戻りました。


え?478はどうなったのかって?


478は、助けたいものを持って行っていなかったんです。

試練を乗り越えていません。

だから、982と同じように、彼もまたやり直しとなったのでした。


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