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プロローグ1いつもの朝

ピピピピっ!

目覚ましを止めて目を覚ますと、自分の腹の上に何か乗っているのが感じられた。

ゆっくりと布団をめくって腹の上を見てみると、いつもと同じように自分の腹の上ですやすやと眠る長い黄緑色の髪の少女がいた。

この少女の名前は夢久(むく)、うちの居候の一人で怠惰の悪魔らしい、寝るのがとても好きで、よく眠れる場所を探しているのをよく見かける。

...また勝手に入ってきたな、こいつ...

なぜか俺の布団が心地いいようでよく潜り込んでくる。

前に布団を変えようか?と聞いたがそれでは意味がないと言っていた、どういうことだろう?...

というかこれって、俺動けないんだけど、夢久をはねのけるわけにはいかないし...

「...おーい、夢久~」

「んぅ?...んっ」

夢久は声に反応して腹の上から俺の横に転がった。


「いや、まあこれで動けるようにはなったけど、まあいっか」

そう言って俺は制服に着替えリビングに向かった。



リビングには既に何人かが集まって座っていた。

月乃(つきの)~、ご飯~まだ~」

この短め水色の髪の少女は、(くう)、うちの居候の一人で暴食の悪魔らしい、家で一番食べる娘である。


「まったく、オレ達をあんまり待たせると、キレるぞ」

この長い赤い髪を髪をポニーテールにした少女は、(ほむら)、うちの居候の一人で憤怒の悪魔らしい、よく怒ると手がつけられない娘である。


「キレはしないけど、今日は珍しいじゃない、あんたが遅く起きてくるなんて」

この青色の髪をツインテールにした少女は、(あおい)、嫉妬の悪魔らしいが、嫉妬したようなところをみたことがない。


「....今日いつもより起きてるやつが多いな、まだ起きてないのは...」

鏡華(きょうか)と夢久、それと月芽(つきめ)さんかしら」

この長い黒髪の少女はクロノア、うちの居候の一人で時の女神らしい、けっこう面倒見がよくて助かっている


「それと、ラファエルとウリエルは朝から忙しいみたいで、なんか急いでましたよ、ミカエルは新聞配達のバイトに行きました」

この桃色の髪の少女は、色羽(いろは)、色欲の悪魔らしく、よく俺の部屋に夜這いにくるため焔に怒られているところをよく見かける。


「あー...生徒会は年中忙しいからな、ミカエルも無理しないといいが...あれ?政宗と武蔵は?」

「朝から山に向かって行きましたよ、滝を斬ってくるって言って」

まじかあいつら...

「あれ?総司と信長は行かなかったのか?」

「あー.あの人達なら紫樹(しき)とガブリエルといっしょに昨日の夜からずっとゲームに熱中してたみたいで寝てますよ」

「ほぉ~...空、すまないが少し待っていてくれ」

「...わかった、なるべく早く」

「ああ、わかってる」

そう言って俺は二階の紫樹の部屋に向かった。


俺は普通の人間だが生まれつき特殊な力を持っていた。

うちの家は外から見ると、普通の家に見えるが俺のある力により中は外の本来の数倍の広さになっている。

紫樹の部屋はかなり端の方にあるため、とてもめんどくさい、たまに家を広げなければよかったと思うこともあるくらいだ。

そんなことを考えているうちに紫樹の部屋の前についた。

部屋の扉を開けると中にはあちこちゲーム機やお菓子が散乱していた。

俺はテレビゲームをつけっぱなしで寝ている四人に視線を向けた。


「おい、お前ら...何で狸寝入りなんてしてるんだ?」

びくっ!

すぅすぅとわざとらしい寝息が聞こえてきた。


「おい、紫樹」

紫樹の体がびくっ!と震えた。


「今すぐ起きなければゲームとおやつを一週間抜きにするが...」

「はいっ!起きます!なのでそれだけは!」

「...お前らもだぞぉ...」

「「「ごめんなさい!」」」

すぐさま三人は起き上がった。


「...それで、言い訳はあるか?」

すぐさま信長、紫樹が言い訳を述べた。


「我らだってたまにはゲームをやり過ぎてしまうこともあるのだ!」

「今日はそういう日だったってことで...許してください!」

「...まあ、今回は許すが、紫樹と信長には三日間おやつ抜きだ」

二人は「えー」と不満の声をもらした。


「総司とガブリエルは~?」

「そうじゃ!あやつらも同罪じゃろうが!」

「...理由は簡単、お前ら総司とガブリエルを無理やり連れ込んだろ」

ギクッ!

「...まったく総司は体弱いんだから夜更かしさせるな、って言ったろ、総司もゲームにあまり熱中し過ぎだ、ガブリエルも高校に行く前の日は夜更かしするなって言ったろ、次から気をつけろよ」

「「「「はっ、はい...」」」」

「よろしい、じゃあ朝食作ってくるからお前らも早く来いよ、でないと空に全部食われるぞ」

そう言うやいなやすぐさま紫樹達は準備を始めた。

俺も朝食を作るためにリビングに向かった。



リビングに入ると二人ほど増えていた。

一人は朝俺の腹の上で寝ていた少女、夢久、それと、その隣で眠そうにしている長い金髪の少女は、鏡華、うちの居候の一人で傲慢の悪魔らしい、けっこう調子に乗りやすいところがある。

上がドタドタと騒がしいのでそろそろ上のやつらが降りてきそうだな。

さてそれじゃあ、朝食を作るとしますか。

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