表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

僕のご主人様。

作者: 七瀬





吾輩の名前は、『ピルル』


吾輩のご主人様は、『石山 和希』22歳、お惣菜屋さんで働いている。


彼女は、物凄く気が強くて負けず嫌いで、男勝りだ!!!

泣き言を言わない【最強の女】と周りの人たちには思われているらしい。




でも、ひとり家に帰ると、、、?


和希は、本当は泣き虫で寂しがり屋さんなんだよ。

ただ、強がっているだけ、、、。


やっぱり可愛い女の子なんだよ。



吾輩と和希との出会いはね、、、?

和希が、吾輩のいるお店のペットショップに来たところから始まる、、、!



吾輩は、不覚にも売れ残ってしまった...。

そんな吾輩を、和希は好きになってくれて和希の独り暮らしの

家で一緒に住む事になったんだ。


吾輩の見た目は、お腹に渦巻きがあり、茶色の子猫だった。

アメリカショートヘアーと書かれていたらしい......。



和希は凄く、面倒見がいい!

吾輩に、トイレの仕方やご飯の場所、いろいろと教えてくれたよ。


毎日、仕事で疲れてても吾輩と必ず遊んでくれる。

本当に、『優しい子。』





そんな和希が、、、仕事から家に帰るなり電気もつけず部屋に座り込んで

すすり泣いていた、、、!


吾輩は、和希に近づき和希の方を見て【ミャ~ミャ~】と鳴いた、、、!

和希は、涙を流したまま、、、吾輩の頭を撫でてくれた...。



和希に、何があったのか、、、? 

吾輩には、、、分からない。


でも、凄く心配で吾輩は、ずっと和希が泣き止むまで傍に居たんだ。




でも次の日には、、、いつもの和希に戻っていた、、、!



和希は、吾輩に何でも話してくれる。

その日、あった事全部!


和希は、吾輩の前だと、、、?

怒ったり笑ったり泣いたり楽しそうにしてたりといろんな表情をするのに...!




でも外では、、、和希は吾輩に見せてるよな顔をしないらしい。

他の人の前だと、、、無表情なんだと...。


そんな事を、、、和希が吾輩に話してくれた。

和希は、思った事を何でも吾輩には話してくれる。


吾輩も、そんな和希が大好きだ、、、!





そんな時、吾輩の身体に異変が起きる。

何やら、、、? お腹の当たりに大きな“しこり”があるらしい。


和希が、慌てて吾輩を病院に連れててくれたが、、、。

病院の先生は、、、?



『石山さん! ピルル君のこの“しこり”は【陽性】です! しかも、あちこち

転移しています。大変申し訳難い事ですが、治る見込みはありません。

どうされますか? このまま家に連れて帰りますか、、、?』

『・・・・・・はい、』



和希は、吾輩を家に連れて帰ると、、、?

吾輩に、泣きながら何度も何度も同じ事を言った、、、!


『ごめんねピルル! もっと早く私がピルルの事、ちゃんと見てたら、、、?

こんな思いをさせなくてよかったのに、、、ごめんね、ごめんね、、、。』

『吾輩は大丈夫だ! 和希はのせいじゃない! もう泣かなくていいよ和希!』



・・・吾輩の【声】は、和希に届いていないのか、、、?

和希は、ずっとずっと同じ言葉を繰り返していた。


『・・・本当にごめんね! ピルル。』




吾輩は、和希が家に連れて帰ってくれてから、、、5日後に亡くなった...。

吾輩は、3歳と言う若さだった。


和希は仕事を休み、、、吾輩の傍に最後までずっとずっと居てくれた...。




だけど、、、?

吾輩は、和希と居る全ての時間、凄く凄く幸せだった、、、!

吾輩のご主人様が、和希で良かった。

和希と出会えて良かった.....。


こんなにも、吾輩の事を愛してくれていて、とっても嬉しかったよ。


『和希、今までありがとう。』



吾輩は、最後に残された和希の事が心配で【猫の神様】に1つだけ、、、!

お願いをしておいたんだ、、、! 


和希が吾輩の事で、ずっと悲しまないために、、、。


【大事なお願いを、、、!】






和希は、少し落ち着いてお惣菜屋さんの仕事に行きだした...。



そんな時に出会った彼がいたんだ、、、!


そう! 吾輩の最後の願いは、、、?


『猫の神様! どうか! 和希に運命の彼氏を連れてきてください!

お願いします!!!』

【良かろう。】



吾輩の願いは、猫の神様に届いていた。


和希と運命の彼は、、、?


『あのう? これ? まだありますか、、、?』

『えぇ!? あぁ、ありますよ!』

『あぁ、』

『あぁ!』

『何処かで、、、お会いしたことがありますか、、、?』

『私も、今、、、そう思っていたところです。』

『・・・なんか? 変ですね? 初めて会った感じがしません。』

『私も...。』





『和希、幸せになーれ! これが! 吾輩が最後にしてあげれること!

 和希が嬉しいと、吾輩も嬉しいよ。』




最後までお読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ