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群青の空へ  作者: 朝霧美雲
第二章 -The Sky Dominated by Aces in 1998-
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静音の小話







滑走路上空を爆音と共に1機の戦闘機が飛び去っていく。かと思えば、あっという間に旋回をして再び上空にやってくる。

私達の真上で横に旋回をして円を描いた静音の乗るイーグル。そのまま一度離脱していくのが見える。


「すごい迫力ね。静音はあんな飛び方をして酔わないの?」


「静音は昔から高いところから飛び降りたり、ジェットコースターにビビった事はないんだって」


私達が会話をしている間にも速度を上げて滑走路上空で急上昇をしていく。他にも観客はいて、クーガー隊だけでなく整備や管制官も外へ出て見ている。

静音は急上昇からクルリと反転して急降下をしながら踊るように機体をクルクルと回していく。


「酔いそうだなぁ」


「ふふっ、あんたも酔わないくせに」


「酔ったら戦闘機なんて乗れないよ」


再び基地上空を抜けて、今度は私達の死角である格納庫の裏から飛び出すように飛ぶ。だけど速度は速くなく、イーグル特有の金属音を辺りに轟かせながら飛び去っていった。


「これで静音の演技はおしまい。後は滑走路へ着陸して終わり・・・の前にラストの演技がね」


「ラストの演技?」


静音は爆音を轟かせながら滑走路上空で機体を真横にして、そのまま高度を維持して飛び続ける。

あれはナイフエッジパスと言って、私ですら難しくてやりたくない飛行だ。


「イーグルは普通、あれをやってるとそのうち失速する。だけど静音くらいだよ、失速させずに飛ばせられるの」


「由比にも出来ない事ってあるのね」


「そりゃあね。今度こそラストだから、静音を迎えに行こう」


「ええ」

ここに来てようやく公表ですが、静音の元ネタの人物にはかつてアクロバットフライトで有名だったロック岩崎氏が含まれており、静音が戦闘機乗りとして優れた技量である事が頷けるものとなっています。

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