第1話 「空を舞う二羽の鳥」
目が覚めると、一面は灰色だった。それもそのはずで、私は地面にうつ伏せで倒れていた。
おかしいな。さっきまでイーグルの操縦席にいたはずで・・・。
「痛っ・・・」
なんとか起き上がると、一瞬右腕が痛んだ。そうだ、まだ傷は治りきってないんだ。
右腕の傷を押さえながら立ち上がると、周囲を見渡した。白色の壁や前後に大きなシャッター。
どうやらここは格納庫らしい。機体は無いけど、今でも使われてるみたいだ。
私はふと、これが夢じゃないかと疑った。どうせまた変な夢でも見てるんだ。
「どうやれば目が覚めるかな」
色々試した。頬を抓ってみたり、目を瞑ってそこから意識を集中させたり。
でもどれもこれもダメ。全然夢から覚める気配も無いし、むしろ現実である事が徐々にわかってきた。
こんな現実ってあるの?
「・・・どうしよう」
まずは外に出てここがどこなのか状況を掴まないと・・・。
周囲にドアは・・・あった。近づいていくと、中からロックが外せる仕組みである事がわかる。
私はロックを外してそっと外へ出た。
「空軍基地ではない・・・のかな」
格納庫が数個並んではいるけど、空軍基地のあの雰囲気は無い。静かな空港施設かもしれないけど、もう少し探索してみよう。
とその時、聞きなれた飛行機の音が聞こえた。間違いなくイーグルの音。
空を見上げると、一機の戦闘機が飛んでいて、機体を横に傾けて勢いよく旋回した。
でもあの飛び方はどこかで・・・。
私は滑走路の見える場所を探して、格納庫の並んでいる場所を離れる事にした。
滑走路を見渡せる位置に来て、タイミングよくさっきのイーグルが降りてきた。
そしてそのイーグルの塗装を見た私は・・・口元を押さえてしまった。
「静音・・・?」
機首と垂直尾翼に二本の紺色の線に挟まれた白い線。
扶桑空軍のF-15の飛行教導隊の塗装をイメージしたあの塗装は、静音だけが使っていた。
でも、違う。そんなはずか無い。
そんな私の後ろへ、誰かの気配を感じた。私は咄嗟に振り向いてその場から飛び退くと、格闘術の構えを取る。
相手は男性で、見た感じ軍人。それもたたき上げの教官、ロックウェル少佐に似た雰囲気がある。
「そこで何をしている?関係者以外は直ぐに出てもらいたいが、お前は悪い意味での関係者と見える」
しまった。一般人のフリをすればよかったのに、この構えは軍隊格闘だ。
相手を倒す事を真っ先に考えてしまった事を後悔していると、男は銃を取り出した。
「抵抗はするな。俺だって少女を撃ち殺したくは無い」
私は無言で構えを解いて手を上げると、反撃のチャンスを狙った。
でも、それも見透かされていた。男は数歩引き、引金に指を掛けた。
さすがに数歩引かれたら素手で倒せない。私は投降する事を決めて、完全に構えを解いた。
「・・・わかりました」
「敵意があるかどうかなんて目を見りゃわかる。ひとまず手錠をかけるから、大人しくしていてくれ」
私が手を後ろに組むと、手錠をかけられた。後からやってきた数人の歩兵に囲まれ、私は施設の少し薄暗い部屋に入れられた。
ここは一体何なのかな。ただの空港施設かと思えば武装した兵士がいて、それも練度がかなり高い。
今いるこの部屋は、見た感じあまり使われていないようで、積まれたダンボールは埃を被っていた。
脱走しようにも手錠を掛けられてるし、次こそ撃たれかねない。下手な行動を取るよりは大人しくしていた方が得策だと思う。
「それにしても・・・はぁ・・・」
もう・・・。ここは一体どこで、何の施設なの?
私は抵抗や脱走を完全に諦め、誰かが来るのを待つことにした。
それからしばらくして、鍵が開けられて先ほどの男と数人の歩兵がやってきた。
部屋に入るなり手招きをされ、男は部屋を出て行った。
立ち上がって無言でついて行くと、今度は会議室のような部屋へ入り、椅子へ座らされる。
「まずお前はあそこで何をしていた。目的は何だ?」
私は素直に答えた。敵国の兵士に捕まったわけでも無いし、私も何が起きたかわかっていない。
そして言語は英語で、ナールズ語では無い。そうともなれば、扶桑と友好関係にある可能性もある。
「気がついたら格納庫にいただと?」
「ええ」
私が答えると、男は他の兵士と顔を見合わせた。
途中でアイツなら何か知ってるんじゃないか、とも聞こえた。
アイツって、誰なんだろう。
「見た感じ子供だが、年齢を聞かせてくれ」
「年齢は18です」
再び顔を見合わせていた。何事だろうと考えていると、男が部屋を出て行く。
「アイツを連れてくる。少し待ってろ」
「・・・」
男が出て行った後、私は一人の兵士に質問された。
「それ、訓練課程修了証だよね?パイロットだったりしない?」
その質問に、私は頷いて答えた。
すると、少し興味深い答えが返ってくる。
「数ヶ月前に、同じような少女がここに来たんだ。名前は――」
―シズネ・サクラ
その名前が兵士の口から出ると共に、部屋のドアが開いてパイロットスーツ姿の人が入ってきた。
見覚えのある姿。後ろで纏めた茶色のロングヘア。男と少し困った様子で会話していた。
やがてこちらを見ると、驚いた表情で立ち止まった。
「由比・・・なの・・・?」
「静音・・・?」
やっぱり、あの機体は静音のだったんだ。そう思うと、私は泣かずにはいられなかった。
もしかしたら、私は結構泣き虫なのかもしれない。でも、そんなの構うもんか。
静音は男から何かの鍵を貰うと、私の後ろに回りこんだ。
「由比、立ってくれる?」
私が立ち上がると、カチャリと何かを外す音がして、手が自由になった。
静音はそのままゆっくり私の前へ来ると、頭を下げた。
「由比、ごめんね。ずっと心配してたかもしれないけど、私は生きてるよ」
あの日から心のどこかで後悔していて、もう二度と会えない。そう思ってたけど、今ここで生きていた。
世の中、不思議な事があるんだなって、心から嬉しくなった。
「良かった・・・静音が生きてた・・・」
「うん。心配かけてごめん。二度とあんな無茶はしないよ」
私と静音は、ほぼ同時にお互いを抱きしめた。彼女の温もりがあって、生きている事が感じられて。
しばしの再会の喜びを分かち合った後、今のこの基地の事について説明を受けた。
今は1998年の3月で、私達がいるのはアスタリカ合衆国のサンフランシスコ州の飛行場。
先月に扶桑へ突然ナールズをはじめとした周辺国の連合が侵攻を開始。
扶桑は政府拠点を茨城、岩手と転々とさせ、現在は北海道へと移った。
ナールズの軍は今茨城まで侵攻し、北海道陥落の可能性もあるという。
そこでアスタリカ空軍は極秘裏に民間軍事会社を設立し、この基地で極短期間の訓練を実施していた。
つまり、今私達がいるのは傭兵隊の基地。どうりで練度の高い歩兵がいるわけだ。
「聞けば、お前もパイロットらしいな。その若さで」
私は頷いた。この時代に来てしまった以上、これから自分の育つ国を守らなきゃいけない。
それは使命のようなモノだし、私がやらないで誰がやるのだろうか。だって、力を持っているんだから。
「ええ」
「なら話は早い。適性検査を実施する」
そう言うと、私は再び格納庫へとやってきた。
さっきの格納庫と違い、中には戦闘機があった。
「イーグル・・・」
「そうだ。空軍がこの基地に数機だけ寄越してくれたんでな。墜落させたらお前には命をもって償ってもらう」
この人怖くない・・・?さっきの私への対応と言い、過酷な戦場で生き抜いてきたベテランなのかも。
そして彼もパイロットスーツを着ると、別の格納庫へと向かっていく。
「これから模擬対空戦闘をやってもらう。ちなみにお前の同僚さんは俺に背後を取らせなかったぞ。俺も自信はあるんだがな」
やっぱり静音は凄い。でも、私だってあの悲惨な戦場を生き抜いてきた。
振り返ると、イーグルからは飛びたそうな雰囲気が感じられた。
「由比!」
名前を呼ばれ振り向くと、静音が傍に来てヘルメットを差し出した。
新品のヘルメットだった。
「あの教官は強いよ。気を抜かないでね」
「わかってる」
数秒間の会話を終えて、私はイーグルの操縦席へ乗り込んだ。
いつもなら友香が合図をしてくれるけど、今はいない。代わりに静音が合図をしてくれた。
手順に沿ってエンジンを始動させ、各動作部分の点検を済ませた私は出力を上げてゆっくりと誘導路を進んでいく。
『こちら管制塔。ストーム1、離陸を許可する』
『了解。ストーム1、離陸する』
先に相手役が離陸し、その後を私が追うように離陸していく。
管制塔から飛行針路と高度、速度が伝えられ、私は指示通りにイーグルを飛ばす。
サンフランシスコの市街地上空を通過し、海上へ出た。
『こちらストーム1。適性検査の結果によっては追放する。手は抜くな』
『了解』
やっぱりこの人厳しいな・・・。私の得意タイプじゃなさそう。
状況開始の合図で分散した後、お互いに距離を取ってからすれ違う。
すれ違いの直後に機体を横に傾け、全力で旋回をする。相手の位置は・・・。
「・・・いない?」
どこを探してもいない。一体どこへ行った?
私は機体後部の排気口から伸びる飛行機雲を辿って相手を探していく。
飛行機雲は雲へと続いていて、そこから雲と同化していて辿れなかった。
「雲の中か・・・」
相手も本気で落としに来ているんだ。こっちも本気を出さないと。
一旦高度を上げるために操縦桿を引き、上昇していく。
すると雲の中から黒い点が白い尾を曳いて現れたのが見えた。9時方向の下位。
でもここで焦って機首を向ければ正面対峙になり、せっかく高度を取った意味がなくなる。
横へ旋回し、そのまま横転させながら機首を上げてバレルロール機動で相手へ近づいていく。
近づいてきたタイミングで一気に操縦桿を曳いてグイグイと旋回をした。
「・・・っ!」
少しだけ右手が痛むけど、ここは乗り切りたい。
後ろを見ると相手が追随の為にくるりと180度横転したのが見えた。
私も同時に180度横転させ、相手と反対の向きへ無理やり旋回して後ろを見る。
―よし、引っかかった!
相手が再びクルっと横転したところで、私はここぞとばかりに再び横転して一気に旋回させた。
旋回しながら力ずくで後ろを見て、相手がついてこれずに旋回が遅れているのを確認。
出力を全開にして思い切り操縦桿を引き、全力で旋回させる。
「痛っっ・・・・くうぅぅっ・・・!!」
右手がかなり痛むけど、それを堪えて上を見ながら無理やり曲げていく。
何回か回った後、ようやく相手の背後を取って操縦桿の引金を引く。
ーピピピピピピッ。
模擬戦判定装置のアラートが鳴り、私の勝ちが機械に記録された。
『終了!二人とも、帰還命令』
「由比ー、お疲れ様」
「うん。ただいま」
滑走路へ着陸し、駐機場でイーグルから降りた私へ声を掛けてくれたのは静音だった。
静音はスポーツ飲料とタオルをくれると、汗だくの私へ抱きついた。
「ちょっ、まだシャワー浴びてないよ」
「いいのいいの。一緒にシャワー行こうよ」
そういえば静音は結構スキンシップが多いんだっけ。ちょっと困惑しつつも、私は静音と一緒にシャワールームへ向かう。
この飛行場は来て数時間しか経ってないので、どこが何なのかわからない。
「ここがトレーニングルームで、あっちが食堂。整備部の部屋と・・・」
静音に案内してもらいながら、私は部屋の一つ一つを見ていく。
パソコンが無いだとか、見慣れない電話の形に戸惑っていると、静音が立ち止まった。
「あ、由比の部屋どうする?今日から飛行場で暮らすでしょ?」
それもそうだ。ここの所属になるのは間違いないだろうし、寝る場所がほしい。
あと服も・・・あ、そうだった・・・・。せっかくパレンバン基地から持ち出したのに、全部あっちだ・・・。
ライアーも友香も幸喜もいないし、みんな心配してるよ絶対・・・。
「はぁ、どうすればいいの・・・」
私が大きくため息をついて落ち込んでいると、静音がヒョイと覗き込んだ。
そして、私の身に着けているペンダントに気がついた。
「由比、こんなのしてたっけ?」
「ああ、それペンダント」
「中見せてくれない?」
「いいよ」
恥ずかしがる事でも無いし、私はペンダントの中身を見せる事にした。
パレンバン奪還作戦の後に二人で撮った写真が収められていて、とても大切なモノ。
「あれ、これって黒鷲って呼ばれてる人だ」
「うん。私の相棒」
「へえー」
私はライアーについて色々な事を話した。共に戦い続けた事、私が撃墜された時にわざわざ助けに来てくれた事、悩んでいる時や落ち込んでいる時に嫌な顔せず相談に乗ってくれたりした事。
「今は会えないけど、生きていればいつか会える。時代が違っても、きっと」
だから私は生き残る為に戦う。生き残って、大事なものを守る。
それを伝えると、静音は安心した様子で笑っていた。
「やっと、由比もたどり着いたみたいだね」
「たどり着いた・・・?」
私が静音の言葉の意味を理解しようとしたところで、静音は先に走り出した。
「なんでもなーい。早くシャワールーム行くよー」
「あっ、待って」
シャワールームで汗を洗い流した後、私はイーグルの整備をする為に格納庫へやってきていた。
といっても、友香ほど整備ができるわけでもないので整備隊の手伝いをするしかできない。
「ちょうどいい所に来たな。あれだけの操縦ができるから大丈夫だとは思うが、残りの基礎適正検査も実施してもらう」
「えっ」
戦闘試験だけじゃないの?
ここ数週間トレーニングしてないからとても不安だったけど、次の一言でその不安は消えた。
「というのは冗談だ。お前、あの動き方はどこで覚えた?見事な回避機動だった」
「あれはもう・・・戦っているうちに、ですね」
「ハッハッハッハ!そうか、戦ってるうちにか・・・すげえな。っと、自己紹介がまだだったな。俺はこの軍事会社のトレーナーをやってるリチャード・ディックだ」
「私は・・・・」
名前を言おうとしたところで、ハッと口を押さえた。
ここで下手に名前を出すと、後に影響を及ぼしかねない。
「なんか事情があるかもわからんが、実戦配備の時はコードネームで配備するから安心しろ」
「・・・私は霧乃宮 由比です」
私の霧乃宮という名前を聞いたとたん、リチャードさんの表情が一変した。
「お前あの霧乃宮家か!!!そりゃあ強いわけだ!!!」
私がどういう事か訪ねると、彼は再び笑いながらも説明をしてくれた。
「リアストラ空軍外人部隊の霧乃宮弘幸。世界的に有名なエースパイロットだ」
そっか。お父さん、すごい人だったんだ。すごく嬉しいし、私もその血を継いでるんだな。
そう思うと嬉しくて、早く会いという気持ちが強くなった。
「で、その霧乃宮とはどういう関係なんだ?妹とかか?」
あ、そうか。今は20年前の世界だから、お父さんはまだ20ちょっとの若手と言われる歳だ。
私が妹に見られても仕方がないよね。
「それは言えません」
「そうか。まあいい」
リチャードさんは私に何かを投げた。それを受け取ってじっくり見てみると、札束の入った封筒だった。
裏には英語で揃えないといけないモノが書かれている。
「中身は2700ドルだ。揃えるモノ揃えてもたっぷり残るから、好きに使え」
これってつまり・・・。私がリチャードさんに質問しようとしたところで、後ろから呼ばれた。
この声は静音だ。
「由比、適性検査合格おめでと」
「これって合格なの?」
「そう。合格」
静音が言うには、模擬空戦でリチャードさんに勝ったのは静音と私だけ。
他の人は地上で行う体力テスト・射撃能力テスト・専門知識テストの3つをクリアして合格点に達した人だけが登録される。
「あと、その封筒の裏に部屋番書かれてない?」
「部屋番?」
裏書きを見てみると、私の部屋の番号が書かれていた。
部屋番は17番。静音が15番でお隣さんという事になる。
「っとそうだ、霧乃宮。トレーニングルームに来い。書類書け」
「あ、わかりました」
「はいはい!リック、私も付き添っていいよね?」
静音が手を上げて同伴を提案した。訓練生時代はあまり気が付かなかったけど、静音って結構活発な子だ。
私も静音の同伴を認めてもらうように促すと、渋々承諾してくれた。
トレーニングルームの隅にある小さな机で書類を書き終え、私はここの飛行許可証を貰った。
「ただし、飛行計画書を提出してからだ。コイツみたいに勝手に飛ぶなよ?」
私は静音をジーっと見つめた。まだそんな事してたんだ・・・。
目を逸らして口笛を吹いている静音に少し苛立った私は、その頬を軽く抓った。
「いぢぢぢぢ!何するの!」
「あなたこそまだ無許可飛行してるの!?いい加減やめなって!迷惑かかるのはあなたの上司なの!」
「お、いい事言ったな」
静音は頬を摩りながらも反省している様子だし、この辺にしよう。
「さて。お前のコードネームだが・・・シフィルだ」
夜になり、私は中庭の芝生の上で仰向けになって空を見上げていた。
とても複雑な気分だった。今までそうでないと否定してきたけど、実はそうだったなんて。
これから私は激戦の中に身を投じていく事になる。もしかしたら歴史が少し変わって死ぬかもしれない。
そんな不安な部分もあった。
「・・・私はシフィルだったんだ。そして、ライラプス1に―」
「不思議だよね。私達が伝説の傭兵だなんて」
傍らで声がした。起き上がって横に目をやると、静音が腰を降ろしていた。
「あちっ。はい、少し冷えるでしょ?コーヒー持ってきたよ」
「ありがと。静音はこの戦争の詳細知ってるの?」
「私がパイロットになった理由は、ライラプス隊の伝説をお父さんから聞いていたから」
伝説のパイロットのように、何かを守れる強い人になりたい。
それが静音が空を選んだ理由だった。私は違ったけど、今は同じような理由で空を飛んでいる。
「由比、私達なら出来るよ。伝説は存在したって言い張れるように、共に戦おう?」
静音は空でも地上でも強いな。私もそういう強さを身につけなきゃ。
「そうだね。よろしく、ライラプス2・・・フィーラ」
「そっちこそね。シフィル」
私達は手を重ねて、その手を空へ突き出した。
うん、やらなくちゃ。生き残って、またみんなに会おう。
1話投稿です。ライラプス隊の真相が明らかになりましたね。これからの由比達の活躍に乞うご期待!




