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群青の空へ  作者: 朝霧美雲
第4章 -Not over as long as I'm here.-
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第20.5話「その道は暗く」



ハワイ島へ向かう船の中、由比に関する続報がニュースで流される。

扶桑上空の制空権を確保して、次はアスタリカへとゆっくりと飛行しているとの事だ。


「幸喜、このままだと私たちが向かってるハワイへの到達の可能性もあるよね」


「うん。下手をすれば陥落もあり得る」


「ねえ、南極にもヤバいのいるんだよね?どうするのよ」


南極方面について調べると、世界の海上戦力をナールズへ集結させているという情報を手に入れた。

でもそれだけだ。具体的な攻撃方法については記されていない。



そして、現状の由比について。



「今、由比に対する攻撃手段として航空戦力、長距離対空ミサイル、砲撃などあらゆる手段が試された」


「結果は?」


結果はいずれも成功せず。航空戦力とミサイルは全て撃墜され、砲撃は全て回避。

ありとあらゆる高速物体に対する反応は凄まじく、無力化されてしまう。


「ただでさえ由比は空なら誰も敵わないエースなのに」


「味方なら頼もしいのに、敵になればそれこそ悪魔だ」


由比はかつて白翼の悪魔と呼ばれていた。まさかそれがこんな風に形になってしまうなんて。

今更だけど、私にとっては目を背けたい現実だ。もし神様がいるなら、何でもいいから由比を救い出してほしい。


外に出れば、相変わらずの異常気象だ。晴れているのに雪が舞っている。

地球は、人類はこのまま終わってしまうんだろうか。由比を救えぬまま、最悪の終わりが来るんだろうか。

考えれば考えるほど、果ての無い暗い思考が生まれてくる。


「友香さん、今は寝たほうがいいよ。昨日だってろくざっぱ寝ていないの、知ってるから」


「ごめん、そうだよね」


このまま起きていても、暗い思考に支配されていくのが目に見える。

ハワイ到着まではしっかりと寝て休むことにしよう。


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