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群青の空へ  作者: 朝霧美雲
第4章 -Not over as long as I'm here.-
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特別編「訪れない完成」


どこかの国の山脈にある一つの古びた建屋。一人の青年が建屋の扉を開け中に入れば、黒髪の扶桑人少女とナールズ系の男が退屈そうにしている。


「成果は?その様子だと失敗して早々に切り上げてきたように見えるけど」


「ダメだよ。挙句敵意持たれたし」


「あの子はそういう子だよねー。今のところ成果上がってるのウチくらいじゃない?」


喜々としながら飾ってあるマネキンの、ちょうど心臓の辺りへレイピアを突き刺す。

彼女はとある人物をこうしてやったんだと自慢げに話し始める。


しかし、それを睨みながら立ち上がるナールズ系の男。彼はそのまま椅子を蹴飛ばし、建屋を出ていく。

残された青年と少女は不満そうにお互いを見た後に愚痴をこぼす。


「ウチ、アイツほんっまに嫌い」


「仕方ないよ。彼は何か目的があって組織側こっちに来たのだから」


「ってか、キミも引き込むの失敗したんでしょ?」


「引き込むのは失敗したけど、魅了するのは成功したよ。彼女自身の能力によってね」


けど。彼はそう否定し、残念そうに近くの椅子へ腰かける。


「どうしてか、完成はしない。一体なぜなんだろうね」


「もうなってもおかしくないはずなのに」


そのまま、二人は頭を悩ませ続ける。答えはいつになっても出なかった。

やがて建屋からは人気が失せ、室内は静寂が訪れる。




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