1年経ったら? 絶対に私達、結婚しようねって言ってたくせに、、、!
1年経ったら? 絶対に私達、結婚しようねって言ってたくせに、、、!
僕と彼女との約束は果たされなかった。
何故なら? 彼女は交通事故で亡くなってしまったからだ!
あんなに好きになった女性は僕にとって初めてで、、、。
その彼女がある日、交通事故で僕の目の前から居なくなってしまった。
もう彼女は僕の所に戻って来ることはない!
彼女は明るく前向きで、いつも自分のやりたい事に全力で取り組む
ステキな女性だった。
“僕は、そんな彼女を誇らしく想っていた。”
僕には彼女しかいないとずっと想っていたし、彼女も僕しかいないと
想っていてくれたと思う。
それでも報われないモノが、世の中にあるんだと僕は知った。
こんなにお互い想い合っていても、決して結ばれない愛もあるんだと......。
この先、僕はどうしたらいいのだろう?
*
・・・彼女が亡くなって3年。
“ある女性が僕を訪ねて来た!”
僕はその女性を見て、固まってしまう。
3年前に亡くなった彼女にそっくりだったからだ!
『・・な、奈桜なのか?』
『“い、いえ、違います! 私は貴方の彼女を轢いた男性の娘です。”』
『奈桜を轢いた男の娘? その娘が僕になんの用なんですか?』
『本当にすみません! 3年も貴方に会うのに時間がかかってしまって、
でも? 私の父もワザと貴方の彼女を轢いた訳じゃない事だけは分かって
ほしくて、すみません、今更ですよね、』
『もう、帰ってください、』
『分かりました、でも最後に! “私、貴方の亡くなった彼女に似てるん
ですか? 先初めて会った時、貴方は彼女の名前を私に言ったので!”』
『“そ、そんな事はもうどうでもいい! 帰ってくれ!”』
『すみません、今日のところは帰ります! でもまた来ますから。』
『・・・・・・』
最初は、彼女を轢いた男性の娘に会った時、正直彼女が生き返って
僕の所に戻って来てくれたんだと思った!
それほど、あの女性は亡くなった彼女にそっくりで、、、!
僕も動揺が隠せなかった。
でも? 彼女は確実に事故で亡くなったんだ!
もうこの世には居ない!
どんなに彼女に似ていても、あの女性は彼女ではない!
だからもう僕の心を捕まえないでほしんだ!
頼むよ! もう僕を惑わさないでくれ!
・・・それでも、あの女性は帰り際に僕に言った通り、
また時間を置いて、僕に会いに来たんだ!
『お願いです! もう一度、話しを聞いてくれませんか?』
『もう帰ってください! 僕は貴女と話す事なんて何もないんだ!』
『私にはあります! ちゃんと貴方に謝りたいんです!』
『“貴女がした事じゃない! 貴女のお父さんがした事だ! 僕に謝るなら
貴女のお父さんが僕に会いに来て謝るべきじゃないのか?”』
『・・・そ、そうですね、本来ならそうだと思います! でも父は刑務所
の中で首を吊って亡くなったんです。』
『・・・えぇ!?』
『父も随分、苦しんだんだと思います、まさか? 貴方の彼女を車で轢く
なんて父も考えてもいなかった、しかも? その事故で彼女は亡くなって、
父は犯罪者になり、私達家族の事を随分考えてくれていて、だから父は
自殺を図ったのだと思います。』
『・・・そ、それはいつの事ですか?』
『つい3日前です。』
『・・・み、3日前?』
『お願いです! 私の話をちゃんと聞いてください!』
『・・・わ、分かりました、』
『ありがとうございます。』
・・・僕は彼女を家の中に入れて、話を聞くことにした。
彼女は父から僕に会って父親の想いを僕に伝えてほしいと言って話し始める!
話が終わるころには、彼女は涙で殆ど話せないぐらい泣き崩れていた。
僕も彼女の父親をまだ許せるところまでなかったが、それは時間の問題だと
も思った。
亡くなった彼女も、いつまでもこんな事を引きづってほしくないと僕に思って
いるだろうし。
“もう彼女の父親とその家族も許してあげてと、” 彼女が化けて出てきたら
必ず僕にそう言うだろうなと想ったからだ!
だから僕は彼女の父親も彼女も許すことにした。
今ではないけど? いつか許せる日まで。
それと? 僕は亡くなった彼女にそっくりのこの女性を好きになってしまった。
これも運命なのか?
彼女を殺された父親の娘と僕は恋に落ちる。
亡くなった彼女も許してくれるだろう。
何故なら? 亡くなった彼女にそっくりの彼女と僕は付き合って1年で、
“結婚”したからだ!
“1年経ったら? 絶対に私達、結婚しようねって言ってたくせに、、、!”
あの時の僕は約束を彼女と果たせなかったが、今の彼女とは1年経って
遂に“結婚”できた!
約束は守られた、だから絶対に僕は彼女を幸せにするよ。
そうする事で、亡くなった彼女も天国で喜んでくれると思うんだ!
必ず僕が今の彼女を幸せにするから、天国で僕と彼女を見ててね。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。