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この恋心は時を超えて  作者: 薄氷さくら
14/21

恋心

目覚まし時計の音が鳴る。

私が起きると勝手にそれは止まる。

ベッドから体を起こし、部屋のカーテンを開けた。

いつものようにお気に入りのソファーに腰を下ろす。

寝起きで動く気力もなく、なんとなくテレビを見ようと思えば勝手に電源が入り、見たい番組に変わる。

あの世界はなんだったのかわからない。

そして、あの日確実に私は死んだ。

おそらくこの世界に戻ってくる条件は死ぬことだったのだと今はわかる。

あれから私はいつもの日常を過ごしていた。

ただ待っていてくれといった彼の言葉は私の心に深く残っていた。


ただ私が転移する前と変わっていることがあった。

この世界に魔力が存在しているということだ。

そしてあの世界は私たちの住んでいるところとは全く異なっていると思っていたが、もしかしたら随分と遠い過去の世界だったのかもしれないと思った。

私があの世界から去った後どうなったかはわからない。

でも、きっといい方向に変わってくれたような気がする。


ここに戻ってきてから、よく散歩している。

あの日見た水辺にどうしても行きたい気持ちになり、似たような場所がないか調べていたのだ。

今日も見つけた場所へと向かった。

バスを乗り継ぎ、森の方まで来ると歩いて行く。

結構長い時間歩いて疲れてはいたが足を止めることはなかった。

ようやく目的の場所に着いた。

水面に光が反射してキラキラと輝き、泳いでいる魚も見えるくらい澄んでいる。

周りを囲む木々の葉っぱは優しく風に揺れ、枝の間からの陽射しが心地いい。

あのときの場所にそっくりで、なんだか懐かしい気持ちになった。


そのとき突如、昼間だったはずなのに水辺は暗く深い霧に覆われ木々は激しく風も嵐のように吹き荒れた。

霧の中からゆっくりと実体が現れた。

「リオ…!」

低く透き通った懐かしい声。

すぐに誰だかわかった。

私は気づいたら走り出していて、彼に抱きついた。

無意識のうちに涙が出る。

そして、彼はそれを微笑みながら受け止めた。

少し冷たい手が私の頬の涙を優しく拭う。

「でも、どうしてここが?」

そう訊ねると彼は胸ポケットのなかから透き通った金色の物を出した。

「これが導いてくれた。」

あのとき神殿でジェラルドのポケットの中に入っていった私の魔法石だった。

「もう決して離さない。どんなに時を超えようと世界が変わろうと君のことを愛している。」

彼はそういうと私を強く抱きしめた。

そして再び私たちは巡り合った。

この恋心は時を超えて。

とりあえず一旦完結です。

読んでいただきありがとうございます。

初めて書いたので読みにくかったかもしれません。

ごめんなさい…

書くのって難しいですね泣

お手柔らかにお願いします。


よろしければブックマーク、評価等

お願いします。


あっ。第二部制作はじめました。

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