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この恋心は時を超えて  作者: 薄氷さくら
11/21

再会

ジェラルドが返してくれた記憶は、私の奥深くにある魂と繋がっていくような気がした。

私は間違いなくこの世界にいた。

そして、その愛おしい彼が目の前にいる。

「…ジェラルド。」

そういうと私は彼の胸に飛び込んだ。

「待っていてくれたのね。」

私は涙ぐむ。

「約束したからな。」

彼は優しく微笑んだ。

「ちゃんと、私のことわかってくれたんだ。」

「当たり前だ。」

そういうと彼は優しく髪を撫でた。


私はジェラルドと一緒にルークとローズが貸してくれた緑の屋根の家に向かった。

「ここが昔の私が住んでいたところよ。」

そういうと少し心配そうに彼は私の肩を優しく抱き寄せた。

「ありがとう。でも、もう大丈夫。」

私は彼の金色の瞳を見て言った。

「貴方のおかげで運命も変わっていたわ。」

私は先ほど会った家族を思い出した。

「俺のおかげじゃない。君自身が変えたんだ。」

彼は力強く私を見た。そして2人で家に入った。


とりあえず、2人はソファでゆっくりした。

「懐かしい。」

私は彼を見つめ、そう呟くと、そっと彼の頬に触れる。

「もう、ひとりはごめんだ。」

彼は悲しみの表情を全面に出し、私を強く抱きしめた。

「ジェラルド、約束するわ。もうあなたを置いてどこにもいかない。」

爽やかだけど少し甘い彼の懐かしい香りに包まれながら、私は応えるように背中に手をまわした。


また、久しぶりにジェラルドとの生活が始まった。

昔のように食事をとった後はソファーでゆっくり話をする。

「私、リオっていうの。ここに来るまでは全く違う世界で暮らしてた。戻り方もわからないし、戻るつもりもないけど。」

私は笑って言った。

「リオ…。いい名前だな。」

私の頬を撫でながら確かめるように呼んだ。

「なんか恥ずかしい。」

少し照れると彼は赤くなった頬を指でつつき、2人で笑い合った。

「そういえば契約ってまたしなくていいの?」

私はふと疑問に思ってきいた。

「それが不思議なんだが契約が破棄されてないんだ。今までこんなことはなかったんだがな。」

彼は考えながら言った。

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