雨のように言葉が降って来たら、、、?
僕は、他の同年代の子達とは少し違うんだ!
___それはね?
僕が言葉を話す時は、雨が降ってくるように言葉が上から落ちてくるんだよ。
僕はそれを拾い集めて、言葉を組み立てていくんだ!
___僕がその事を、他の子に聞いたらね?
みんな僕みたいに、こんな風に言葉を話さないんだって!
頭で思いついた事を、言葉に出して話しているって言ってたよ。
・・・それって? 本当なのかな?
___僕には、出来ない事だし、、、!
そんな風に僕は話せないから。
*
___僕の名前は、『渋野 守』6歳の男の子だよ。
僕は、自分がおかしいんだと思ってママに真剣に聞いた事があるんだ!
『___ねえ、ママ?』
『___なーに、守?』
『___あのね? 僕って、“変なのかな?”』
『・・・どうして、そう思うの?』
『だってね! 僕は雨が降るみたいに言葉が上から落ちてくるんだよ。
僕はそれを上手く拾って、言葉にするんだ! これって、やっぱりお
かしいんだって! ねえ、ママはどう思う?』
『___ママはね? 守がおかしいんだなんて一度も想った事なんか
ないのよ! 守のそれは! 【個性】なのよ。いいじゃない! 人と
違っても!』
『・・・ママ、ありがとう!』
『守は私の大事な息子よ。これまでもこれからもね! だからどんな
事があっても、ママだけは守の味方だからね!』
『___うん!』
___僕は、僕のママに相談して良かったと思ったんだ!
ママだけは、僕の味方でいてくれる。
___しかも? これは“個性”なんだって思えたから。
▼
___僕は歳を重ねる事にね。
言葉がザアザア雨のように、激しく上から降ってくるようになったんだ。
僕は、必死にその言葉を拾って並べて言葉にするようになったんだよ。
___いつも、言葉を下に落とさないように拾うのでやっとなんだ!
・・・物凄く! 頭が疲れてくると?
___ポロポロと下に言葉が落ちていく。
その時は、ちゃんと並べ替えも出来ないままの言葉になってしまうんだ。
___何が言いたいのか? 何の話だったかも覚えてない時もある。
___僕の脳は、、、?
・・・どうなって行くのだろう?
*
___僕が高校生になった時ぐらいから、僕はママに相談しなくなったんだよ!
なんだか? 恥ずかしくなってきてね。
中学生までは、家族みんな仲が良かったからなんでも話せたのだけど?
今は、パパにもママにも僕は相談しない!
___その代わりね?
初めて出来た彼女に、この事を相談するようになったんだよ。
『___ねえ、カオル?』
『どうしたの、守クン?』
『・・・この事を、話してもびっくりしないでね!』
『___えぇ!?』
『・・・僕は? 普通に話していないんだよ!』
『___えぇ!? どういう事?』
『___僕は、雨が降るように言葉を拾って並べ替えて話しているんだよ。』
『・・・頭で考えて話してないの?』
『___ううん、』
『・・・だからなんだね! たまに何を言ってるのか、分からない時があるから!』
『___あぁ、そうだね、』
『なんだか? 謎が解けたような気がするわ! 何か私でよければ守クンの
力になりたいの!』
『___うん、じゃあ、お願いしていい?』
『いいよ! これからは、私が守クンを支えるからね!』
『うん!』
___この時の僕は、ホッとしていたんだよ。
初めて出来た彼女に、僕の悩みを言えた事。
___そして、彼女が僕を支えてくれると言ってくれた事。
ずっと、悩んできたモノが少し解けた気がしたんだ。
___僕はこれからも、言葉を拾って話していくし。
一生! この悩みは消えないと思うけど、、、?
___彼女と一緒なら、僕はどんな事も乗り越えていけそうだ。
最後までお読みいただきありがとうございます。




