表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

雨のように言葉が降って来たら、、、?

作者: 七瀬
掲載日:2019/11/08




僕は、他の同年代の子達とは少し違うんだ!


___それはね?

僕が言葉を話す時は、雨が降ってくるように言葉が上から落ちてくるんだよ。

僕はそれを拾い集めて、言葉を組み立てていくんだ!



___僕がその事を、他の子に聞いたらね?

みんな僕みたいに、こんな風に言葉を話さないんだって!


頭で思いついた事を、言葉に出して話しているって言ってたよ。

・・・それって? 本当なのかな?


___僕には、出来ない事だし、、、!

そんな風に僕は話せないから。


 



___僕の名前は、『渋野 守』6歳の男の子だよ。


僕は、自分がおかしいんだと思ってママに真剣に聞いた事があるんだ!


『___ねえ、ママ?』

『___なーに、守?』

『___あのね? 僕って、“変なのかな?”』

『・・・どうして、そう思うの?』

『だってね! 僕は雨が降るみたいに言葉が上から落ちてくるんだよ。

僕はそれを上手く拾って、言葉にするんだ! これって、やっぱりお

かしいんだって! ねえ、ママはどう思う?』

『___ママはね? 守がおかしいんだなんて一度も想った事なんか

ないのよ! 守のそれは! 【個性】なのよ。いいじゃない! 人と

違っても!』

『・・・ママ、ありがとう!』

『守は私の大事な息子よ。これまでもこれからもね! だからどんな

事があっても、ママだけは守の味方だからね!』

『___うん!』




___僕は、僕のママに相談して良かったと思ったんだ!

ママだけは、僕の味方でいてくれる。


___しかも? これは“個性”なんだって思えたから。




___僕は歳を重ねる事にね。

言葉がザアザア雨のように、激しく上から降ってくるようになったんだ。

僕は、必死にその言葉を拾って並べて言葉にするようになったんだよ。



___いつも、言葉を下に落とさないように拾うのでやっとなんだ!

・・・物凄く! 頭が疲れてくると?



___ポロポロと下に言葉が落ちていく。

その時は、ちゃんと並べ替えも出来ないままの言葉になってしまうんだ。


___何が言いたいのか? 何の話だったかも覚えてない時もある。

___僕の脳は、、、?

・・・どうなって行くのだろう?




___僕が高校生になった時ぐらいから、僕はママに相談しなくなったんだよ!

なんだか? 恥ずかしくなってきてね。


中学生までは、家族みんな仲が良かったからなんでも話せたのだけど?

今は、パパにもママにも僕は相談しない!


___その代わりね?

初めて出来た彼女に、この事を相談するようになったんだよ。


『___ねえ、カオル?』

『どうしたの、守クン?』

『・・・この事を、話してもびっくりしないでね!』

『___えぇ!?』

『・・・僕は? 普通に話していないんだよ!』

『___えぇ!? どういう事?』

『___僕は、雨が降るように言葉を拾って並べ替えて話しているんだよ。』

『・・・頭で考えて話してないの?』

『___ううん、』

『・・・だからなんだね! たまに何を言ってるのか、分からない時があるから!』

『___あぁ、そうだね、』

『なんだか? 謎が解けたような気がするわ! 何か私でよければ守クンの

力になりたいの!』

『___うん、じゃあ、お願いしていい?』

『いいよ! これからは、私が守クンを支えるからね!』

『うん!』




___この時の僕は、ホッとしていたんだよ。

初めて出来た彼女に、僕の悩みを言えた事。


___そして、彼女が僕を支えてくれると言ってくれた事。

ずっと、悩んできたモノが少し解けた気がしたんだ。


___僕はこれからも、言葉を拾って話していくし。

一生! この悩みは消えないと思うけど、、、?


___彼女と一緒なら、僕はどんな事も乗り越えていけそうだ。





最後までお読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ