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【八十三階層】ダンジョン再攻略①

あけましておめでとう。

今年も、チマチマ更新していく予定です。

 駅前ダンジョンの再突入の準備を終わらせて、駅前に来ていた。


 前回の稼ぎは全部今回の準備に使ってしまった。


 その大半を占めたのがマジックバックだ。

 マジックバック(大サイズ)を3つ購入した。

 そのうちの1つは容量30倍の大容量で、マジックバック3個で1億円も費やしてしまった。



 今回は武藤さんに、みんなを紹介して、次に買う大容量のマジックバックの予約までして店を出た。



 着替を終えて、ダンジョン入口の前で待ち合わせをしていたら、なんかもの凄い視線を感じる。


 聞き耳を立てると声が聞こえてくるから、聞いててみようか。





「ねえねえ、アレじゃない? 例の探索者」

「例のってなに?」

「お前知らないの!? モンスターを走りながら瞬殺して魔石もアイテムも拾わない、探索者サイトローカル版に載っていたパーティよ」

「イケメン、フツメン、猫2匹、あと女性が2人いたら間違いないはずよ」



 フツメンって俺のことか?


「弥さんお待たせしました」

「兄さん、光太さんお待たせしました」



 ザワザワッ!


「ひかるちゃん、翠ちゃん、早速爆走しようぜ!」



 光太郎が調子にのってる。

 イケメンって言われてテンションが上がってるのか?



「? なんか様子がおかしいようですが?」

「見られてますよね?」


 まさかこんなダンジョンで騒がれるほど有名になるとは……


「ニャ!」

「にゃっ」


 おっと、フローとフェイが早く戦いたがってる。

 じゃあ行きますか。


「光太、翠ちゃん。まずは六階層まで一気に行こう!!」


「おお!!」

「はい!」


 ザワザワッ



 前回と同じく六階までは翠ちゃん光太郎を先頭にして突き進む。



 前回と違うのは、五階、六階でも減速しなかったことだ。


 一部の探索者が俺たちの後を付いてきていたが、気にしない事にした。



 七階層もモンスターと遭遇してもフロー、フェイが援護(横取り)に入るので、少し立ち止まる程度のロスでダンジョンを進んでいた。




 そして…………



「ここらで昼休憩にするか」



 俺たちは十一階層の安全地帯まで到達した。


 勿体ない気もするが、下層でガンガン倒した方が効率が良いのは解っている。


「半日で半分か、出来すぎだな」


「光太、ここからはアイテムを拾いながらじっくり進んでいくぞ。光太郎と翠ちゃんの訓練も兼ねてな」


 前回は俺、フロー、フェイで無双してつきすすんだからな。


「弥さん、私と光太郎さんでうまく戦えたらどうします」


「そうしたら全員参加して、下層を目指そう」




 十一階層初のゴブリンは3体で、遭遇した。


 光太郎、翠ちゃんの要望で2対3で戦うことになった。




 僕はひかると見学になる。


 以前なら1対1で互角だったので、安定して戦うには2人がかりで戦う必要があった。



 ゴブリンが3人同時に重ならないように立ち回り、隙を見つけては切り裂いている。


「やっぱり、2人のチームワークは上手いな」

「少し妬けます。あと光太さんの初撃はかなりの物でした」


 政宗さんの指導のおかげなのだろうか、上からの斬撃が鋭い気がする。


 すでに、地力に差がありチームワークまで重なると、時間はかかったものの、ゴブリン3体を倒すことを無傷でやってのけた。


「どうでした? 弥さん」


「うん、これなら訓練もいらないか……バンバン倒して階段を目指そう」




 ■□■□■□■□■□■□




 初日後半で、最初の難関コボルトキングのいる十三階層までたどり着いた。


 階段までの道のりを、光太郎と翠ちゃんが憶えているのが時短となっている。


 マジで凄いな。



 ここは狩りには向かない階層だから、最短で下に降りる階段を目指す。



「ニャ!」

「にゃっ」


 索敵猫がモンスターの接近を伝える。

 敵探知でフローとフェイに勝つには、索敵LV2が必要になるくらいだ。


「間違いなくフロー、フェイのどちらかにモンスターを引き付けるパッシブスキルがあるだろ? 遭遇率がおかしい」


 光太郎が愚痴をこぼすかのように訴える。


「引き寄せか確率変動のスキルかもしれません。どちらも聞いたことないですが」


「あと、アイテムのドロップ率もほぼ2倍です。兄さんのパートナーは稼ぐには最適ですね」



 確かに稼ぐにはいいのだが、先に進むにはちょいと面倒になる。


「おっ、ちょうど1体だから俺がいくよ」



「ニャンニャン」

「にゃんにゃん」

「ぶーぶー!」


 一部の不満を抜きにしてコボルトキングに向かって特攻する。


 コボルトキングの盾を使用した防御力は高い。

 時間をかければ楽勝なんだが、時間をかけると魔法攻撃がやってくる。


 攻略法は闇撃LV2を使う前に多数で袋叩きにするしかない。



 初撃は盾を使ってガードするなら、体格差を利用して飛び蹴りで対応する。


 体勢を崩したところに追い打ち!


 防御が甘くなったから追撃する。

 このあと1回目の魔法攻撃がくる。



「ギギギ 闇撃LV1」


 遅い……これなら避けながら攻撃体勢が整えられる。


 そして上段からの振り下ろし攻撃、名付けて『マサムネアタック』だ!


 ここから次の魔法を使うまでは何故か弱いので、ガンガンダメージを与える。




「ギギギ 闇撃LV2」


 来た! 避けられるか?


 回避に全力を使い避けてみる。

 体勢を大きく崩したが回避に成功した。



「ギギギ 二連撃」


「ぐわっ」



 あれだけ体勢を崩していると、二連撃が回避出来ない。


 ただ、まともに食らった訳じゃないので、ダメージは、闇撃LV2の半分の半分もないくらいだ。



 立ち直り、戦いを再開して次の魔法攻撃が来る前にコボルトキングは消滅した。



 大量に転がり落ちた魔石を回収して、戦いの感想を述べる。



「やっぱりコボルトキングは厄介だな。1体でも完勝は出来なかった」


「でも兄さんも強くなってます。特に上段からの振り下ろしにはキレを感じました。あと次も単体ならわたしたちに戦わせて下さい」




 次に遭遇したコボルトキングは2体だったが、フローとフェイが気を利かせてくれて、1体引き付けてくれた。



 コボルトキングがタコ殴りにあってる。


 光太郎は互角な気がするけど、翠ちゃんと特にひかるが圧倒的に強い。


「ギギギ 闇撃LV1」


 魔法攻撃が翠ちゃんを襲うが、ギリギリのところで避けた。


 攻撃の主体は光太郎狙いだったのに、魔法攻撃は翠ちゃんを狙った。


 なにか法則でもあるのか、ただのランダムなのか。



 そろそろ次の魔法攻撃が来るぞ。


 コボルトは翠ちゃんに狙いを向けた。


「ギギギ 闇……」


 しかし、その隙を付いて絶好の位置から光太郎の『マサムネアタック』が決まった。


 みんな確実にパワーアップをしている。



 しかもコボルトスパイスのオマケ付きだ。



「これからは、1体ならフロー、フェイ、光太郎、翠ちゃんの4人がかり、2体ならフロー、フェイ、光太郎組と俺、翠ちゃん、ひかるの組で分かれよう。3体以上は魔法をぶちかましてから戦おう」



 ■□■□■□■□■□■□




 アナログ時計では、夜の10時を指していた。


「もうヘトヘトなんだけど! ここでじっくり休ませてくれるんだろうなっ?」



 光太郎の言いたいことは分かるけど、お陰で16階層の安全地帯まで辿り着いた。



 睡眠を含めた8時間以上の休憩をとれば、MPは全快するのは探索者の常識となっているから、


 十四階層のガルガンスライムでは魔法をガンガン使って突破して、十五階層のゴブリンソルジャーにはスキルをバシバシ使ってこの階層まで来た。



 俺は、秘蔵のアイテムをここで出す。

 これで光太郎の機嫌は治るはずだ。



「ふっ……光太、文句はこれを見てから言え、じゃじゃーん!!」



「ま、まさかこれは!?」




















 ステータス


 ネーム……一関 光太郎

 レベル……19

 ジョブ……勇者(仮)

 ヒットポイント……790

 ストレングス……110

 デクスタリティ……117

 マジックポイント……220

 スキル……限界突破3、光魔法3、再生2、剣技0、火魔法0

 パッシブスキル……EXP2倍

 コレクション……第一ダンジョン攻略




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