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【隠し階層7】▓▓▓▓▓▓▓▓

 私の名前は『ベータナイン』


 アメリカ軍マシンナーズプラトゥーンのカウンセラーだ。


 人間と機械の融合は、精神的にかなり負担があり、人間の脳を使って作られた私がカウンセリング役として、この小隊のメンタルサポートをしている。


 私と話すだけでも、ストレスが軽減できると言う統計があるらしい。




 ある日、一定の訓練課程を終えた小隊が、特務兵となるため、あるダンジョンに突入した。



 このミッションは3回目となるが、今回兵士のミスにより、Gスネークと呼ばれるモンスターが一匹こちらに向かってきてしまった。


 私にも兵士ほどの装備はないが、自衛手段はある。


 予定より苦戦したけど、仲間の救援でモンスターを倒すことに成功した。



 その時、視界が切り替わった。



 それは綺麗な水色で、何も無い部屋の真ん中に立っていた。



 ここは?



『ようこそ、始まりと終わりの場所へ』



 声の方を振り向くと、正体不明の何かがいた。

  人間じゃない、しかも日本語だと!?



 その姿は、その瞬間に記憶から消えていくので、表現できない。




「あなたは、誰だ?」



『ボクは案内人だよ。この部屋は【悠久の迷宮】で初めてモンスターを倒した者に開かれる【覚醒の間】だよ。道を切り開く者よ』




「Gスネークと戦いはしたが、倒していなかったはずだが」




『モンスターは倒すだけじゃ資格は得られない。与えたダメージと受けたダメージが一定の割合を超えないと資格は得られない。ただモンスターを直接殺した者は、必要な割合が易くなる。 君はその割合を満たしたから、迷宮の探索者資格を得たんだ』



「そういう事か、納得した」



『探索者はモンスターを倒す度にレベルが上がり、強くなっていくんだ。 先ずは君のジョブを見よう……さあ一緒に見よう』




 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡


 ネーム……β-009

 ジョブ……重戦士

 レベル……1

 HP…………26+60

 STR……4+30

 DEX……3+30

 INT……5+30

 MID……6+30

 MP…………11+60

 補正…………孤児補正、四兄弟補正、肉体欠損( A)補正

 スキル……物理防御0、魔法防御0


 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡




『この地球って世界では、ほとんどの人間が《一般人》って職業なんだ。なので職業スキル以外にもスキルを複数個手に入れられるのが地球の特典なんだ。でも、君は重戦士だね、しかも孤児、四兄弟、欠損補正が付いてるから、第一の迷宮くらいなら、苦労はしないと思うよ』




 そんなことより、私に3人も兄弟がいるのは衝撃だった。



 人数から考えて、機械化小隊やカウンセラー仲間ではない。





『ここはスキルを与える部屋だから、一般人じゃない君もスキルを決めるルーレットを回すよ』



 すると、たぶん男だと思うけど、その者の隣に回転してるルーレットが突然現れた。




『君はこれから、その手に持っているダーツを投げて得られるスキルの回数を選ぶんだ』




 私の手にはダーツが握られている。




『さぁ、投げて』




 合図とともにダーツを投げる。


 ダーツは的に刺さり、ルーレットは減速していく。





『地球でのスキルの取得数は1つから4つだよ。 他の世界では0か1の二択だけど、地球と似たような世界もそこそこあったかな。まあ、1%にも満たない割合だけどね。 んっ、止まった……君のスキル取得数は【2】だ』




 的の面積配分は、4割、3割、2割、1割だったと目視で理解できる。




 再びルーレットが回り始めた。




『さあ、今度はスキルの種類を選んでもらうよ、さあダーツを投げて。1投目、開始!』



 ダーツをルーレットに向かって投げた。





 私はアイテムドロップ率1,5倍のパッシブスキルとアイテム鑑定のパッシブスキルを貰った。



『これでやることは終わった。最後に大事なことを言うけど、迷宮に戻ると、ここの部屋での記憶はなくなってしまうからね。頑張るんだよ』




 最後に恐ろしい事を言われた。まるで今までの会話が無意味じゃないか



 しかし、苦情を言う前に部屋の視界は、ボヤけていく。



『では、いつものセリフを……

【終わりかけたこの世界に、幸あらんことを】

 また会えるといいね、珍しい探索者君』



 視界がなくなった瞬間別の視界が開けた。


 ここはGスネークと戦っていたダンジョンの中だった。



 私とボブだけがあの部屋の記憶を持っていた。


 ボブも生身の部分が非常に少ない兵士だったから、推測すると私とボブは、もう『人間』ではないって事なのだろうか。



 探索者となって爆発的に強くなった私は、精神面のサポートだけでなく、攻撃面でも主力として参加することになった。



 気になるのは『四兄弟』という補正値、私にも家族が居たという事実。


 だけど特殊な軍に所属している私は何も出来ない。



 ■□■□■□■□



 あれから数ヶ月が経ち、私達の小隊はダンジョンの最下層に到達していた。


 そこの守護モンスターを倒したとき、私はあの部屋に戻ってきた。



 僕は『案内人』と再び会い、いくつかの話をした。



 そして、最後に、こう言ったのだ。




『もし私の家族が生きていたなら、幸運を祈らせてくれないか』



 ……と。



次話は完成しています。

いつもの見直しをするだけです。


えっ、あれで見直しをしているって?


はい、しています。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 孤児補正、四兄弟補正、割とドコにでもありそうな設定ではあるんだけど こういう物語の中で、あえて主人公に寄せた関連項目あると どうしても関係者か?と考えてしまうw ミスリードを誘ってるの…
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