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【六十六階層】パーティ再結成

 光太郎と翠ちゃんが、コボルトジェネラルと戦う。


「剛腕!」

「限界突破II」


 2人は初手からスキルを使ってきた。


 コボルトジェネラルが使ってる武器は中型の剣、ミドルソードだ。

 それに小型の盾も持っている


 コボルトジェネラルは盾を光太郎に向けて牽制しつつ、翠ちゃんに攻撃する。


 翠ちゃんも盾を使ってこの攻撃を防ぐ。


 うん、ここまではいい。

 次は魔法攻撃だぞ2人とも。


「ギギ闇撃LVI」


 コボルトジェネラルの魔法攻撃は、光太郎に狙いを定めた。


「ぎきぃっ!」


 光太郎は盾で受け止めたが、ダメージは受けるんだよな。


「光太郎さん!」

「大丈夫、キツいがあと2回は余裕!」


 光太郎は自分のライフ管理が出来るのか!?



「次の魔法は私が受け止めます!」

「おう!」


「ギギ高速剣」


「はっ」


 光太郎はコボルトの高速剣を難なく避けて反撃している。


 限界突破を使用したせいか、コボルトジェネラルを圧倒してる。


 ここから暫くの時間、コボルトジェネラルはスキルを使わない。


 2回目の魔法攻撃がくるまでに、どこまでダメージを与えられるかが、この戦いの見どころだと思う。



 結果、光太郎と翠ちゃんの猛攻撃にコボルトジェネラルは魔法攻撃を使うまで耐えきることが出来ず、大量の魔石を散らばせて消滅した。


 たぶんもう少しで魔法攻撃が来るところだっただけど、翠ちゃんはどうやって受け止めるのかな?

 って疑問は今日は聞かない。



「やりました……」

「ああ、これなら慣れれば2体までなら戦えるぞ」


「光太郎さん調子に乗り過ぎです。今の私にはあの魔法攻撃と高速剣は厳しそうです」

「確かに、俺もスキルを使わないと厳しいかもな……」


 魔石を集めながら、戦後の検討をしている。


「とりあえずおめでとう。スキルを使ったとはいえ、こうもあっさり倒せるとかちょっと驚いた」


「余裕そうな顔で驚いたとか言われてもなぁ。そうだ、翠ちゃんほら」


 光太郎は翠ちゃんを背中を押して、俺に近付ける。


「あっ…………すぅ~」


 翠ちゃんが改まって俺を見つめる。


「わ、弥さんっ、あの、その……友達を前提に一緒にパーティを組んで下さい!!」


「…………え?」

「…………は?」


 翠ちゃんの謎のお誘いに、俺と光太郎は固まる。


「ん?」


 翠ちゃんは『?』マークを浮かべながら返事を待っている。



「ぷっ」

「ぶはっ」


「な、なんで笑うんですかっ、それに返事は」



「ギャハハハ、翠ちゃんおもしれぇ」

 笑い転げる光太郎。


 俺も転げ回りたいけど、返事をしないとな。


「こちらこそよろしく。だけどもう友達だけどな」


「わははははは……ぜ〜ぜ〜……そうだ俺たちはもう仲間だ、一緒に探索しまくろうぜ。あぁ笑った」


「は、はい、よろしくお願いします。あと光太郎さん笑い過ぎです」


 光太郎を睨む翠ちゃんの表情に今まであった『遠慮』が消えていた。






 この後、コボルトジェネラルを狩りながら、翠ちゃんと光太郎の強さを確認した。


 スキルなしだと光太郎はコボルトジェネラルに対して若干力負けをしていて、代わりに対応能力は翠ちゃんより安定していた。


 驚いた事に、一定の条件を満たしていれば、コボルトジェネラルの『闇撃』を光太郎の『光破』で相殺出来ることが分かった。


 あとは2人とも自分のスキル使用回数を完全に把握してる事だよな。


 俺って多くの回数を使えるから、把握しきれてないのが現状だ。


 光太郎も翠ちゃんも一番弱いスキルで五回が限度だから簡単だよな?


 頭の中で言い訳をしていたら、1階に戻れる場所までたどり着いた。


「今日はこれで終わりでいいか?」


 まだダンジョンに潜っていた時間はそれほどでもないので確認してみた。


「はい」

「いいぜ、だけど一ついいか?」


 光太郎がなにかしたそうに感じる。


「握力を測りたい。探索者用の握力計、弥なら持ってるよな?」


「実は稼いだお金は、回復アイテムと装備に使っていて、探索者用の握力計までは所持してないんです」



 ってことは、2人とも以前持っていた握力計じゃ測れないってことか。

 かなり成長してるんだな。


 3人で駅前ダンジョンを探索したことを思い浮かべた。


「懐かしいな。みんなで測ろう」


「弥もか? 今までの自信が一気に崩れ落ちそうな気がするんだが」


「分かっていますが、光太郎さんに同意です……」



 部屋に戻り、探索者用の握力計を光太郎に渡す。


 いつも光太郎から測って、翠ちゃんに負けるパターンだったからな。


「光太、知ってると思うが、探索者用の握力計は5kg単位だからな」


「くっくっくっ……今の俺なら1キロ程度なんか誤差さ、さあ新光太郎の力をみせてやる!!」


「光太郎さん、弥さんの前だと虚しいですよ?」


「うっさい! はああぁ!!!…………どうだ? 210キロか……うん、まあまあだな。はい、次翠ちゃん」


 光太郎が握力計を翠ちゃんに手渡しする。


「予想だと、翠ちゃんは230キロくらいだとみた」



 光太郎の言葉には反応せず、握力計を握りしめる翠ちゃん。

「えいっ……あっ」


 どことなく嬉しそうな翠ちゃん。


「えっと、なっ!? 270kgだと…………」


 横から数値を覗く光太郎がガックリと膝から崩れ落ちる。

 代わりに静かに喜ぶ翠ちゃん。


 おもしれぇ。


「はっ、俺には超必殺技『限界突破』がある……だけどもうMP切れだから明日再戦だ!」


「光太郎さんのスキルは反則です。次は弥さんですね」


 翠ちゃんは握力計を俺に差し出した。


 結果『525kg』と前に測った時と、変わらないけど、2人は唖然としていた。



「わ、私も明日スキルを使いますっ。もう少し数値が上がるはずですっ」




 ……何を張り合ってるんだろうか。



 翌日、スキルを使った翠ちゃんは『375kg』

 光太郎は『475kg』の数値をたたき出した。


 その後、限界突破の切れた数値が『135kg』まで落ちたのを確認して『バランス悪いですね』と言われていた。












 ネーム……六角橋 弥

 レベル……31

 ジョブ……軽戦士

 ヒットポイント……934

 ストレングス……172

 デクスタリティ……203

 マジックポイント……220

 スキル……回復魔法3、火魔法3、速度上昇3、索敵3

 パッシブスキル……早熟、アイテム鑑定、消費MP半減、転職

 コレクション……孤児補正、双子補正、四兄弟補正


誤字報告、とても感謝しています。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 誤字報告機能ではタイトルの修正報告は出来ないのでこちらから。 話タイトル:【六十六階層】バーティ再結成 濁音(゛)のバになってます。半濁音(゜)のパーティかと
[気になる点] タイトル、バーディになってますが、パーティーの間違いではありませんか? [一言] 更新楽しみにしてます
[一言] 更新、有難う御座います。
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