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【六十一階層】巨大スライム

見直してるのに、誤字が止まらない(ง °Θ°)ว

2日に1回は『ドス』のダンジョンに通うようになった。


自宅ダンジョンに比べて下階へ降りるのに時間がかかって手間だったけど、今は四階層の入口に立っている。


三階層のモンスターはホブゴブリンだったので、遭遇したモンスターだけ倒して、四階層を目指した。


自宅ダンジョン七階層と同じ強さのモンスターだと、だいたいの強さとドロップする魔石で確信が持てた。


四階層をしばらく歩いてると、モンスターの反応が2つ確認できた。


「フロー、フェイ獲物が2体この先50メートル」


「にゃっ」

「ニャン」



見つけたモンスターは、ワゴン車並の大きさのスライムだった。


「デカすぎだろ……」



あまりの質量に驚いていたら、スライムに先制攻撃をさせてしまった。


不意をつかれたので、躱すことが出来なくて盾で身を守った。


自宅ダンジョンにいる『ラージスライム』とは比べ物にならない速さと重さでオマケに射程距離も長い。


ただ、自宅ダンジョン九階層のワージャッカルに比べると油断してしまいそうな程度の威力しかない。


フェイの方にも触手攻撃が向かったが、余裕で避けていた。


俺はこのスライムを検証したいから、距離を測りながらゆっくり戦うことにした。



駅前ダンジョンのスライムは、長距離からの触手攻撃が一本。

自宅ダンジョンのラージスライムは、長距離と至近距離の触手攻撃で、合わせて二本。


このバカでかいスライムは、()長距離。

触手の他に何があるのかな。


距離を測りながらスライムの触手攻撃を捌いていく。


中距離の足元スレスレを狙った攻撃と

短距離のなぎ払い攻撃には、少々驚いたけど、警戒していたし遅かったからダメージは貰ってない。

長距離と至近距離の触手も二本と増えていたから、実力差がないとかなり手こずるモンスターだなと感じた。


スライムは襲ってくる触手に攻撃するだけで、ダメージを与えられるから、時間はかかるけど慣れるまでは、カウンターでダメージを与える戦法にした。



だいぶ触手攻撃のタイミングが理解できたころ、一本の触手が狙いを外して目の前の地面に刺さった。


今まで避けないで狙いを外したことがあったか?


疑問に思った瞬間、スライムが忽然と姿を消した!


「なっ!?」


「にゃ!」

「ニャ!」


フローとフェイの鳴き声が『上!』だと伝えてる気がした。


上を見るとスライムは投網のように、大きく広がっていた。


これは不味いやつだ。


「火球Lv2」


俺の咄嗟に出した魔法攻撃で、巨大なスライムは上空で消滅して、上から多数の魔石が落下した。




程なくして、フローとフェイもスライムを倒したが、ワージャッカルなみに手こずっていた。


ドロップする魔石を考えたら、ワージャッカルよりこっちの方が面倒だった。


拾い漏れがなければ、巨大スライムが落とす魔石は『F級魔石』が32個になる。


次から(ホウキ)(チリトリ)を持ってくるか。




次のスライムとの遭遇は通路で、今回も2体だった。


厄介なことに、目視ではスライムが一体しか見えない。


だけど索敵スキルのおかげで、2体いるのは判っている。


どう戦おうか考えている間に、スライムの長距離射程に入り触手攻撃が飛んできた。


触手を避けながら切りつけ、数歩前進した時にもう1本攻撃が飛んできた。


「なっ!?」


長距離射程攻撃は1本だけだと思い込んでいた俺は、このダンジョンにきて初めてまともな攻撃を受けた。


速度の遅い攻撃でも、意表を突かれると、ダメージを受ける。



「火球Lv2!」

反省しよう、そう思い様子見をしないで、弱点の魔法攻撃を使った。


「……えっ?」


俺の放った攻撃魔法は、巨大なスライムに命中して消し飛ばす。

しかも、火球は消えることなく後続のスライムに向かっていき、そのスライムすら消滅させてしまった。



「マジかよ……」


スライムは魔法攻撃に弱いとは分かっていたが、弱すぎると感じた。


その分、物理攻撃はかなり叩かないと消滅してくれないし、攻撃が多彩で触手が鈍いといっても、全て避けるのは大変なことだった。



散々巨大なスライムを倒して気づいたことがある。


多分だけど、魔法攻撃とスライムのHPは固定だってことだ。


無傷のスライムに魔法攻撃を与えると、Lv1の火球で倒せるが火球も残らない。


ダメージを与えたスライムに同様の攻撃を与えると、火球は消滅しないで後方に飛んでいく。


Lv2の火球はスライム2体を消滅させれるが、これまたダメージを与えたあとに魔法攻撃をすると、魔法攻撃の威力が残っていて、後方に飛んでいってた。



「火球Lv1の攻撃ダメージと巨大スライムのHPは等しい。で火球Lv2のダメージと巨大スライム二体分のHPが等しいと……まるで素人が作ったゲーム世界に居るみたいだな」





巨大スライムは一体から三体ほど出現するようで、二体以下の場合は魔法を使わないで、戦うことにした。


だってスライムの攻撃が多彩で、訓練になりそうだったからだ。



経験値と魔石は旨味が少ないと思うけどここの巨大スライムを狩りまくった。






しばらくモンスターを見かけない時間が続いたと思ったら、フローとフェイが急に消えた。


いやジャンプして壁と天井の間に張り付いたのだ。


どうしたんだ?



2人の行動に疑問を感じていたら、人がこっちにやってくるのが分った。


なるほど、フローとフェイは隠れたわけだ。



俺たちに向かってやってきたのは4人。


向こうも、遅れて俺の存在に気づいて、笑顔で挨拶をしてきた。

が、その笑顔は直ぐに消えた。



「こんにちは、ご苦労さまです……えっ独り!?」


「まさか……」

「…………」

「…………」


急に僕を警戒しだした。


伏兵でもいて襲われると思ったのだろうか。


「こんにちは、こっちは独りですよ。魔法さえあればここが一番効率がいいんで、一階にはスケルトンもいますしね」



俺が選んだ言葉は正解だったようで、4人の緊張が解けるのを確認できた。



「うわっ、光魔法の使い手かよ」

「1人で2人分の仕事ができるやつ!」

「俺たちはハンマーとその他の攻撃魔法なのに……」

「でも、スケルトンからのスライムループを知ってるのね」



うん、スケルトンからマジックポーションをドロップして、スライム乱獲作戦はネットに広まっていないだけで、みんな思いついてるんだなと分かった。



「まあ、長くは潜れませんが、独り占めできますから」


と愛想良く返答する。


「まあ、それなら悪いな、ここのボスは倒してしまったよ。ガルガンスライム5体をな」


「いや、5体はしんどいので問題ないです。気を使ってくれてありがとう」


無難にはなせたかな?


「下の五階層はラージトレントだから、光魔法一本だと辛いから気をつけてね」


「そうだ、本業が探索者なら新潟にあるダンジョンもいいよ。2階層がスケルトンで3階層がガルガンスライムだから、手間がかからないし狩の効率もいい」



素敵な情報を教えてくれたけど……俺、もっといいダンジョン知ってるんだ。



4人の探索者と別れて移動したけど、俺だけ情報提供をして貰って、少しだけ申し訳ない気持ちになった。


ただ、巨大なスライムことガルガンスライムはしばらく見つけることが出来なかった。


あの人たちに狩られ尽くされたのだろうか。


そう思うと、申し訳ない気持ちは、どこかに行ってしまった。



この下の階層に出て来るモンスターはラージトレントとわかったから、そのうち戦ってみよう。





だけど、ある事件のせいでラージトレントと戦う機会は、俺の考えより早く訪れたのだった。









 ステータス




 ネーム……六角橋 弥

 レベル……31

 ジョブ……軽戦士

 ヒットポイント……934

 ストレングス……172

 デクスタリティ……203

 マジックポイント……220

 スキル……回復魔法3、火魔法3、速度上昇3、索敵3

 パッシブスキル……早熟、アイテム鑑定、消費MP半減、転職

 コレクション……孤児補正、双子補正、四兄弟補正



続き書きます

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[良い点] 更新されたこと。 待ってました。 [一言] 気長に待ってます。
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