表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/102

【三十七階層】弥VSコボルト

誤字報告ありがとうございます。

最近、ダンジョンものの作品が増えてきました。

作風が被ってないか心配です。




 

 俺はフローとフェイに話しかける。


「次に出てくるコボルトが2体までだったら、俺がやるから見ててくれないか?」


「にぃぃ」

「ニィィ」


 納得してない様子だ。


「もちろん危なくなったら助けてくれよな?」


「にゃ」

「ニャ」


 解ってくれたらしい。



 洞窟のような通路をゆっくり歩き進んでいくと、今度は通路で1体のコボルトを見つけた。


 先制攻撃で有利に戦う。

「火球LV1」


「ギギ」


 コボルトとの戦闘だ。


 予想通りの場所に攻撃が来る。

 おかげで、持っている盾で確実に受け止められる。


「ぐっ」

 予想通りと言うか、想定以上と言うか、ボクサーウサギと比べ攻撃が重い。


 そのせいで、こちらの反撃は軽い攻撃になってしまった。


 次はコボルトの闇撃が来る。


 何度もフローとフェイとの戦いを見ていたから判る。

 俺にはまだ、アレは避けられない。


 だけど、盾で受け止めることなら……


「ギギ闇撃LV1」


 ぐっ、盾で受け止めたのに、ものすごいダメージだ。



 なんとなく解る、この攻撃は何回も受けちゃいけない攻撃だ。


 恐らく耐えられるのは後2回だろう。

 反則的な魔法スキルを受ける側で実感してしまった。


「治癒(小)」


 先程受けたダメージが、消えてなくなっていくようだ。

 判るぞ、魔法攻撃で受けたダメージは完全に回復したようだ。


 少し焦っていたかも。

 次に同じ魔法攻撃のダメージを受けたら、治癒(微)の方を使ってみよう。


「ギギ高速剣」


 この攻撃の軌道は読めていたのに、腕を斬られた。

近くで見ると『高速剣』と、いう技はただ速いんじゃない、隙のある部位に向かって速すぎる攻撃がくるんだ。


 ただかなりの痛みが走るが、ダメージとしては命どころか、腕の機能を失わせる威力じゃない。


 ここからは、何故か甘い攻撃が2回来る。


 これは盾で受け止めるまでもない。

 避けながら斬り返すことができた。


 そして通常攻撃の後、2回目の魔法が来る!


「ギギ闇撃LV1」


 コボルトの攻撃魔法を受け止めて反撃する。

 怯まずやり返すことができた。


「ギギ高速剣」


 今度は防いでやる! 防御に全力を注いだ。


 コボルトの高速剣を避けられず浅い傷を受けたうえに、大きく体勢を崩して、攻撃に繋げることができなかった。


 次のコボルトの攻撃の前に、先制攻撃を仕掛けたら、コボルトは消滅した。



 く、苦戦したぁ。


 先制攻撃で火魔法をぶちこんでなかったら、どれだけ手こずっていたんだ?


「治癒(微)」


 回復スキルを使って、自分の回復具合を確かめる。


 斬られた場所は、浅い傷の方は治っていて、まともに貰った腕の傷はかすり傷程度になっていた。


 魔法攻撃のダメージはほとんどなくなった気がする。


 この戦いで、自分の生命力が『おおよそ把握できるが、正確に解るわけじゃない 』くらいだと理解できると感じた。


 これも探索者効果なんだろうか。


 スキルはまだまだ使えるから、もう一度1人で戦ってみよう。


「フロー」


「にゃ?」


 俺はフローに聞きたいことがあった。


 時おり助けてくれる防御の壁はフェイしか使っていない。

 そこで仮説を立てた。


「フローは魔法を防ぐ壁を作れるのか?」


「にゃん」


 たぶん、使えるでいいのだろう。


 ピンチになれば俺より強い、この娘らが助けてくれる。


「じゃあ、次のコボルトが出てきたら、魔法防御を使ってくれ」


「にゃにゃ!」


 

 よし! これで大丈夫だ…………たぶん大丈夫だよな。




 10分も歩かないうちに、2体のコボルトを見つけた。


 今度はほとんど同時にお互い気づいて、戦闘が開始された。


「火球LV2」


 サッカーボールほどの火球が物凄い速度で、コボルトに向かってぶち当たる。


 その威力は、一撃で消滅したことからも理解できる。


 いつかもっと下層に行ったら、これを使うモンスターと戦うことになるんだろうか。


「にゃにゃん(障壁)」

「ニャニャ!(硬壁)」


 俺の体を被うようにピンクの壁が、盾を増強するみたいに水色の壁が展開された。


 要は、魔法攻撃は盾で防いで、物理攻撃は盾で防げなかった分を守ってくれるってことなのか。


 頭良すぎだろ。


 コボルトの攻撃を盾で受け止め、スキルを使いながら次の魔法攻撃に備える。

「高速」


「ギギ闇撃LV1」


 何故コボルトのスキルは聞き取れて、フローとフェイのスキルは『にゃん、ニャン』としか聞こえないのか疑問だ。


 魔法攻撃を前回よりうまく盾で受け止められた。

 そこそこの反応はできるんだが、ダメージがものすごい。


 魔法攻撃のダメージはないどころか、水色の壁は消滅していない。


 余裕で反撃することができる。


「ギギ高速剣」


 この攻撃はフェイのスキルを信じて、ノーガードで相打ち狙いで攻撃する。


 攻撃に全力を使えたから、かなりダメージを、与えたはずだ。


 このまま、コボルトと攻撃と防御を繰り返し続ける。



「ギギ闇撃LV1」


 2回目の魔法攻撃も完全に防ぐことができたが、水色の壁は消えてなくなった。


 フローから追加のスキルは来ない。

 思いきりやれってことか。


 物理防御は残ってるから、攻撃に全力を注いでやる。



 その後何度か打ち合い、まずいそろそろ魔法攻撃が来ると思ったあたりで、コボルトは消滅してくれた。




 ふぅ、たった2回の戦闘でも、かなり気力を消耗するな。


「おっ?」


 コボルトは魔石の他にもドロップアイテムを残してくれた。


 そこには6本のコボルトスパイス。


 1回のドロップで6本のアイテムを落とすか。


 確実に使いきれないから、売却を考えよう。


 ここの階層はフローとフェイのお陰で、2体までなら、スキルなしでも戦えるって分かった。



 今回は後1回戦ったら戻ろう。


 魔法陣の近くまで戻る途中で、1体のコボルトと遭遇してから、3人(匹)でボコボコにしてやっつけて家に戻った。



 明日から、基本はボクサーウサギを狩り続けて、頃合いをみて地下5階のコボルトを全力で戦って帰る方針にした。














 ステータス


 ネーム……六角橋 弥

 レベル……12

 ジョブ……軽戦士

 ヒットポイント……434

 ストレングス……77

 デクスタリティ……89

 マジックポイント……114

 スキル……回復魔法3、火魔法3、速力上昇1、索敵0

 パッシブスキル……早熟、アイテム鑑定、消費MP半減、転職

 コレクション……孤児補正、双子補正、四兄弟補正






スピンオフの短編書いていたら遅れました。

すみませんでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ