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34話 魔王様万歳!

 扉をトントンとノックする。


「入っていいよ」


 ボッチャー様の言われた通り部屋の中に入る。

 部屋の中は暗闇でボッチャー様の近くにあるロウソクの灯りが目立っていた。


「君って他の人達と違って忠誠心が凄いよね。見ただけでわかるよ」


 ボッチャー様からお褒めの言葉をいただいた。

 この上ない幸せだ。

 このまま首を差し出しても構わないくらいだ。


「ありがたきお言葉…感謝します。ところでボッチャー様…一つ聞きたい事がございます」


「何?」


「なぜ闇の一族を増やそうと?」


 その質問はボッチャー様に失礼かもしれない。

 だが、私はどうしても知りたい。

 闇の一族について…


「ーーー死を恐れぬその精神。気に入っちゃった。本当だったら闇の中に引きずり込んでたけど君にだけ特別に教えてあげるよ」


 どうやら気に入られたみたいだ。

 というか闇の中に引きずり込んで何する気だったんだろうか気になる。


「闇の一族はかつて魔王様の直属の部下だったんだ。数多くの勇者を闇の中に葬り去って返り討ちにし、讃えれていた」


「だが、忌々しい魔女の存在によってそれは覆された。魔女部隊が活躍するようになってから闇の一族の優秀な奴らは魔女の所へ移り住んでいった」


「あのリリースさえいなければ…闇の一族は今も活躍していたんだ…!」


 どこかで聞いた名前だが、聞かなかった事にしよう。

 それが良いと思う。


「かつて僕もリリースに挑んだ。だが、返り討ちにされたよ。奴らは闇の一族対策の魔法をたくさん持っていた。それでさらに闇の一族の数は激減した」


「それで僕は考えた。直接勝てないのならば間接的に勝てば良いのだと…それで魔王様への忠誠心って所に目をつけたんだ」


「僕は必死に信者達を増やそうと“ブレコン”という技を身につけた。これによって魔王様信者が激増したからね」」


「言っとくけど洗脳ではないからね。僕は直接彼らの目に魔王様のビジョンを写して、それで信者になってもらってるんだから」


 魔女の出現により立場を失った闇の一族は魔王様への忠誠心イコール信者の数で魔王様へ認めてもらおうとしたという事か。

 闇の一族だけに闇が深そうだ。

 念のため“あの質問”も聞いておこう。


「私達闇の一族は弱点ってあるんですか?」


「特に無いな。僕みたいな純粋な闇の一族は剣や魔法は効かないし。あ、だけど強いて言うなら“光”かな?闇の一族になったら眩しいのを嫌うから気を付けてね」


 光に注意光に注意…メモしておこう。

 もしかしたら闇の一族に戦いを挑む勇者が光を使ってくるかもしれないからな。

 警戒警戒!

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