表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/48

21話 あれはなんだと聞かれたら…

 装備を揃えるためにテンマの店を見渡していた。

 どれも重そうな武器ばかりでノリコにしか合いそうにない。

 私にでも簡単に扱えるような武器はないだろうか。


 装備品の中には武器とは異なる物も売っている。

 お守りだったり、避雷針だったり…この世界では見かけない装備ばかりだ。


「お守りなんか売れるんですか?」


「まったく売れん。あやつが現実の世界では売れてるからという理由で大量生産したが、そもそもお守りが何なのか分からんのに売れるはずがなかったわい…持って行きたきゃ持っていけ」


 可哀想に…

 同じ世界の住人がすみません…

 山盛りに盛ってあったお守りを1つもらった私はそれをポケットに入れた。


「他に何か良いものあります?」


「良いものをあげれるほど裕福な生活をしとらんわ」


 そりゃそうだな。

 となると私はこのジャミングとお守り…そしてノリコのゴム弾で戦わなければならないという事。

 死と隣り合わせだ…


「頼むぞ…あの悪魔を止めてくれ」


 ここまで来たらやってやる。

 ノリコを連れて鍛冶屋の外に出た。





「脱獄者を見つけ次第殺せぇ!!」


 騎士団が街をうろつきながら、良からぬ事を口走っている。

 ベートルは空を飛んでいる。

 いつ襲ってくるか分からない。

 それと同時にどこにいるか分からない。

 そう…何の対策もないまま外に出て来てしまったのだ。


「いたぞぉぉぉぉぉぉぉ!!」


 第1騎士に発見された。

 こうなったら敵を引きつけ、ベートルが姿を見せるまで耐えてやる!


「おーい!こっちだこっち!!騎士団って鎧が重いのか速くないねー!」


 騎士団の目つきが変わった。

 おちょくりすぎたか…

 騎士団はまさに猪突猛進。

 私たちに突っ込んで来た。


「射撃モード許可する」


「了解」


 それはまさに死闘だった。

 ゴム弾を撃っては拾い、撃っては拾い…何個か拾いきれなくなって来たが、それでもノリコの射撃は止まらない。

 倒れても倒れても騎士団はやってくる。

 中には厚そうな鎧を着た兵士もいたが、ノリコはその鎧の隙間にゴム弾を撃ち込み、倒した。

 騎士が1人でも近付いたら終わりだ。

 何としても拾ってやる!


「くそ!止まるなァー!!進めェー!!」


「何なんだあいつは!手から魔法が止まらんぞ!」


 ついにマルコも現場に到着。

 あいつを倒せばしばらく足止めにはなる。

 が、そんな余裕はなかった。


「き、来たぞ!あ、あれだ!」


 その一言で周りを見渡した。

 遠くの空にある黒い影。

 あれは間違いなく…ベートルだ。


「これであいつらを倒せるぜ!」


「ざまぁみろ!ハッハッハッ!」


 高笑い…あと数分で…止むだろう。


「脱獄者見ーっけ」


 ポケットからJB17という文字が刻まれたジャミングを取り出してっと…ポチッとな。


「ふぇー…」


 空飛ぶ黒い影は変な声を出しながら家に墜落した。


「つ、墜落ーーー!?」


 騎士団全員驚きを隠せなかった。

 作戦大成功!

 すぐさまベートルの落ちた地点へ撃ちながら向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ