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20話 周波数は変動している

 テンマがさっきからヒントっぽい事を呟いてくる。

 言いたい事があるなら堂々と言え!


「じゃあ今からワシが言うのは独り言じゃから気にするなよ。思い出したから言っておく…えーと…そういえばあやつが言っておったんじゃがベートルの頭には周波数を発信する機械っちゅうんが取り付けられとる。それで奴は前方の敵を把握し、攻撃を仕掛けておるらしい…」


 そんな重要な情報なんで先に言わないんだよこのバカチンがぁ!

 つまりその機械を一時的にでも止めれば空からの攻撃を止める事ができるってわけだ。

 ならばやつが嫌う周波数を出す機械を作ればいいって事だ!


「これがその機械だ。あやつはジャミングと名付けておった。高い周波数を奴は嫌う。小さいしボタンを押せば何回でも使えるから使い勝手は良い。ベートルが暴走したら使ってくれと言われたが、これはお前さんが持って行った方が良さそうじゃな」


 用意が良いですね。

 まるであやつさんはいつでも攻撃を仕掛けられてもいいように準備してたみたいだ。


「やっと力を貸してくれるのですね」


「老人の独り言じゃ。あやつがそれで報われるのならそれでよし。ワシが持ってても宝の持ち腐れじゃわい」


 デレてるおじいさんは可愛くないな。

 テンマはそのまま自分の部屋へと入っていく。

 しかし、こんだけガラクタがあるのだから何か作らないと気が済まないな。

 適当に何か作ってみよう。







 ーーー数時間で1つできた。

 鍛冶屋から少し離れたテンマの家で完成した。

 周波数計測器…これでその場の周波数を図る事ができる。

 例えばテンマの鍛冶屋で計測すると…ってあれ?何故か周波数がMAXの高い数値を出しちゃってるぞ?

 いきなり故障したか?

 ジャミングを押しても変わらない。

 久しぶりの発明品だからかな…

 また後で計測してみよう。


 あ。

 というかこの世界で周波数出す機械ってないじゃん。

 ついに頭がポンコツロボットに近寄っていってる気がする。


「博士。ご無事で何よりです」


「こっちのセリフだよバーカ」


 ポンコツロボットがいつもの姿に戻っていた。


「何か言う事があるのですか?顔が照れてますが」


「うるさい。お前はいつも通りにしていればそれでいい。それで私は感謝しているのだ」


 べ、別に照れ隠しじゃないからね!

 本当の事言っただけだしー!

 嘘言ってないしー!


「それより博士…この周辺なんですが、何か調子がおかしくなるんですが…気持ち悪いというか…なので私のレーダーを切っていただけませんか?」


 あぁ。多分さっきこのジャミングを一回押したからノリコに影響が出てるのか。

 

 ちなみにジャミングを至近距離でノリコに使用するとこうなる。


「がふっ」


 奇声をあげて床に転がった。

 ノリコにもレーダーがあるので高い周波数で妨害されると一時的に力が抜けるのだ。

 これならばベートルとやっと立ち向かえるかもしれない。

 あとは話し合いで解決しようと。


 とりあえずノリコのレーダーは切っておこう。

 しばらくはこれを切り札として使用する。

 その際にノリコまで倒れたらマズイからだ。


 これであとはベートルに会うだけだぞー!









 ってなわけなーい!

 いやいや無理だからー!

 まだまだ勝てる見込みないからー!

 ちゃんとした装備ないと負けるからー!

 誰かが助けてくれるのを待ってるからー…

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