俺と魔王
初めて小説書いてみました。どうぞよろしくお願いします
俺の名前は神喰 冥夜
年齢25のなんでも屋だ。
今日もトイレのトラブルったり害虫をひと狩りしにいったりと仕事は順風満帆だ。
一日の仕事も終え帰宅
「明日は犬の散歩とPMGO代理歩数稼ぎだ早く寝よう」
冥夜は布団の中にもぐりこみ心地よい眠りについた
「おきなさい」
どこからか鈴の音色のような綺麗な声が聞こえたが眠気には勝てなかった。そのまま眠り込もうとしたとき突如ゴス!!っと頭に強い衝撃を受けて目が覚めた。痛い頭をおさえながら辺りを見回す
「どこだここは?」
全く見覚えのない部屋、周りには書物やら植物やら何かわからないものがあり真正面には
「どおおおおぉぉぉぉぉぉぉ」
奇声を上げながら頭をおさえ地面に転がっている人がいた。とりあえずこの人が落ち着くまで見守ることにしよう。痛みが落ち着いたのだろう美しい鮮やかな緑色の目がこちらをじろりと見て
「ふふ・・やっと目覚めたか」
「私は完全無欠超絶魔王セフィ・シャイターン」
セフィと名乗る深く澄んだ海のような青髪ポニテの美女は頭をおさえ横たわりながら決まったとでも言うかのようにキメ顔をしている
「ええと、セフィへんたーいさんでしたっけ?」
「ちっがーう!!私は変態じゃないわ!!もう覚えられないなら取りあえずはセフィって呼びなさい、それぐらいならおぼえられるでしょ。」
今の状況がよくわからない冥夜、相手の名前を覚えるのも最初の文字だけで精一杯だ。名前を間違えたことでセフィはほっぺを膨らましながら怒っていた
「ああ、了解だ。さっそくだがセフィ質問だ」
とりあえず今の状況を整理するためには質問だな
「俺は眠るとき、確かに自分の部屋で寝ていた。だが、目を覚ますと知らない場所にいた。
これは、セフィお前のせいか?」
状況的にはそれしか考えられなかったためセフィに問い詰めた。
セフィは立ち上がり
「ええ、そうよ。あなたに願いを叶えてもらうために、ここへ召喚したの」
セフィは決めポーズをしながら答えた。ふざけたポーズにいらだった冥夜はセフィのほっぺをつねる
「願い?召喚?よくわからないがその格好といいふざけてるのか?」
「わらふぃは、ふはけふぇなどいふぁいふぉふぉれにひょのひゃっぽうはあほうのへいほーだ」
(私は、ふざけてなどいないぞそれにこの格好は魔王の正装だ)
「あほのヘイホー?」
頬をつねる冥夜の手を払い顔を真っ赤にして
「ちっがーうう!!魔王の正装といったのよ」
「なるほどつまりその角といいマントといい魔王設定の厨二病か」
「厨二病?何と勘違いしているかわからないけど、そういえばあなたの名前を聞いてなかったわね」
「俺か?俺の名前は神喰 冥夜だ」
厄介なやつに連れ去られたな早く帰れるといいが
「そう、冥夜と言うのね。それじゃ、あなたのなんでも叶えるという力で私の願いを叶えてほしいのだけれど」
セフィの発言に面食らう冥夜
「ちょっと待った、なんでも屋だがなんでも叶えられるわけじゃないぞ。俺のできる範囲の依頼を受けているだけだ」
「なんでもはできないの?じゃあ、どの程度の願いは叶えられるの?」
「そうだな、内容にもよるが掃除や壊れたものの修理やその他雑用とかその辺かな」
冥夜が話し終えるとセフィは笑いながら
「ふふふ、そんな謙遜しなくてももっとすごいことできるでしょ?」
ワクワクしながらこちらを見ている。しかし、冥夜は首を横に振るその反応に深く落ち込むセフィ話ができそうにないのでどうしようか悩んでいるとドアの方からノックがした。セフィは気づいていないようだ。
冥夜はドアの前にいる人物に話をしようと思いドアを開けるとそこには木が立っていた。
「お客様ですかな?申し訳ありませんが、中に入りたいのでちょっと下がってもらえますかな?。」
老人の声が聞こえるのに周辺には人影がない
「ああ、すまない。それとちょっと聞きたいことがあるので話をしてもらえませんか?」
「話ですかな?畏まりました。では中のソファーに座ってお待ちくだされ、姫様お茶を持ってきたのでテーブルに置いておきますぞ」
老人の声が上の方から聞こえたが木以外やはり誰もいない。とりあえず言われたとおりソファーに座りドアみると先ほどの木いやヤシの木が動いてる。あまりの驚きに体が固まり声がでなかった。ソファのほうにヤシの木が来て器用に根っこを使いお茶をいれている。
「姫様、冷めないうちにお飲みくだされ今日のお茶はオレンジティーですぞ。お客様もどうぞ冷めないうちにお召し上がりください」
そっと冥夜の方にいれたてのオレンジティーを置くヤシの木
「そういえば自己紹介がまだでしたな。儂の名前はウィル・ディ・ノーチェ皆からはウィル爺と呼ばれておるので気楽にウィル爺と呼んでくだされ。」
やさしく話しかけるウィル爺、あまりの驚きに言葉がでない冥夜
「その驚きようはもしや儂の種族を見たことがないのかの?ふぉふぉふぉ、それじゃ驚くのも無理はないかのちなみに今見てるとこは体じゃ顔はもっと上の方を見てみなされ」
「上ですか?」
上を見るとヤシの実がなっているヤシの実には何か顔のようなものが、ヤシの実の顔の部分を見てると目があった。
「そう、この実の部分が顔ですじゃ」
この時点で冥夜はここは異世界だと理解した
「ちなみにお客人のお名前は?なんですじゃ?」
「俺の名前は神喰 冥夜だ」
「冥夜殿ですな。かっこいい名前ですな。さて、お話というのは?」
ウィル爺と話しているとカツカツとこちらに歩いてくるセフィ、ソファに座り
「ウィル爺、今日のデザートは何?」
「本日のデザートはアップルパイですじゃ」
セフィが来たところでウィル爺はアップルパイを切り分け始める
「あーそのだな冥夜、悪い知らせがあるんだけど」
「悪い知らせ?」
「願い事が叶うまで冥夜は元の世界へは帰れないです」
申し訳無さそうな表情のセフィ
「は?帰れない召喚できるということは戻すこととかできるのでは?」
セフィは一冊の本を出し何かのページを見せる。困惑した表情の冥夜
「異世界の文字読めないと思うが」
「それは大丈夫召喚した時点でこの世界の言葉や文字が通じるように魔法をかけてあるから」
「それじゃ読ませてもらう」
読んでみると確かに理解できたそのページには召喚について書いてあった最後の欄に確かに願い事が叶わないと帰れないと書かれていた読み終わりセフィに顔を向け
「俺はこれからどうするんだ?完全無欠超絶魔王さん」
冥夜の完全無欠超絶魔王という言葉に恥ずかしさで伏目になるセフィこれ以上責めるのもかわいそうなので仲良くすることに
「しょうがない、願い事が叶うまでは帰れないようだし俺の安全だけは保証してくれるなら許すよ」
セフィはおどおどした声で
「許してくれるの?」
「ああ」
「わかったわあなたの安全は保証するわこの魔王にかけて」
お互い手を出し笑顔で握手をした
「これからよろしくなセフィ」
「よろしく冥夜」
こうして俺の異世界生活が始まった