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第30話 

「それで、人手が足りなからってつれてきたんですか?」

「あれ、今日はもうひとりの会長なんだね」


翌朝の生徒会室にて黒髪の長い髪の女子生徒――霜月がそう問いかけた。

驚きもしないままで言うのは澪次という生徒会書記の男子生徒である。


「えぇ、今日はだいぶ動いたのでしばらく休むそうです♪」

「そう、だから代わりに表にでているんだね」

「ちょ、澪次。 どういうことだよ」

「えーと、生徒会長さん、なんですよね?」


と、にこにこ笑顔で答える女子生徒。

生徒会長なのだが、物腰が柔らかいのはなぜかと疑問をもつ秀久という名の男子生徒。

その幼馴染のみなもも困惑気味に怜奈を見つめて問いかける。


「はい、彼女”も”そうなりますね。 多少違和感がありますでしょうけど、大丈夫です」

「多少どころじゃねーだろ!?」

「性格が180℃変わってますよね!!?」


怜奈は笑みを見せて言うのだが秀久とみなもはちょっとどころではないと言う。

それくらい今の生徒会長の印象に驚いているのだろう。


「まあまあ、落ち着いてください♪ 冷蔵庫からジュースでも出しましょうか?」

「てめえは誰なんだよっ!」

「ちょ、ヒーくん。 失礼だよ!?」


にこにこと気にした様子もなく話かける霜月会長?に秀久は後ずさる。

そんな彼を慌てていさめるのはみなも。


「ふふふ♪ そんなに警戒しなくても大丈夫ですよ♪ 可愛いわんちゃんですね~」

「犬よばわりするんじゃねーっ!!」

「そんなことは些細なことでしょ、秀久」


笑みを絶やさない彼女にツッコミをいれる秀久に呆れたように肩を掴む澪次。

みなもがおろおろと対処に困っていると。


「なんや、新しいメンバー入りなんか?」

「お、今回はそっちの人格か。 ころころ変わるっていうのもなかなかできるもんじゃねーだろうに」


扉が開いて入ってくるのは裕樹と深紅の二人だった。

なにかあってここにきたのだろうかと思うが、ちと違うような気もする。

そんな感じにみなもは気づくが詳しくは知らないほうがいいかもしれないと首を軽く横にふる。


「そうや! ちょうど団子あるんや、みんなで一緒に食べようで☆」

「深紅ちゃん、ここは仮にも生徒会室ですよ! そんなのはめっです!」

「そういいつつ湯呑の準備されてますよ、会長」


深紅は手荷物をみんなに見せるように掲げると会長と似た女子生徒が注意をする。

それを見て怜奈が苦笑いしながら声をかける。


「あの……あなたはいったい」

「ん~……詳しい説明はめんどいからパスで☆」


みなもの疑問に会長と思われる少女はけろっと笑いながらいなす。


「おいおい、ほおりなげるなよ。 わからなくもねーけどさ」

「それだけ会長のことを一言で説明するのは難しいもんだしね。 

ある言葉に借りていうなら二重人格みたいなものって思えばいいんだよ」


一度は呆れる裕樹だが、こちらが説明するものだるそうである。

澪次は紅茶を用意しながら人数分に受け渡しをして苦笑を浮かべていた。


『二重人格?』

「そう、ひとつの体に二つの心があるんだってことはわかるよね」


秀久とみなもの声がそろうと澪次は笑顔で頷いた。


「普通、元の人格の記憶はわからないものですけど。 私達の場合はこのメモをとおして知り得ています

だから、手軽になにしていたのかがわかっちゃうんですよ♪」

「それは不便んなのか便利なのかわからないんだが」

「記憶がわからないための解消はあるからなんとか生活できますけど、これは(汗」


笑顔で自慢げにいう彼女に秀久は困ったような顔でつぶやいた。

みなももかなり困惑しているようである。

まあ、元となる会長と違うのだからそう思わないほうがおかしいだろう。

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