第10話 自己紹介!
「さて、全員揃ったところで。 私のことを紹介しようかしら?」
女性教師はふんわりと笑いながら言うと空中でなにかを書くように人差し指をふる。
すると黒板に文字が書かれていくではないか。
そこには仲代まりさと書かれていた。
『おー!!』
『すげーーー!!』
『どうやってんだろ!』
という歓声があがる仲代教諭はそれをきいてにこにこと笑みを見せる。
別にこれくらいたいしたものではないことくらいわかってはいるし。
世の中には自分以上の者も知っているので傲慢には思わないのだ。
「さて、廊下側から順番に自己紹介していってね」
仲代教諭がそう言うと廊下側にいる人物が席をたち自己紹介をしていく。
自己紹介が数人すすんだところで白い髪の寝癖混じりの男子生徒が席をたつ。
「語部斗真だ。 所属は執行委員で趣味はボクシングだな。
んで、こいつが相棒のラフィだ。
後、あいりは俺の恋人だから、会話くらいにとどめといてくれよ」
と、笑顔で告げる斗真にあいりは嬉しそうににこにこしていた。
さすが、恋人同士つながりが深いともいえるが。
斗真の影から狼鬼でてきた。
『狼鬼のラフィ。 よろしく』
それだけを言うとまた、斗真の影に潜り込む。
『なあ、白髪鬼だよな。 あいつ』
『ああ、そんなやつと同じクラスか』
『だ、大丈夫だ。 からかったりさえしなければ!』
と、ざわめく声が斗真に届くはどうでもよさそうに席に座る。
その後に赤いツインテールの女子――あいりが席を立つ。
「新城あいりです♪ 所属は執行部の執行委員です! それで趣味は~、お菓子づくりかな☆
んで、こっちは相棒のフィアちゃんだよ!」
ウインクしながらVサインしつつ笑みを見せるあいり。
身体のラインは少女らしくふくよかではあるが、胸が残念であった。
そんなあいりの影からでてきたのは角が生えた虎で、まだ子供のように思える。
『ふぃあれしゅ、よろちく』
おずおずと自己紹介するフィアは頭をさげている。
礼儀正しい使い魔にみんながほっこりしていた。
そしてあいりの影に消えるとあいりは席につくと、小柄な男子生徒が席をたつ。
「……高村康也。 趣味は写真撮影と身体を鍛えること。
相棒は鴉のカイン」
それだけを言うと康也は影を見てそうつぶやいた。
すると影から鴉が飛び出してきて康也の肩に止まると。
『まあ、主共々よろしく頼むんよ』
それだけを言いながら三つ目を動かしている使い魔のカイン。
康也は黙って席につくと、カインはそのまま肩の上にいる。
その後は3人ほどすすんで大柄な女子生徒が席をたった。
「はいはーい、相沢綾菜だよ~♪ みんな、よろしくね~!
この子は相棒で使い魔ちゃんのフェレくんだよ☆」
咲き誇る花のような笑顔で自己紹介する身長が186cmという長身な女子生徒。
次に目をひくのは身長以上に目立つほどの、踊る度にゆっさゆっさと揺れる巨大な二つの膨らみだ。
そのサイズは、103だと思われるほどボリュームがでかい。
谷間からでてきた使い魔の銀色のフェレットはすぐさまスカートを尻尾で抑えている。
多分、彼女のパンツをみえないようにしているのだろう。
彼女の髪はミルクティー色でさらさらストレートヘアだがナイスなバディとは裏腹に、顔は可愛い系の極めつけの童顔というので目は垂れ目がちである。
『相棒のフェレです、えっと……主様の行動にはこちらも気をつけますのでよろしくです』
これまた礼儀ただしくお辞儀する使い魔のフェレットであった。
主が破天荒か元気な無邪気さんなら使い魔も苦労するのであろう。