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世界シリーズ番外編

名前

作者: 448 23

 世界シリーズ本編と番外編を読んでからのほうがいいです。

 「お前は、オード一族の管理をしろ。同時に、銀河の管理もな」

 「了解」



 「はじめまして、オード一族」

 「お前は……?」

 「ここを管理する物です」

 「ここは、なんだ?」

 「銀河」

 「なるほど、銀の河か」

 「そう、単純でしょう?」

 「いいや、そうとも思わんな」

 「それは、どういう意味ですか?」

 「ただ、銀にしたというわけではないということだ」

 「銀に、意味があるのですか」

 「お前も知らないのか」

 「はい、ここを管理しているだけなので」

 「上司、というものがあるのか?」

 「上司……少し違います」

 「どういうものなんだ?」

 「オード一族を生み出した、神です」

 「……そうか」

 「悲痛、ですか?」

 「そうとも限らない。俺たちは、神の道具だったわけだ」

 「それは世界のためです」

 「わかっているよ」

 「あなたの名前は?」

 「クローブ。お前は?」

 「ありません」

 「不便だな」

 「あなたの話せる機会はこの一度のみです」

 「いいよ、一回でいいんだ」

 「なぜ?」

 「心に残るからな」

 「あなたは、もう死んでいるでしょう?」

 「そうだな」

 「心があるのですね」

 「物体じゃないからな、心は」

 「そうですね」

 「で、お前の名前を考えた」

 「そうですか」

 「ああ、ギンでいいだろ」

 「単純ですね」

 「この空間のようにな」

 「名前、ありがとうございます」

 「いいんだよ」

 「白と黒、どちらが好きですか?」

 「天国と地獄みたいなやつか」

 「まあ、そうですね」

 「地獄行きだな、俺は」

 「何故?」

 「仲間にいえなかったんだよ、最も必要な言葉を」

 「……さようなら」

 「ああ、じゃあな、ギン」




 銀世界にギンはいた。無表情のオードを黒に送ったあとだった。

 「クローブに、会えたらいいね、無表情のオード」

 ギンは消えた。銀世界、それが彼女の居場所だった。

 世界シリーズ番外編、終了です。ありがとうございました。

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