第三十三話 再召喚
カラスの森の襲撃の後、全員がまともに休む気分になかったため、明るくなってから商隊は再び出発した。
その後、何事もなく2日経った。今日は商隊が出発して4日目だ。
カラスの森を抜けると、次は平原地帯が続くため、小規模な魔物の襲撃以外には特に何もなかった。
小規模な魔物の襲撃も平原地形のおかげで簡単に対処できた。
そして、昨日は途中の町で簡単な補給を済ませた後、再び旅に出た。
何事もなければ、明日にはウィグル渓谷を通過し、ウィグル城に到着できる。
これまでの2日間、他の冒険者たちからの接触はなかった。
それでも、他の冒険者の敵意や軽蔑の態度は前よりもかなり減った気がする。
ゴブリンジャイアントを倒したことが、少なからず役に立ったのだろう。
この状況は非常に馴染みがある。
学校でも職場でも、似たような状況に遭遇したことがあった。
周りのクラスメイトや同僚は、僕を嫌いではないのにも関わらず、他の理由でわざと距離を置いてきた。
その理由は、クラスの陽キャや上司のせいだ。
結局のところ皆、より強い奴に怯えて僕との距離を置いた。
僕を庇ってくれるほど親しい奴はいなかった。
もしゴブリンジャイアントを倒していなかったら、状況はもっと深刻だったかもしれない。
酷い差別を受けたかもしれないが、ゴブリンジャイアントを倒したおかげで、誰も僕たちに何もしようとはしなかった。
ある意味で、認められたと言える。
僕は彼らと仲良くするつもりもないし、彼らと良い関係を築く必要もないと思っている。
僕にとってそれは無意味だから。
みんながクエストのために一緒に集まっているのだから、クエストが終われば解散する。
僕のチームは全員が本来歓迎されていない人なので、彼らと仲良くするために自分を犠牲にする必要はない。
本当に友達になりたいのであれば、平等な立場から出発すべきだ。
平等な立場にあるのであれば、どちらかが先にへりくだる必要はない。
僕はそのように考えている。
むしろ、今の僕はそうであるべきだ。
過去には自分を犠牲にすることがよくあったが、最初から卑屈になってしまえば、後で相手がますます横柄になるだけだ。
状況がますます悪化するだけ。
特に、今は僕自分一人だけではない。
エルフとウィニエスのことも考慮しなければならない。
もし僕が最初にへりくだれば、僕のチームメンバーも同じように見下されることになる。
結局のところ、みんな最終的にはただの他人だ。
ただの他人なので、何かを得るために自分を犠牲にする必要はない。
そして、それはアンゴアをますます傲慢にさせるだけだ。
アンゴアの目的は分からないが、何かが起こらないことを願うばかりだ。
今回のクエストが無事に成功することを祈る。
四日目の夜も僕たちは夜の警備をしない。
夕食を終えた後、全員が一斉に眠りについた。
四日間で僕の尻も馬車とガタガタの路面に慣れ始めた。
カラスの森と途中の小規模な襲撃を除いて、何も起きていない。
この世界には携帯やネットがないので、暇つぶしの手段がない。
最初はエルフとウィニエスとおしゃべりをしていたが、今では話題も尽きた。
エルフは昨日からずっと馬車の中で寝ており、ウィニエスは本を読み始めた。
僕は眠れないし、読む本もないので、ただぼんやりしているだけだ。
僕は魔物の襲撃さえも期待している。
とにかく退屈だからだ。
何時間でも寝られるエルフは尊敬している。
昼間ほぼ寝ていたのに、夜になっても眠れる方法を見つけている。
ウィニエスは生活リズムが非常に規則正しい人のようだ。
昼間は基本的に黙々と本を読み、夜はきちんと眠りにつく。
僕はずっと歩くよりはるかに楽なものの、何かすることがあるといいなと考えていた。
昼間は暇すぎて頭をほとんど動かしていないので、眠りにつくのに時間がかかる。
しかし、目を閉じてからまもなく、白い光が見えた。
ついたため息が漏れる。
なぜなら、僕がこれが何を意味するか知っているからだ。
クソ神…
またウラノス!?
しかし、僕は間違っていた。
僕の前に現れたのはガイアだった。
ウラノスと比べればまだマシだが、心理的には拒絶感がある。
僕はガイアにとって賭け馬だけだ。
一番好きな神はプロメテウスだと思う。
少なくとも、彼は僕を賭けものとして扱っていない。
「あなたも僕に片手か片足を切る選択をさせて、あなたたちの賭けをより面白くしようとしているの?もしそうなら、時間の無駄だ。いますぐにあなたに答えを教えるよ。断る。」
「そうじゃなくて、今回はお前に謝罪するために召喚したやん。」
一瞬自分が聞き間違えたのではないかと思った。
神が僕に謝罪する?
これは史上最大の冗談だ。
「謝罪すべき人はあなたではなく、ウラノスだろ?」
「どうしてウラノスがお前に謝罪すると思うの?」
「そう言われると納得だ。でも、もしあなたが僕に謝罪するとしても、僕は受け入れない。なぜなら、あの問題はあなたが引き起こしたものではないからだ。ウラノス以外の誰の謝罪も受け入れるつもりはない。」
「あたしもそう思うやん。でも、ウラノスも謝罪するタイプではないから、あたしは折衷案を考えた。」
「折衷案?」
「お前に補償としてS級、A級、B級それぞれから1つのスキルを選択してもらう。前と同じルールだやん。どう?」
合わせて三つのスキル?
この条件はどう考えてもあまりにも寛大すぎる。
背後に何か理由がある気がする。
あのウラノスがこの条件を飲んだというのは変だ。
ウラノスの性格からすると、これが賭けの公平性に影響すると主張し、断固として反対するはずだ。
ただでさえ三つのスキルを持つ僕は、彼を直接殺そうとしていると彼に疑われるだろうし、なぜまた三つのスキルを与えるのだろう?
それは生死に関わる問題だから?
ウラノスは僕を窮地に陥れようとし、ガイアは僕を生かそうとしている。
そう考えると、合理的だ。
前でウラノスがサイクロプスを通じて僕を直接殺そうとした。
それと引き換えにガイアは僕に三つのスキルを与えることで僕を助けようとしている。
そしておそらく、ウラノスは脅されたのだろう。
だからウラノスが同意したのだ。
それが意味することは一つ──
次に何が起こるかということだ。
だからこそ、受け入れることには何のデメリットもない。
スキルを多く持っていれば持っているほど生存率が高くなる。
生存率が高ければ、「永生」を手に入れる可能性が高くなる。
「ならばいい。この折衷案を受け入れる。」
僕の返答に、ガイアは安心した表情を見せた。
これは僕が後で何かに巻き込まれることを確信している。
もちろん、直接尋ねてもガイアは教えてくれないだろうから、自分で推測するしかない。
「それでは、スキルを選ぶやん!」
前と同様に、僕の周りには無数のスキルがパッと現れた。
何度見ても面白い。
「ええと、あたしがお前のためにスキルを選んであげたほうがいいんじゃない?たくさんのスキルがあるし、どんな組み合わせが最適かわからないかもしれないやん。」
「前自分で選んだ結果は悪くなかっただろ?」
「確かにそうだやん。でも、使い方が少し意外だったやん…」
彼女の意味は明らかに、そんな使い方は考えていなかったということだ。
ガイアの言葉は、神のスキルの組み合わせに関する認識が限られていることを示している。
したがって、彼女が知っているスキルの組み合わせ方法は、誰かが以前使っていた組み合わせなのだろう。
ならば、最大の問題はそれらの組み合わせを選んだ人が誰かということだ。
しかし、今それは重要ではない。
今やるべきことは、今後える可能性があると思われるスキルを選ぶことだ。
「選んだ。欲しいのは…」




