ロボットに育てられた人間
ショートショートもどきです。
「なぁ、鈴木」
鈴木はお笑いコンビの相方だ
「なんだ?近藤?」
「ロボットに育てられた人間ってどうなると思う?人間社会に馴染めるかな?」
「んー、感情が無い、とか、笑わないんじゃないか?無表情そう」
「いや、そうでもない。感情は、元々は人間に備わってて、成長と共に強化されてるだけなんだ。だから無感情にはならないよ。表情は表現力の違いだが、人間に育てられても無表情なやつはいるさ」
「そうなのか。あ、話はできるのか?会話ロボ語かもしれない」
「遠隔で会話していたとしたらどうだ?何語でも日本語でもさ、そしたら問題ないだろう?」
「男女の認識はどうなんだ?」
「それも本能的なものだから、自覚と身体が合うかどうかだけで、問題ないだろう」
「裸で育っていたら、羞恥心は無さそうだな」
「そうかもしれない。でも、人間でも親が裸族なら羞恥心は芽生えないだろう」
「たしかに。善悪も、親次第だろうし、ロボットに育てられたとしても、何ら問題はないのだろうな」
「いや、1つ大きな問題があるんだよ」
近藤は人形を携えてこう言った。
「口の動かし方がわからないんだ」
「今どきのロボットだって口くらい動くだろ?」
「俺の時代は動かさずに話しかけられていたら、そういうものだと思って学習しちゃったんだよ」
鈴木はロボットに育てられ、腹話術師になりました。人間は頑張れば口を閉じたままでも会話が出来ます。親のロボットを見て、口を閉じたまま音を出すものだと思って育ちましたが、社会に出た今では口を動かして話すこともできます。が、閉じたままの方が楽です。