chapterⅩⅣ temperance -節制- Ⅰ
「……こんなガキ、生まれる前に殺しておけば良かったんだ……!!」
それは 現在の“彼”が見ている、幼い頃の夢――……
「……ごめんなさいっ……ごめんなさいっ……!!
熱い……! 痛いよ……! やめて……父さんっ……!!」
1人の少年は、泣き叫ぶ――……
「……からっ……!! 許して……! ………になるから――!!」
「……になる……から……っ……んっ……」
朝の光が差し込む――……
机に突っ伏して眠っていた少年――
木間正也は、瞼を開く……
「……はぁっ……はぁっ……ゆっ……夢……か……」
魘されていた為か、眠りも浅く――……息が荒い。
「……しまっ……俺……途中で寝てたのか……?」
机の上には、書きかけの予習ノート……
どうやら勉強途中に眠ってしまったようだった――
「わっ……!? 嘘だろっ……!? こんな時間っ……
急がないと、完全に遅刻だっ……!!」
慌てて立ち上がる――その瞬間、
「……くっ……!」
激しい目眩と頭痛が襲う……
「……くそっ……痛っ……!!」
額に手をつきながら――険しい表情を浮かべる――
「やばい……のどの痛みも悪化してる……
もっと……もっと……頑張らないと……いけないのにっ……!!
――熱は出てない……よな……休む訳にもいかないし――
急がないと……」
急いで着替えて――学校に行く準備を始めた――
今年中にchapterⅩⅤまで完結できそうな見込みもあり
2025/10/12~2か月間、毎週更新を再開する事にしました。
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