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introduction

白雪姫も、眠り姫も――王子様は、選べない。

――貴方が「お姫様」だったら、どう思う?


王子様は自分で選びたい。

――そう思った人の方が、多いはず。


「私」はそんな人間が、羨ましい。 

だって「そう」思える人間はきっと、

「自分を愛してくれる人間を選ぶ権利」が

「自分にもあるべきなのだ」と、思う事ができる人間だから。

「自分」に「それ相応の価値」があると、思う事ができる人間だから。


「私」は「自分」にそれだけの価値があるとは思えない。

だから、例え選択肢が一つしかなくても――王子様に選ばれたお姫様が羨ましい。



そして、「貴方」に考えて欲しい。

もしも、お姫様が不細工だったとしたら?

……王子様は、キスしてくれなかったかもしれない。

お姫様は、永遠に目覚めなかったかもしれない。


「誰がこんな奴にキスするもんか」 王子様がこんな台詞を言ったなら?

「ご都合主義の物語」には、ありえない展開。


「なんて美しい姫なんだ」 ……予定調和の台詞。

 虚構の世界はきっと、そんな幻想の塊。



虚構の世界の人間は……好きになっても、その人物に傷付けられる事はない。

予想外の言動で「裏切られた」と感じる事はあっても、

相手が直接「貴方」に何かをした訳ではない。

相手に「直接」傷付けられる事はない。

傷付いたと思ったとしても、現実より遥かに楽だ……

何より「相手」に迷惑をかける事もない。


だから、「私」はこれからも「そんな」世界の人間を、愛し続けるのだろう……

虚構の世界の人間は「私」を愛する事はない。

それでも、それは「当たり前」で「仕方のない」事だから、構わない。

そうやって思い続ける事は――虚しい事なのだろうか?

 

     ――答えはまだ、見つかっていない……


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