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D.N.A配列:ドラゴン  作者: 吾妻 峻
第三章 嗤魔群・ラフィンレギオン
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研修旅行/三位明崇+企画4

後書きに亜子のインタビューを掲載しました。

「お世話になりました」

程よい時間になったので、いつもよりは少し早いかもしれないが、四人は登校することにした。亜子と剛は、きちんと「行ってきます」を言っている。

「真夜ちゃん、アキ君も、また来てね」

「はい。お世話になりました。行ってきます」


四人であの日歩いた道を、今度は逆行して高校に向かう。朝らしい陽光が、道中に柔らかい影を落としている。


明崇は、昨日剛に聞いた事、それがどうにも頭から離れなかった。

信用できない?警察も、記者さえも?それはつまり黒幕が、

――すぐ背後まで来ている、と、そう言う事なのか……。


考え事をしていると亜子がなぜか、とても楽しそうにして、鼻歌まで歌っているのに気付いた。眼が合うと、彼女はいつも通り、明崇にためらいなく話しかけてくる。

「楽しみだね」

「……今日、何かあったっけ」


亜子は朝から元気よく、文字通り飛び跳ねて喜んでいる。


「もうすぐ研修旅行っ」

何だそれ。そんなのあるのかうちの高校。

「そっか、明崇は知らないよね」


どうやら中間試験が空けてすぐになると、班を組み、テーマを持って東京を巡る研修をするらしい。もともとが職場体験の延長なのだとか。

剛曰く、ちょっとしたバス旅行のようなもの、らしい。

「中身は殆ど、東京観光。遊びだって聞いてるぜ」


遊び、ねぇ……。


「多分今日はクラスでその班合わせだね。もう中間試験の返却もあらかた終わったし」

――後返ってきてないのは、数学くらいだね。


そう聞くと亜子は「うへぇ」と、途端に苦々しい顔をする。本当に彼女は表情が豊かだ。

「数学かぁ。またママに怒られるかな……」

「怒られろ怒られろ。お前研修が楽しみで明らかに勉強してなかっただろ。本当に理科、酷かったよな」

「そ、そんなことないよ……。兄ちゃんの意地悪」

「ちゃんと復習しろよ。また芽衣子さんが怒るぞ」


ん。なぜ剛は自分の母親の事を、そんな他人行儀に呼ぶのだろう。


「いやだぁ。テスト返却やだぁ……」

「大丈夫、手取り足取り教えてあげる。私と明崇が」

また真夜が、変な事を言い出した。なんで俺まで……。

「私数学以外の明崇の答案、全部頼んで見せてもらったよ。ほとんど九割だったよね。理科は満点だったし」

「え、マジか」

いや……実際、そんな大したテストでも無かったろ。しかし亜子はこれまで見たことがないと言うほど、ただでさえ大きい眼をぱちりと見開いている。なぜか切実な表情。


「お願いアキ君、亜子の家庭教師になって下さい……」


そんなこと言われても。

「いやだ」

――てか、月謝次第だな。

「ええ……。お、お幾らほどでしょーか」

「じょ、冗談だって……真に受けんなよ」


冗談と言ったのに亜子はその後も月謝について、いくらで手を打ってくれるか頼むことを止めようとはしなかった。


登田亜子

12月25日生まれ ♀15歳

A型

身長155㎝、体重:47Kg

性格:前向き!単純?

趣味・特技:友達にニックネームをつける。悪戯!

好きな物・事:食べること!

嫌な事:怒ったときのママと算数のテスト……(´・ω・`)

最近興味がある事:アキ君!


Ice:可愛すぎるでしょ。

皆のお姉さん:こんな妹が欲しかった……。

兄:悪戯とか子供っぽいことはそろそろ卒業しろ。

明:興味がある事って何だよ!?なんか怖い……。


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