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D.N.A配列:ドラゴン  作者: 吾妻 峻
第三章 嗤魔群・ラフィンレギオン
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合同捜査会議開始/藤堂浩人+企画2

後書きにて、御手洗篤史の突撃・自己紹介インタビュー、第二回を掲載しました。

会議室には有象無象、様々な警察官が群れを成していた。着席する前に、浩人は睦美や、八係きっての女傑率いる三島班の面々を見かけた。睦美はいつものように能天気な笑顔で手を振っていたが、三島警部補の表情はどこか険しく見える。


着席し、会議開始を待っていると。バタン、と大きな音をたてて遅れて入ってきた、捜査員の姿があった。


――汽嶋。


そう言えばアイツは、今まで何処で何をしていたのだろう。汽嶋は当然のことのように多野班のテーブルに近づき、

「どーもォ」

慇懃に着席した。


そして暫くして。

大会議室。上座に、この帳場を取り仕切る面々が腰を下ろし始める。


引き続きこの帳場を取り仕切る管理官、仁科誠(にしなまこと)

捜査を主導する捜査一課八係係長、館山喜兵衛(たてやまきへえ)

そして現在捜査一課長を務める、来栖敏臣(くるすとしおみ)


それ以外に何人か上座に座っていたが、浩人でも知っている幹部警察官はこれくらいである。

会議は、厳粛に進むかと、そう思われていた。


「初めに、私から良いですか」


しかしなんと、上座で堂々と立ち上がりマイクを取ったのは、その三人の誰でもなく、浩人も知らない長身の男だった。


「警視庁警備部警備第一課1係係長、沖和正(おきかずまさ)です」

シルバーフレームの、理知的なメガネをかけたオールバック。そこはかとなく漂う攻撃的な雰囲気、堂々としたしゃべり口調。発言を許されるのが当然のような顔をしているが、


これは妙だ。


警備第一課とは、畑違いも良い所じゃないか。警備部警備第一課、それは警視庁きっての機動部隊、SATが配属されている部署だ。機動隊出身の浩人だから、それくらいの覚えはある。

――これ、殺人事件だぞ。

なんで機動部隊の人間が、殺人班捜査の帳場に口を出す?


いや、待てよ。


確かに浩人には、心当たりがあった。

――あの化け物に対処したいと、そういうことなのか……?

あの、浩人をいとも簡単に屠ったフードの男。どう考えてもあの力、並みの人間の身体的膂力ではなかった。それに対抗するための機動隊との連携と言うなら、まぁ納得できなくはない。

――じゃあ、背後関係は感づいていると。


しかし話は、どうやら妙な方向へと進んでいっている様だった。

「私からお話ししておきたいのは、三件目として発覚した、四谷の事案についてです。先に断っておきましょう。この事案には、手を出さないでいただきたい」


大会議室が、凍りついた。


――何だっ……て。

「この四谷の件については既に四谷署警備課、そして本庁公安部第一課が合同捜査にあたっています。なのでこの件については、実質三件目としては扱わない、別事案として捜査を進めて頂きたい。そう、刑事課捜査員の方々にお願いに参りました」


口調は丁寧だが有無は言わせない。それだけの威圧感がその壮年の男には、あった。

これで朝の、三島警部補の浮かない表情、その原因が分かった気がする。


四谷が三件目だと指摘したのは、三島班。


三島班からすれば、自分が引き当てた手柄を、畑違いの部署に、かっさらわれたということに等しい。

本当にこんなことを、館山係長が、いやそれ以前に、和田一課長が了承したのか。

――ありえない。

そして、本庁公安部、とも言った。これはつまり、本庁の警備部と公安部が組んで、刑事部に喧嘩を売っていると、そういうことになる。


公安部は警視庁にのみ設置され、所轄警察署では公安係として警備課の中に納まっている。まぁつまるところ、両者は元々同じ組織から派生している。仲がよろしくても不思議ではない。


ただの殺人事案じゃない。それは浩人だけでない他の捜査員も思っているであろう共通認識だ。しかし、これは……あんまりじゃないだろうか。


「私からは、以上です」

ゆったりと、席に着く、その沖と名乗る男。厳しい視線も、それがむしろ心地いいとばかりに、背中を椅子に預けている。

――この男まさか、このまま会議に参加するつもりか……?


上座に堂々と居座り続けている。


どうやらそちらから寄越す気は無いらしいが、吸い上げられるだけの情報は吸い上げようと、考えているらしい。

浩人にはその後の一課長の激励が、どうも耳に入ってこなかった


<御手洗篤史の突撃・自己紹介インタビュー>


沖伽耶奈

9月13日生まれ ♀23歳

B型

身長168㎝、体重:?kg(女性に聞くな)


性格

:さっぱりしている方だと思う。なんか最近おやじ臭いとか同僚に言われるのが不本意。

趣味・特技

:弟の部屋の掃除、研究。

好きなもの

:ぬいぐるみ。弟と本屋デート。

好きな異性のタイプ

:あまり考えたことない。

嫌いな物

:父、警察。

最近の悩み

:あれ、私の女子力低すぎ?


総評

お綺麗なんですけどね。いわゆる残念美人。弟離れできてないのが大きな原因というのは皆さんお気づきのとおり。ぬいぐるみ(笑)。

――御手洗篤史


周囲の皆さんのコメント

Ice:伽耶奈さんは可愛いよ。

弟:年下にフォローされてんぞ。

アコ:姉さんっ!


二回目は伽耶奈さんです。みんなのお姉さんポジションにして、明祟の優秀なサポーターでもあります。

姉御肌なのにすごく素直で、可愛らしいキャラです。ギャップがあって、良いですよね。


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