決意
トンッ
誰かがみいさの右肩に手を置いた。
『ひぇっ!』
急な事だったため、変な声が出てしまった。
「ごめんごめん、驚いた?こんなとこで何してんの?」
振り向くとラベルであった。
『もーびっくりした。ちょっと風に当たってたんです』
「ところでさ、みいさのいた世界ってどんなところなの?」
『え?』
ラベルからの急な質問に一瞬驚いた。
『私のいた世界はこことは違う、食べ物や建物、それに洋服も沢山あるんです!飛行機とかテレビとかも!』
みいさは嬉しそうに答えた。
「ヒコウキ?テ、テレビ?初めて聞く名前だな。こことは全く世界が違うんだなー。」
ラベルは初めて聞く名前に不思議そうな表情を示す。
『飛行機は鉄の乗り物が空を飛んで人や物を運ぶ乗り物なの。テレビは電波を伝って画面っていう物に絵を映し出す機械かな』
みいさなりに分かりやすい言葉で説明をした。
「すっごいんだな!みいさのいた世界に行ってみたいな」
ラベルは近代的な世界に興味津々である。
『ラベルさんやアンのいるアスール国はどんな所なの?』
今度は逆にみいさが質問をした。
「良い国だよ。王宮と城下町から成る国なんだけど、貧困の差もなくみんな楽しそうに暮らしてるよ」
「あとは着いてからのお楽しみだな」
ラベルはそう言うと鼻歌交じりで上機嫌であった。きっと自国に帰れるのが嬉しいのだろう。
そんなラベルを見て、みいさは再び空を見上げた。
"今のこの現状を受け入れよう。もう後ろ向きな考えは出来るだけなくそう。元の世界に戻れるまで、私はこの世界で生きていく"
みいさは力強い眼差しでそう決意した。




