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第二話 ボケボケ?

 玲夜と申しまふ。以後よろしゅうたのんます。

   −−−−−−翌日−−−−−−



 待ちに待ったハロウィン大会の朝。

 外では小鳥の囀りが聞こえる。

 「今日こそは。今日こそは権にぃ〜勝ぁつ!!」

 こんな一言が、愛の本日の第一声であった。

 「昨日はほんっとに・・・・何であんな事言っちゃったんだか・・。」

 顔を顰める愛。

 「私ともあろう者が、あんな喧嘩うったみたいな事をしちゃって。」

 (自分ではこんな事を言っているが、愛はかなり熱血タイプだ。ちなみに権の方はまあ大体普通という感じである。でもちょっとクール?)

 ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・!!

 (あ、これは愛の情熱の炎が燃え滾っている音。凄い音だ。)

 ピタッ。

 急に炎が止まった。

 「あれ、そういえば・・・。」

 何か考え事をしている模様。

 「・・ハロウィン大会って何するんだっけ。」

 聞いている側としては何を今更。と言う感じなのだけれど、昨日自分で権に勝負をしろと言ったわりには肝心なハロウィン大会の説明を全然聞いていなかった愛であった。

 「ん〜。」

 説明の間にボケっとしていたのか寝ていたのかどうかは分からないが、本当にどうしようもない奴。分からないようだ。

 「・・・・・・。」

 まだまだ考え中。

 「・・・・・・。」

 まだまだまだまだ考え中。

 「      。」

 あ、ついに文字が消えた。

 ・・・考えている間に何を考えていたのか分からなくなったらしく、頭の中が真っ白に。

 


 +++少々お待ちください。+++



 

 

 −−−−−−10分後−−−−−−−




 10分経った今もまだ頭の中が白紙状態の愛。

 「       。」

 

 ・・・このままじゃ埒が明かないので、ここは私が・・・ではなく、権に説明して貰いましょう。


 『えっと。こんにちわ。スペシャルゲストの権です。ここは本来愛が説明するものだと思うんですけど、分かってないみたいなんで、とりあえず俺が説明させてもらいます。

 ハロウィン大会っていうのはですね、其の名のとおりハロウィンにやるものなんですけど、5日間あるんでずれちゃうんですよね。(最初は10月31日のハロウィンにやって、後の4日は11月1,2,3,4って続いていくようです。)今年は祝日とか振り替え休日とかが重なってしまっていつもより大幅にずれているそうです。まあ俺もこの学校に来たばっかりなんで先生が言ってたぐらいの事しか分かんないですけど・・・。琴の演奏とか吹奏楽部(ブラスバンド部)の発表とかもあって文化祭みたいな感じらしいんですが、普通の文化祭とは違うのは・・・・後でのお楽しみっつー事で。

 これぐらいですかね、俺が言える事は。』

 


 は〜い、権君ありがとうございました〜。

 この間に愛が復活したようですね。


 あれま、権君言い忘れてたみたいですけど、対決っていうと出来そうなものは『腕相撲大会』と、『指相撲大会』と、『100ます計算』と、『辞書引き大会』ぐらいしかなかったと思うんですよね。この学校。

 どうするつもりだったんでしょうかね。愛さんってば。本当に考えなしの人だな。というナレーターの感想は一先ず置いておいて。


 「それにしてもあのむかつく権とかいう奴。・・・・意外とかっこよかったんじゃない?・・まあ、昨日は私が負けてやったんだけど、頭も結構良いみたいだし。もてるんだろうな、あーゆータイプって。」


 ・・・・・・ボッ。


 「えぇ?!」


 さて何の音だったでしょうか。

 1.またしても愛さんの情熱の炎が燃え滾っている音。

 2.瞬時にキッチンに行って、料理をする為に火をつけた音。

 3.愛さんの顔が真っ赤になった音。


 どれでしょう。これは引っ掛けとかではなくて、勿論この愛さんの分かりやすいプププッ・・・・。

 『3』が正解です。


 何だか健君の事を色々思い出しちゃったみたいですね。唯でさえ愛さん男子に免疫ないのに。


 

 「学校行こ。」

 てきっとうに鞄に詰め始める愛。要る筈も無い数学の教科書まで鞄に入れてしまっている。  

 


 バタン。


 静かにドアの閉まる音がした。

 もう学校に向かってしまっている愛。


 何だか権の事が気になってしまっている様子の愛に、(どういう意味でも。)

 そして何が起こるのか全く分からないハロウィン大会。


 さてはてこれからどうなってしまうのでしょう。

 


 

 

 

遅くなってすいませんでした。あんまり内容は進んでないんですけど・・・。

 次回は摩璃藻先生で〜す!

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