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炎が吹き荒れる日

その日コロシアム入りをした真は荒れていた。

どうも心がざわめく。早く帰りたい。帰らねばならない。

なぜか無性にそう思った。

でも今日は太平洋トーナメントの開催日。

その他の試合は休養と称してパスしていたが、これに不参加は許されない。

いつもは林のような静けさをたたえる真が今日は右へ左へ座ることもしない。

その真の眼が緊急時の対応について書かれてあるポスターに止まった。


グラディエーターはその使う薬剤のためか、遺伝子改造の失敗か、恐怖のためか、とにかく狂うことがある。

狂ったそれはまさに狂戦士、普段をはるかに超える力を出す。

取り押さえることができるのは同じグラディエーターのみ、ただし一人では相手にもならない。

いつのころからか狂戦士が出た場合、それを取り押さえたものが、その日の試合の栄光を全て受け取ると言う慣習ができた。

狂戦士を試合予定者全員で取り押さえたあとはもう試合にならないからだ。

ある時、なぜか試合を組んでもらえなかった若者が自分に狂戦士を宣言した。

全てが終わったコロシアムで立っていた5人は倒れた若者を見て言った。

「ここまで来たのは認めてやろう。」

以後、自分自身を狂戦士と宣言して最後まで残った者にもその日の栄誉が与えられることになった。


真はいつも素手で戦う。

だが片手に剣を持って第一試合の始まる会場に現れた。

いぶかる人々に真は高らかに宣言した。

「狂戦士!おれ!!」

自分を親指でさし、そのまま剣を引き抜いた。


その日は吹き上がる血潮で炎の日曜日と呼ばれることになった。


間に合うのか真

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