赤とオレンジは殺る
ちょっとしたごたごたがあったんで町に帰るのが遅くなった。
いつもは静かなこの時間だが、殺気立ったざわめきがこちらに近づいてくる。
「みなさんレギオンまで組んでどちらへお出かけですか?ボスでも出たんですかね?」
おれは先頭にいる集団へ声をかけた。
集団から進み出た聖女ジャンヌがおれに答える。
「お前のネームが青でよかったよ。これからPKerの討伐隊を出す。対象は草の実党だ。」
「義経のとこだな、何かしたのか?」
「那須がウチのメンバーに手を出した。赤ネのうちに処分する。全体会議での決定だお前も参加する義務がある。」
レギオン招待を送ってきやがったが拒否する。
「おいっおまえ!会議で・・」
「その会議ってのは何だ?最大クランのマスターであるおれが知らんのはどういうことなんだ?」
何も言えなくなったジャンヌを押しのけて、ハイドリッヒが出てくる。
「招待は出したはずなんですがね、今朝からのPKはそちらでもよくご存知でしょう。それでクランマスターの緊急会議を開きましてね、赤ネームとオレンジネームは討伐隊を出すことに決まりました。自衛のためです。草の実党の直接の容疑は、クルセイダーズのパックさんをPKしたことです。分かっていただけますよね。」
・・ふむ、こいつが元凶か
「おぅ、赤とオレンジをぶち殺して青を保護すればいいんだな?」
「お分かりいただいてありがとうございます。」
不気味に笑いやがるので、おれもにやっとわらってやった。
そのときだ。
「ちょっと通してくださいね。」
おれの横を通り過ぎる人影、うわさの草の実党の皆さんでした。
名前は全員間違いなく青。
「通行の邪魔して悪かったな、おれがこの人たちを呼び止めたんだ、すまん。」
手を振ってそのまま通り過ぎようとする義経に凶刃が迫る。
「なめやがって!」
半減する義経のHP
・・・
だが追撃は行われない。
・・・
おれは剣を鞘にゆっくりと戻し、落ちていたガントレットを拾い上げた。
「赤とオレンジは殺っていいんだよな?もんくはねぇよな?」
町に向かって歩を進めると人ごみが真っ二つに分かれた。
おれは歯軋りするジャンヌの横を通り過ぎるときに言った。
「あとで大虎亭へ来い。話は聞いてやる。」
草の実党は供をするようにおれに続いた。
こいつ調子こいてけんかを売ってます。
どうするつもりなんでしょうかね?
おらしらね。




