おれ強いですよ?文句はないですね?
おれって凶暴
なぁあんた、ゲームでプレイヤーの集団を率いたことがあるか?
クランでもギルドでもレギオンでも呼び名はなんでもいいさ・・
これがなかなかやっかいでねぇ。うん。
クランも人が増えると人の数だけ別の個性が集まるわけで、・・普通ってのもやっかいな個性のひとつだぞ。
大きな船でもみんなが右に寄ればどどっと右に傾いたりするんだ。
おれは今PKゾーンで”大六天魔王アレクサンダー”と向かい合ってる。誤字じゃないぞ。
奴がそういう恥ずかしい名前をつけているだけだ。
奴はおれよりLVが7上、火属性重戦士、クランハンティングのドロップをちょろまかしてかき集めたフルレジェンドのプレートメイルに身を固め、巨大なグレートソードを大地に突き刺しておれをにらみつけている。
かっこつけやがって。・・
Cβ2以降に実装されるPKシステムに先駆けて、ここ暗闇の森の真ん中にPKゾーンがある。カルマの減少なしに、つまりリスクなしにPKが行え、デスペナルティはふつうに発生する危険地帯だ。
一応決闘システムか闘技場での決着提案したんだけどね。おれのアニーにもらった月の指輪が目当てらしい。ふん。
奴の言い分はこうだ、「強いものがマスターでなければならない。俺と代われ。」
おれが普段使っているのは金、飛べるから便利だからな、装備はレアクラスの漆黒のプレートメイル、高速移動オプションが付いて便利だからな。だから絶対勝てると踏んだらしい。
こういう奴に限って根が臆病なんだろう。
「終了は1キルでいいか?」・・おれ優しい
「いいゃ、時間制限といこう、1時間だ。」
なんとPT申請してきやがった、つまり蘇生アイテムで何度でも強制的に生き返らせて、なぶりつくすつもりらしい。
「指輪を置いて出て行くなら、見逃してやってもいいぞ。」・・こいつやっぱり馬鹿だ。
「はじめようか、カウント頼む。」
審判のサブマスター:潜入兵だけどな がカウントをはじめる。
③ ② ① 開始!
奴のグレートソードが炎をまとい、おれの【残像】を切り裂く。
「遅い!」
背後に立つおれ、奴の頭頂から股間にかけて一本の直線が走る。
カタン、ヘルムの落ちる音、砕けるポリゴン、蘇生石の発動エフェクト、
復活し、驚愕の表情を貼り付けたまま、奴の首が飛ぶ、・・・
1時間みっちり、がんばってみました。・・
「どうせ、クローズドテストだ問題はなかろう。文句はないな!」
・・・装備を全てとられての実害とは別に、精神的なダメージもあったみたいだ。おれしらね。
メンバーたちはみんな引きつった顔をしていたが、そのあとの馬イベントで元の笑顔に戻った。
変わり身が早いのも、まあ、これがゲームであるせいだ。
*注)アイテムで蘇生できるのはPTメンバーのみ、蘇生を拒否することはできない。
神官系統の蘇生魔術は対象を選ばず、拒否することもできる。
次回、闘技会
順に強そうな相手を出して、強そうなスキルをだしていって倒しておしまい。
らくちん。
んなわけないか。
次回5/10 18時~♪「闘技会おれが勝ったら嫁になれ。」




