特訓1
次の日...
私は硬すぎる木の根の枕から頭を起こした。
せっかく買ってくれた服がもったいなくて裸で眠ったのが災いしてちょっと風邪気味です。
「いたたた...」
痛い後頭部を摩りながら私は服を着る。
川に向かうとレオが顔を洗っていた。
「おはよう、レオ。」
「おぅ。」
いつものそっけない返事をするとレオは天を仰ぐ。
「始めるぞ、お前にありとあらゆる剣技と術を叩き込む。」
「ええええぇっ!?
もう~?」
「戦いにタンマはないッ!!!」
レオはいきなり私に剣を二本渡してきた。
(え...?)顔が少し赤くなった。
「さあ来い!」
「じゃあ!!!
服脱ぐ!!!」私はドレスを脱ぎ捨てると下着姿のまま剣を二本握る。
「今回は特別に剣にバリアを張っておいた。
当たっても打ち身にしかならない。」
「全然安心じゃないぃぃぃっ!!!」
私は剣を握り、精神を研ぎ澄ませる。
「!!!!」
剣を振るう。
直後、レオの剣が衝突する。
「中々やる...10分で流しの型を上達させるとは...」
「そのかわり私の体はアザだらけですけどね!」
もう~レディに容赦ないんだから~!!
「ではこれはどうだ?」
気がつくと私の周りを八人のレオが取り囲んでいた。
八人とも切り掛かってくる!
私は勘に頼り、一人を狙って剣を振り下ろす...が、後頭部に衝撃が走り気絶しました...。
「いたたた...」
「まだまだ甘いな。」
「なんで!
私の勘では正面にいたのがレオじゃない!」
「欺いてこそ、術師なり。」
レオは私の握っていた剣を鞘に納めた。
後頭部に衝撃が走り気絶しました...。
「いたたた...」
「まだまだ甘いな。」
「なんで!
私の勘では正面にいたのがレオじゃない!」
「欺いてこそ、術師なり。」
レオは得意げに鞘に剣を納めた...。
フローラ:「疲れた~♪」
レオ:「お前は乙女の恥じらいがないんだな。
珍しい。
下着姿で俺と戦うなど....」
フローラ:「私、あの事件の時点で乙女じゃなくなってますから。」
レオ:「...済まない。」
フローラ:「なんで土下座するのよ!
ホンット、変な男なんだから~!!!」