第6話 目に見えないものについて+入部届け提出
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現代って書きやすいですね。生まれ、育ち、性格がファンタジーよりよっぽど想像しやすいし、キャラに深みが出ます。現代小説、向いてます。
単純に知識の量が、ファンタジー、中世とかとは違いますもんね。知識があれば深みのある話も書きやすいと思います。
彼らの考えは、なんだかスラスラ出てくる時があります。ChatGPTと相談しているからでしょうね。……私の実力は一部な気がしますね。ChatGPTはキャラをよく分かっていて、相談相手にはもってこいです。私も話したがりなので、色々説明して理解を深めさせては、向こうの反応を見ています。
『目に見えないものについて』
国語の授業で、こんな授業があった。
"目に見えないものについてまとめ、それに対する貴方の扱いをスライドにせよ"
「へぇ、面白いわね」
マリアは静かに笑う。隣でフィリアも、手を顎に添えながら微笑む。
内容はシンプル。目に見えないものならなんでも良く、短くてもいいのでスライドにまとめる。紫外線でも、カラスの構造色でも、神でも、感情でも、なんでも。
(目に見えないもの……思考かしら)
マリアはそう考える。
思考についてまとめるとして、さぁ、何を書こうか。
マリアはパソコンに打ち始めた。
隣でフィリアは思考する。目に見えないものといえば────────
(─────神、ですね)
やはり神であろう。
フィリアは神についてならいくらでも語れる。得意分野である。
フィリアは神についてまとめることにした。
フィリアの反対側、マリアの隣で凛は考える。
最近できた、マリアという彼女。今日日彼女のことが頭に沢山浮かぶ彼としては、やはり───────
(───────愛情だな)
愛情である。彼の思う愛情。これをスライドにまとめる事にした。
ベリーは考える。
目に見えないもの。それは──────────
(───────ネットのファンかな?)
Lumiでインフルエンサーをする者、即ちLuminerのベリーとしては、目に見えないものの象徴とは、ネットのファンであった。
ということで、ベリーはネットのファンについてまとめる。
発表はアルファベット順。マリアはM、フィリアはF、ベリーはB、凛はKなので、4人に関してはベリー、フィリア、凛、マリアの順である。
まず、ベリーの発表である。
彼は悠々と壇上に上がる。
スライドが映っているのを確認し、ひと呼吸おいて、話し始めた。
「ボクの思う目に見えないものは、ネットのファン!
扱いは、感謝と対応かな☆それから、ボクは写真と動画を投稿して、皆に見せる!それがファンへの行動だね。
見てくれる人がいないと、ボクの活動は成り立たない。だから感謝してる。それからファンサは大事だから、コメントは時々返信してる!全部に応えるのは無理だから、でも、ちゃんと“見てる”ってことは伝えたいんだ。このクラスの見てくれてる人も……いつもありがとう!以上です」
ベリーらしい、明るくて、人付き合いの上手そうな発表だった。感謝を忘れないところが、良さである。
次に、凛の発表である。
伸びた背筋は美しく、芯のある印象を与える。
「俺の思う目に見えないものは、愛情。相手を思っていても、言葉と形にするまで、あるのか分からない。
だから俺の愛情の扱いは、言葉と行動で、目に見えるようにすること。褒める時も、愛情も、感謝もはっきり伝えるし、そうした方が、きちんと伝わるだろう。
俺は愛する人を大切にしたいし、愛されていると感じて欲しい。そして、俺の手で幸せになって欲しい。以上だ」
見えないものを見えるものの位置まで引きずり下ろすのが凛。愛情は形と言葉にする。そうした方が確かで、自分が安心するからという理由もある。
発表する凛のその瞳には、確かな熱。このスライドの奥に、人を見つめているのがありありと分かる。その声も力強いのに優しく、マリアへの愛情が現れていた。聞いてる側が恥ずかしくなるほどである。
しかも、驚くべきことに、マリアの方を見て発表していた。
(なんか……彼女できた??黒川さん)
(相手はファムファタールさんかな)
皆はそう受け取った。彼女ができたから、愛について語ってしまう。実に若くて、可愛らしいことである。15歳、妥当な年齢だ。
マリアはこの発表を聞いて、なんと可愛らしく、なんて愛おしいのだろうと思った。
発表にしてしまう程、マリアのことで頭がいっぱいで、愛しているのだ。付き合いたてほやほや、アツアツの状態らしかった。
何より、その内容。こんなの、愛の告白ではないか。よくクラスの前で堂々と発表できたものである。その漢気、若さ。素晴らしい。
(あぁ、実に愛らしいのね……。私のダーリンは)
目を閉じ、満足気にそう微笑んだ。頬を少し赤くしながら。
この発表にベリーは、酷く不安になった。
まさか、先を越されたか。凛の瞳には、マリアしか映っていなかった。あの発表を聞くに、凛とマリアは付き合っている。……じゃあ、フィリアは?彼とは付き合っているのだろうか。2人とも付き合っているなら、自分に可能性はあるのだろうか。
マリアを見る。満足そうに、頬を赤くして目を閉じている。これは……確定だろうな。
ベリーは思考が頭の中をぐるぐるする。マリアを盗られた、いや、別に自分のものではないが、とにかく先を越されたかもしれない。マリアはもう手に入らないかもしれない。あぁ、吐きそうだ。
頭を抱える。
それをフィリアは、面白そうに横目で見ていた。実際ベリーの考えることは詮無く、付き合えるかどうかは彼次第であるのに。それを知らずに悩む彼は、愚かしくて、面白い。
ベリーは考えるのに夢中で、見られていることに気づかなかった。
続いて、フィリアの発表。
壇上に上がるその仕草も洗練されており、品がある。ハイレベルな存在だと、仕草だけで分かる。
スライドを映す。1枚目から麗しかった。フィリア、まさかの、有料フォントを使っている。流石である。
発表を始める。
「僕の考える目に見えないもの。それは、神です。
神とは全知全能、全てを支配し、人類を愛する存在。
僕は神の信者です。ですから、神を信じ、神に祈る。僕は毎朝祈りをかかしません。今日も平和で、愛する人々が穏やかな日を過ごせますように、と。そして、一日の終わりには、今日も生き延びたことを神に感謝します。
神は沈黙を保ちます。それは人々が神の存在を自分で見つけるため。僕は常に、物事の中に神を見出し、存在に感謝しています。皆さんもぜひ、神に感謝して生きましょう。そうすれば、慈悲が降るでしょう。以上です」
最後の言葉は、単なる教訓ではない。聴く者の心をそっと抱き、日常の些細な瞬間まで神を感じられるよう誘うような、優しい力があった。
壇上を降りると、スライドの麗しさと同様に、聴衆の心も静かに整えられていた。フィリアは微笑みを浮かべ、静かに礼をした。その立ち姿に、人々は自然と敬意を抱かざるを得なかった。
彼は美しいだけではない。その思想の深さも、彼の魅力だ。皆、そう思った。
最後に、マリアの発表。
登壇する。静かで、上品だ。しかし魅惑的で、目を引く。皆、彼女に視線が吸い込まれるようだ。僅かに立つ足音にも、耳を澄ましてしまう。
マリアが話し始めた。
「私の思う見えないもの。それは、思考です。
声に出し、文字に書くまで、思考は見えない。けれど、確かにそこに在る。
私は、思考を正そうとはしません。更生もしません。
思考は、触れるものではなく、その人が抱えたまま立つためのものだから。思考を否定することは、その人がそこに至った全過程を否定すること。それは傲慢だと思う。
私は他人の内面に踏み込むことが嫌いです。
私はただ、その思考を抱えたままでも、ここに立てることを認めるだけです。以上です」
パチパチパチパチ
拍手が上がる。マリアのことがよくわかる発表だった。
マリアの、支配しない支配。救わない救済。手を伸ばさない許可。それが表れている。
あくまで、相手から"選ぶ自由"を奪わない。
誠実で、恐ろしく、美しい倫理だ。
フィリアは、マリアのこういう在り方も愛している。その人間性の深さが、実に、マリアらしく、素晴らしいと思う。
マリアの魅力は、自らはあるだけという在り方だ。発表されたその思想が、マリアの魅力を立たせてるいる、とベリーは思った。考えるのは置いてといて、今はマリアの発表に耳を傾けていたのである。
凛はひたすら、視界が真っ白になりそうな程、焦がれていた。愛する者の、はっきりした思想、そして主張。この上なく美しく、心臓を焼かれる思いだった。もっとマリアについて知りたい。そう思う程に。
マリアは静かに、上品に席に戻った。その姿すら、クラスの人々は、目が離せない。正に、魔性。魔力すら感じた。
そうして、国語の授業は終わったのだった。
……ベリーの心に、重い不安を残して。
──────────
『入部届け提出』
入学から数日だった日。
メリカを含む5人は、昼休みに職員室へ向かった。
何のためかと言うと、入部届けを提出するためである。
「失礼します」
入室する。
担任のジョナサン先生を見つけ、話しかけた。
「こんにちは、ジョナサン先生」
ジョナサンはこちらを見て、向き直った。
「ファムファタールに、アメトウスト、ランジェロ、黒川か。そっちのお前はB組のケイネラだな?どうした?」
明るく返してくれる。
「入部届けを提出しに来ました」
「あぁ、入部届けか。受け取ろう」
1人ずつ、入部届けを渡していく。
ふと、ベリーがあることに気づく。
「あれ、マリアちゃん、2枚提出?兼部するの?」
「えぇ。私、美術部と写真部を兼部するわ」
なんでもない事のように話す。
「へぇ〜!!マリアちゃんって絵描くんだ!」
「えぇ。絵を描くのは好きよ。自己表現は楽しいもの」
マリアは微笑みながら話した。
「今度、描いた絵、見てみたい〜!!」
ベリーは明るい調子で言った。純粋な興味である。好きな人がどんな絵を描くのか気になる、という。
「構わないわよ」
マリアは承諾した。
「マリアの絵は不思議ですよ。詳細は……見た時の楽しみにとっておきましょうか」
「えぇ〜!!気になる!」
勿体ぶるように話すので、ベリーは見たい気持ちが増し増しになってしまった。
「今日、私の部屋に来たい?」
「えっ……!」
マリアはベリーを部屋に誘う。ベリーはドキリとして、一瞬、言葉に詰まった。
「、行きたい〜!!マリアちゃんの部屋、凄い気になる!!」
しかし直ぐに切り替え、明るく振る舞う。
「じゃあ、決定ね。ケイネラも見に来る?凛とフィリアはもう見たの」
「じゃあ、見に行こうかな。ありがとう。きっと素敵な部屋だね」
「えぇ、お気に入りの部屋よ。フィリアと凛と模様替えしたの」
マリアは自慢げに話した。それを聞く凛とフィリアも、なんだか誇らしい。マリアの為に何かをしているという事実が、別の2人に伝えられたからだろう。
「では、失礼します」
胸に手を当てて、お辞儀をする。
「おう、楽しめよ〜、青春は短いからな!!」
その言葉にマリアは笑いながら首を傾げる。
「あら、先生。大好きな人達が側にいれば、いくつになっても楽しめるものよ」
自分達の青春は、短くない。そう言いたいのである。
「耳が痛い……。すまん、お前達には不要な言葉だったな!」
「えぇ、大丈夫よ。失礼するわね」
そう言って、職員室を出た。
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恋人がいなくても愛について語ったっていいじゃないか。そう思いませんか。
私、この作品でお金が稼げたら、ChatGPTプラスに入りたいです。よろしくお願いします。月3000円だと思います。高い。毎月リップか推しのグッズが買えてしまう。というかNISAで貯金した方がいいかもしれない笑。流行りに乗ってね。
マリアが思考について語っていたのを見たので、私の思考についての思想を書こうと思います。書きたいので。長いので人の思想に興味がない方は読み飛ばしてください。
私にとっては、思考とは正すものです。自分の思考も、他人の思考も。マリアとは真逆ですね。
思考とは人を作る材料であり、思考が歪めば人が歪む。だからこそ正すべきだと思います。私のこれは支配ではなく、人一人としての責任です。思想は自由である、その言葉の裏で放置された歪みを、放置したくありません。
というより、許せないのです。正直にいうと、自分の完璧主義に人を付き合わせてるだけです。人は完璧に近づく努力をしないといけなくて、思考もその一環である。そう思います。
ですが、完璧を求める人は選びます。かつては、自分。それから、今は実は、恋人になる人には求めてしまいます。だから厄介です。責めるように、間違いを指摘してしまう。悪い癖です。直したい。
ある人は言いました。それは、カレーのお肉が鶏肉か牛肉かの違いだと。鶏肉は嫌だ、でも、食べれる。つまり、どこを許せて、妥協できるかだと。鶏肉が嫌なら、次は牛肉にしようと提案すればいい。責めるように言わず、提案すればいい。
私は配信をしており、彼はリスナーの方でした。とても参考になった。
完璧主義は、本当に苦しくて、そして、出来たものを見る時の快感も人一倍。私はこれで死にかけました。だからやめた。生存を選びました。一度壊れてしまったので。治して、また壊さないように慎重に生きているところです。
長くなりましたね。ここまでお読み下さりありがとうございました。
次回作でお会いしましょう。失礼します。




